再び結婚した1ヶ月後には「別れよう」という気分屋の夫
話を伺っていると、さつきさんの元夫さんは、どうやらかなりの気分屋で情緒不安定な様子。言うことがコロコロ変わりすぎて、すぐに「別れよう」と言っては、数日後には「やっぱり愛してる」と言ってくる。こんなことの繰り返し。
前回のお話▶︎同じ相手と2度結婚して2度目の離婚危機、その理由は?
私がいろんな夫婦を見てきて確信しているのが、「結婚相手は絶対に情緒が安定している人がいい」ということ。一緒に生活していると、嫌でも相手の気分に引っ張られるので、情緒不安定な相手だと、自分の気持ちも落ち着かなくて疲れてしまうと思うのです。
そしてさつきさんも、そんな夫に対し、「来月にまた別れようと言われるのは嫌だな」と思ってはいたのですが、結局1年後には「子供を作ろう」と言われ、再び入籍することになるのです。
さつきさん:子供という絆を作ったら、一緒にがんばれるかなと思ったんです。彼も、「1年はちゃんとやる。二度と別れたいとか言わないから」と言うので、妊活をがんばりました。
IT系の会社の経営者でかなり稼いでいたさつきさんは、中洲のコンシェルジュ付き高級タワーマンションの部屋を3つも持っていたのですが、「普通の暮らしがしたい」という彼に合わせて、普通の賃貸マンションに引越しまでしました。それは「俺が家賃を払える家に住んで、俺の生活水準に合わせて欲しい」という彼を立てて、今度こそ彼と上手くやりたいという一心から。
さかい:なぜそんなに振り回されてまで、彼にこだわったんですか?
さつきさん:不思議なんですけど、彼に出会った瞬間、「みつけた!」と思ったんです。心臓をぎゅっと潰されるような感覚があって。これはいろんなサイキック占いの人にも言われたんですけど、私、前世でも彼と出会っていたみたいで。彼がおっとりした、私とは正反対の女性と結婚して幸せになっているイメージが常に降ってきて、たぶんそれが前世で起きたことなんですよね。だから、「絶対に今世ではそうはならないぞ」という想いが強いんだと思います。
それなのに、なんと再婚した翌月には「別れたい」と再び言われ……。妊娠がわかったその月に、夫は家を出て行ってしまったのです。
それも、理由は、税金を滞納している彼に「税金をちゃんと払って」と言ったら、「なんでわかってくれないんだよ!」と逆ギレされたという、本当に些細で馬鹿馬鹿しいケンカが発端。
あまりのことにさすがに呆れたさつきさんは自分も家を出てホテル暮らしを始めたのですが、自宅に戻って来た夫が「なんで家にいないんだ」と怒って長文メールを送って来そう(呆)。
さつきさん:しかも、それで家に帰ったら、入れてくれずに締め出されたんですよ…。
どこまでも夫に振り回され続けるさつきさんのその後の顛末は、次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。