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パークのメインエリア、「ジブリの大倉庫」では3つの企画展に注目!
オープン前から話題沸騰!2022年11月1日、愛知県長久手市にある愛・地球博記念公園内にジブリパークがオープンします。その見どころを、開園に先駆けて現地を取材した編集部がくまなくレポート!
第1期開園は「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリア。まずご紹介するのは「ジブリの大倉庫」。さまざまな展示、上映、ショップ、カフェなどが詰まったパーク内最大の目玉施設ですが、中でも注目を集めているのがジブリ作品の登場人物になりきり、名場面のシーンに入り込める体験型の企画展「ジブリのなりきり名場面展」です。
※一般のご来園者は撮影できないエリアがございます。
1つ目の企画展:「ジブリのなりきり名場面展」
▲映画『千と千尋の神隠し』で海上を走る電車のシーンを再現
展示作品は13作品14コーナー。例えば『千と千尋の神隠し』では海上を走る電車のシーンを再現しており、カオナシの隣に座って千尋の気分で写真撮影を楽しめます。プレスおよび地元関係者向けの内覧会でも行列ができるほどの人気ぶりで、時間とともに車窓が夕暮れになる細かい演出もあるため動画で撮るのもおすすめです。
▲映画『天空の城ラピュタ』からは、シータの救出シーンが登場
▲映画『紅の豚』の名場面、ポルコとカーチスの決闘シーン
▲映画『崖の上のポニョ』では、ポニョが波(魚)の上を走ります
他に迫力満点なのが『天空の城ラピュタ』で主人公のパズーがシータをロボット兵から救出するシーン。空中海賊ドーラが操縦する小型飛行機フラップターに乗り込むことができ、メラメラと燃え盛る炎の演出もあり臨場感抜群です。また『紅の豚』のポルコとカーチスの決闘シーンや、『崖の上のポニョ』でポニョが波(魚)の上を走るシーンなど、ジブリファンならどれも見覚えのある名場面ばかりでした。
2つ目の企画展:『食べるを描く。』増補改訂版
▲映画『となりのトトロ』に登場する食卓シーンの実物大模型
▲サツキが家族のお弁当を作るシーンがパネルで紹介されています
▲映画『魔女の宅急便』に登場する「ニシンとカボチャのつつみ焼き」のサンプル
2つ目の企画展、「『食べるを描く。』増補改訂版」は、2017〜18年に三鷹の森ジブリ美術館で大人気だった企画に作品・資料数を追加して復活させたもの。ジブリ作品に登場してきた“食べ物”にフォーカスした展示になっており、『となりのトトロ』で登場したサツキとメイの食卓シーンや、『天空の城ラピュタ』のタイガーモス号のキッチンなどが実物大で再現されています。また『魔女の宅急便』でキキが雨に濡れながら届けたパイ「ニシンとカボチャのつつみ焼き」をはじめとした、食べ物のサンプル展示も見応え十分です。
3つ目の企画展:「ジブリがいっぱい展」
▲ジブリ作品の世界各国のポスターやパッケージを展示
▲「ジブリがいっぱい展」の中に設置された「トトロ・バー」
▲「ネコバス」も同企画展内に。
「『食べるを描く。』増補改訂版」の順路に続くもうひとつの企画展「ジブリがいっぱい展」では、世界中から集められたジブリ作品のポスターや映像・音楽パッケージ、書籍などが一堂に展示。圧巻のコレクションとなっています。さらにスタジオジブリの打ち合わせスペースを再現した「トトロ・バー」や、内部に乗車可能な「ネコバス」も設置され、まさに「ジブリがいっぱい!」な企画内容になっています。
「ジブリの大倉庫」は企画展以外にも展示が盛りだくさん!
3つの企画展を巡回するだけで既にスタジオジブリの世界観をたっぷり堪能した気分になれますが、「ジブリの大倉庫」内には他にも展示が目白押し。
▲映画『天空の城ラピュタ』に登場したロボット兵は迫力満点
▲映画『千と千尋の神隠し』の湯婆婆が執務する「にせの館長室」
▲映画『借りぐらしのアリエッティ』で小人たちが暮らす部屋も見事に再現
『天空の城ラピュタ』に登場した高さ4mのロボット兵が鎮座する「天空の庭」、『千と千尋の神隠し』の湯婆婆が仕事に没頭する「にせの館長室」、『借りぐらしのアリエテッィ』の部屋が再現された「床下の家と小人の庭」など、各作品の世界を忠実に再現した展示が大倉庫内に点在しています。決まった順路はないため、あえてジブリの世界に迷い込む感覚で、どれも欠かさずにチェックしてみてください。
▲短編作品を順次上映する映像展示室「オリヲン座」
予定を立て、上映時間に合わせて訪れたいのが「オリヲン座」です。座席数約170の映像展示室で、これまで「三鷹の森ジブリ美術館」だけでしか見ることのできなかった約10〜15分の短編アニメーション全10作品の上映を予定しています。11月開園時の上映作品は、宮崎駿氏が脚本・監督を務めた『くじらとり』(2001年)です。
▲キッズスペースとして人気が出そうな「ネコバスルーム」
子連れの方におすすめなのが「ネコバスルーム」。この部屋でしか会えないオリジナルデザインのネコバスや、子供サイズの「サツキとメイの家」、トトロが眠る大木など、『となりのトトロ』の世界が表現されています。また隣接する「子どもの街」と呼ばれるスペースでは、スタジオジブリがある東京・小金井市周辺の昔の街並みやレトロなバスを再現。こちらも子供が楽しめる遊び場になっています。
▲ジブリパークに来たら必ず立ち寄りたい「ジブリの大倉庫ショップ 冒険飛行団」
ショップやカフェが集まるのも、ここ「ジブリの大倉庫」です。「ジブリの大倉庫ショップ 冒険飛行団」には、ここでしか買えないジブリパークオリジナルグッズを多数販売。前述したジブリパークオリジナルデザインのネコバスのぬいぐるみをはじめ、さりげなくジブリ作品があしらわれた時計や洋服、食器類など、大人も欲しくなるおしゃれでかわいいグッズが盛りだくさん。
▲カフェ「大陸横断飛行」の“しかくいピザ 味噌カツ”
▲ミルクスタンド「シベリ❄︎あん」の“シベリア”
お腹が空いたらカフェ「大陸横断飛行」で宮崎駿氏オリジナルデザインの旗が飾られた「しかくいピザ 味噌カツ」や、ミルクスタンド「シベリ❄︎あん」で『風立ちぬ』に登場したお菓子「シベリア」を食べてひと休みしましょう。
「青春の丘」にある「地球屋」は、『耳をすませば』好きにはたまらない!
見どころ満載「ジブリの大倉庫」の紹介が続きましたが、第1期開園時の他の2エリアも見ていきましょう。まずは「青春の丘」です。その名のとおり、公園全体を見下ろす丘の上に、『耳をすませば』の主人公・月島雫が偶然たどり着いたアンティークショップ「地球屋」が見事に再現されています。
▲映画『耳をすませば』の「地球屋」を完全再現
花が飾られた木樽や水色の椅子が置かれ、目の前にはロータリー広場、そしてなんと建物の前には天沢聖司の自転車と黄色いジャンパーも展示!しかもこれ、実際に自転車にまたがったり、黄色のジャンパーを着たりすることも可能で、映画ファンであればあの甘酸っぱいラストシーンが鮮明に蘇ってくること間違いありません。
▲「地球屋」の1階には、聖司が働く「バイオリン工房」の世界が
地球屋の1階では、バイオリン職人を志す聖司が見習いとして働いていたバイオリン工房が広がっています。ノミやキャリパーといった工具、モールドと呼ばれる内型などが映画さながらに飾られ、バイオリン製作時に出たのであろう木くずまで床に展示(?)。この机の前に腰掛けて聖司がバイオリンを演奏し、雫が「カントリー・ロード」を歌うあの感動的な名場面が今また始まり出しそうな、そんなリアルさに溢れた工房でした。
▲こちらは映画『猫の恩返し』に登場する「猫の事務所」
▲「猫の事務所」の内部を覗くと、ソファでくつろぐムタの姿が見えます
ちなみにこの「青春の丘」には、姉妹映画『猫の恩返し』(雫が書いた物語、という設定)に登場する「猫の事務所」も建てられていて、相関性ある演出がファンの心をくすぐります。小さな建物ですが、基礎から木材を組んで仕上げるところまで、本物の建築物と同じ過程で建てられたそうで、中をのぞけばミニチュアの精巧な家具や小物がずらり。もちろんバロンやムタも登場するので、忘れずに中を覗いて探してみてくださいね。
「どんどこ森」エリアでは、「サツキとメイの家」にお邪魔しよう。
いよいよ最後の紹介となる「どんどこ森」は、現時点ではジブリパーク内で一番奥にあるエリア。2005年「愛・地球博(愛知万博)」の際にパビリオンとして大人気だった「サツキとメイの家」が引き続き公開されています。
▲映画『となりのトトロ』に登場する「サツキとメイの家」
▲実際の家のように忠実に建てられた「サツキとメイの家」
▲サツキとメイが暮らしているような形跡がいたるところで感じられます
劇中の設定に合わせて、昭和10年代の建築様式や、昭和30年代の生活様式を踏まえた「本物の家」となっており、机に置かれた宿題やその横のランドセル、メイとサツキが履いていた下駄、本が無造作に積まれたお父さんの仕事場など、映画の中の暮らしがそのまま時を止めたかのように残されています。「ぼろーっ!」と叫びたくなる家の柱や、まっくろくろすけが逃げていった台所も、もちろん再現されています。
▲山頂にある「どんどこ堂」までは、スロープカーも運行しています
「サツキとメイの家」からさらに丘を登った先にあるのが「どんどこ堂」と名づけられた高さ約5mの木製遊具。地元・愛知県産の木材を使用しており、子供たちが中に入って遊べるようになっています。
▲ここでしか買えない貴重なお土産が並ぶ「どんどこ売店」
「どんどこ堂」の隣にある「どんどこ売店」では、ジブリパークの中でもここだけしか売ってない「お守り袋(1,100円)」や「ご朱印帳(2,200円)」が。レアなおみやげを探しているという方は、ぜひこちらで購入されてみてはいかがでしょうか?
ジブリパークの入園は完全予約制。現在、1月分が抽選販売中!
そんな見どころ満載のジブリパークですが、入場にはエリアごとの予約チケットが必須となっており、今のところ全エリアに入れるパスポート的なチケットは残念ながらありません。10月18日現在、11、12月分のエリアチケットは既に販売終了、1月分は抽選販売中(10月10〜21日まで受付、11月4日当選発表)となっています。入場料金は以下のとおり(3歳以下は入場無料)。第2期以降は2023年秋に「もののけの里」、2024年3月に「魔女の谷」が開園予定となっており、今後の拡張も楽しみです!
「ジブリの大倉庫」
(平日)大人 2,000円、4歳〜小学生 1,000円
(土・日・休日)大人 2,500円、4歳〜小学生 1,250円
「青春の丘」
大人 1,000円、4歳〜小学生 500円
「どんどこ森」
大人 1,000円、4歳〜小学生 500円
▶︎ジブリパーク公式サイト