家には〝住む人〟が表れるもの。好きなものに囲まれて、心地よく暮らす人のインテリアには、自分らしく生きていくためのヒントがありました!
PROFILE
鈴木 純子さん
自然派リゾート「Six Senses」などのPRを手がける。
ライフワークのフランスのワイン生産者巡りが高じ、パリにも拠点をもつ。
[ 居住地域 ] 東京都
[ 居住面積 ] 約57平方メートル(1LDK)
[ 居住形態 ] 築11年のメゾネットタイプのマンションを賃貸
[ 家族構成 ] ひとり暮らし
ずっと眺めていたいほど好きなものに囲まれて
仕事は24時間、常に〝130%〞全力投球。それ程の情熱で仕事に取り組む鈴木さん。だからこそ、仕事場でもある自宅は自分らしく過ごせるよう、「一生、愛せるもの」をセレクト。傷のついたヴィンテージ家具、作家ものの器やクラフト。テレビは置かず、〝ナカミチ〞のオーディオを20年以上愛用…。本や食材などが〝出しっぱなし〞でも散らかって見えないのは、どれも日々、〝使う〞ものだから。
「インテリアのためのインテリアや、意味のないモノは置かないようにしているんです」〝おいしいもの〞がつなぐ人や時間を大切にする鈴木さん。白いタイル貼りのキッチンは、「汚れたらすぐ拭き、お皿もすぐ洗う。モノの置き場所は気分で変えたりと、常に気持ちよくいられるようにしています」。愛するものと、心地よく暮らす。それが、いい仕事につながることを実感させられます。
Kitchen & Dining
自然光が満ちるキッチン。アンティークのダイニングテーブルは「ジーベン」で購入。
4つ口コンロにガスオーブンと料理好きにはうれしい仕様。自然栽培の宅配野菜をここでシンプルに料理する。
「ハイヒュッテ」でオーダーしたアイアンと古材のラックに額賀章夫さんなど敬愛する作家の大皿を重ねて。隣は〝フォルスター〟の年代もののワインセラー。
テーブルの引き出しにカトラリーを。
「造形が美しいから」と、野菜はしまわずにかご盛り。食材ごとにかごやボウルにまとめると見た目もすっきり。
Terrace
料理上手のベランダにはルッコラ、ローズマリー、セージ…とハーブの植木鉢が。ミモザやオリーブを通りからの目隠しに。キッチンのボトルツリーやフィカス・ベンジャミンなど、室内のグリーンも気持ちよさそう。観葉植物選びはPRを担当する自然派高級リゾート「Six Senses」の庭をイメージ。
Bedroom
地下の寝室。ベッドは「トラック ファニチャー」。蚤の市で買ったクロスをカバーに。照明は〝ジェルデ〟。夏布団をしまうトランクに置いた〝ミナ ペルホネン〟のリトグラフのポスター、壁にかけた写真家・伊藤徹也さんの南極の写真は、作品に漂う静寂が寝室に合う。天井から吊るした安彦年朗さんのモビールとともに宝物。
鏡の下には訪問したワイン醸造家の手書き文字などを飾って。
Living
アーチ型のリビングがどことなくヨーロッパ的。キッチンの反対側には「ハイヒュッテ」でオーダーしたデイベッド。大好きなミシェル・トルメーのポスターはマスキングテープで直貼り。
階段脇の棚には安彦年朗さんの鳥の鉢やキャンドルが。ただ飾るのではなく、どれも実用のもの。クロスはバングラデシュの「カンタ」のヴィンテージ。
キャビネットには「〝課題図書〟を積んでいます(笑)」。
鈴木さんのお家ルール
■モノ選びは妥協せず、好きなものだけを
■〝 使わないインテリア〟は買わない
■汚れはすぐ拭く、すぐ片付ける
Domani6月号 「おしゃれな人の暮らす部屋」に共通するもの より
本誌撮影時スタッフ:撮影/土田有里子 構成/松田亜子