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2024.11.18

【時代劇専門チャンネル「華麗なる宝塚歌劇の世界」】収録後の月城かなとさんにインタビュー 「新しい現場で初めましての方とご一緒することが毎回刺激的です」

PR /時代劇専門チャンネル

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24時間、時代劇のみを放送する「時代劇専門チャンネル」の人気企画「華麗なる宝塚歌劇の世界~Season6~」。今回は『銀二貫』-梅が枝の花かんざし-(’15年雪組 宝塚バウホール・千秋楽)と『川霧の橋』-山本周五郎作「柳橋物語」「ひとでなし」より-(’21年月組 博多座)が放送されます。番組ゲストに、2作品の主演を務めた元月組トップスターの月城かなとさんが2週連続で登場。収録後の取材会の様子をお届けします。

番組収録の感想から現在の日常まで、退団後の月城かなとさんの新たなる姿に迫る!

スカパー!などで視聴できる「時代劇専門チャンネル(CS292)」。数々の時代劇の名作が24時間365日見られるのが特徴で、毎週月曜日22時には「華麗なる宝塚歌劇の世界〜Season6〜」を放送。宝塚歌劇の中で、日本物作品を厳選してお届けしています。

フリーアナウンサーの中井美穂さんが案内役を務め、宝塚歌劇OGをスタジオゲストやVTRゲストに迎えてお話をうかがうナビゲート番組も展開しており、11月の放送には元月組トップスターの月城かなとさんが登場。『銀二貫』(11月18日(月)22時放送)、『川霧の橋』(11月25日(月)22時放送)の2作品にまつわるお話を披露しました。

収録後には月城かなとさんの取材会が行われ、番組では伝えきれなかったことや月城さんご自身のことについて語っていただきました!

収録やインタビューではいつも新たな気づきがある。いつかトークバラエティも…!?

番組収録を終えて、まずは感想をお聞かせください。

月城さん(以下敬称略):久しぶりに中井さんとお会いして楽しくお話をさせていただき、正直、「お仕事」という感覚が薄かったです(笑)。

退団後、他にも撮影したり収録したりという現場があるのですが、どれも「仕事として働いている」という感覚よりも新しい方とご一緒になにかをするということが新鮮で、毎回刺激をいただいています。

みなさんに、どんな気持ちでお仕事されているか聞いてみたいんですよね。こんな感じでいいのかな?もっと理想を定めてストイックに進めていくほうがいいのかな?などと考えることもあります。でもとにかく今は、ひとつひとつのお仕事を楽しんでいます。

今回のトークではご自身が出演された『銀二貫』と『川霧の橋』を取り上げましたが、当時のことを思い出されましたか?

月城:はい。中井さんのアシストも本当に心強かったです。気持ちが当時に戻るだけではなく、今改めてどう思うかという切り口も提示してくださったので、退団後の心持ちやタカラヅカファンになった頃のときめきなども含め、自分の過去の作品を軸に思い返すことができたのはとても楽しかったです。

自分が出ている作品を観るときはちょっと身構えてしまうところがあるのですが、中井さんがいらっしゃることで懐かしく思い出すことができました。

今回のような、お芝居とはまた違う、ご自身の気持ちを自分の口で語るトーク番組は、今後もご興味ありますか?

月城:私はもともと自分の気持ちを言葉にするのが苦手なタイプで、宝塚歌劇団にいた16年が、考えを言葉にすることを鍛えてくれたと思っています。

トーク番組やインタビューでは、自分の気持ちを話して、それを受け止めてくださる方がいて、そこでまた新たな気づきがあったりするんです。「なるほど、こう思う方もいらっしゃるのか」とか。そういうことが新鮮で、仕事というより「仕事についてお互いに話している」みたいな感覚ですね。

終わってから「あのときもっとこういうことを言えばよかった」と思うこともたくさんあり、難しいですけれど(笑)。

今後、トークバラエティとか…?

月城:それは無理だと思います、それは厳しい。瞬発力がないので、たぶんまったく喋らずニコニコしているだけで終わると思います(笑)。

ゆっくりのテンポのものならいけますかね?

月城:うーん、1:1だったら喋りやすいのですが、大勢がいたら聞き役に回ってしまうかもしれないので撮れ高的にちょっと微妙かもしれません(笑)。面白くないかもしれないけれど、機会があったらやってみたい気持ちもあります。

16年という長い期間を走り続けてやり遂げた気持ちは退団翌日に実感

宝塚歌劇を退団されてからどんなことをして過ごされてきましたか?

月城:気づいたら3か月が経っていて。コンサート(『de ja Vu』)に向けての歌のレッスンがメインになっていましたね。

男役だった頃と生活も違うし挑戦する曲も違うので、コンサートでは男役のときとは違う声が出せたらいいなと思っています。これからも宝塚歌劇の曲を歌う機会があると思いますが、現役時と同じように歌っても面白くないと思うので、同じ曲でもちょっと違うように聞こえて、お客さまに「どっちもいいな」と楽しんでいただきたいです。

「退団したんだな」と改めて実感された瞬間を覚えていますか?

月城:退団公演の大千秋楽の翌日です。「退団したんだ」というより、「やり遂げられた」という感覚の方が大きかったですね。毎日が当たり前で日常だったから自分がやってきた長さを振り返る余裕はありませんでしたが、退団の翌日に「16年間やれたんだ、同じことをこれだけ長い年月やってこられたんだ」と、初めて思いました。

トップになったときも「トップになるのは初めてでなにもわからない」と思ったように、退団も経験していないからどんな心理状態で千秋楽までいくのかわかりませんでした。タカラジェンヌにとって退団日は特別な日になるので、自分はその日をどういう気持ちで迎えるんだろうと想像がつかなくて不安でしたけれど、「ちゃんとやり遂げて卒業できた」という気持ちでした。

フラットに、シンプルに。芝居をする上での自分の居方や意識を勉強中

「舞台で全部出し切る」ということはいろいろな引き出しが必要かと思うのですが、その源はどこにあるのでしょうか。

月城:これ、難しいですよね。事前の準備も確実に必要です。原作があればそれを読み込む、時代背景を調べる。それと同時に、お芝居をする相手とその瞬間にどれだけ心を通わせられるかということも大切だと思っています。なので、相手からの情報を常にインプットできる状態にしておくことが必要かなと思います。

お稽古期間がちゃんとあれば、相手の言葉を受けて自分の心がどう動いて次のセリフが出てくるという流れがわかりやすいのですが、例えば映像の場合はそれがなかなか難しいですよね。

宝塚歌劇は毎回メンバーが決まっていて、ある程度気心が知れたうえでお芝居ができるのはありがたいところですけれども、これからそうではない環境にいったとき、「初めまして」からいきなりセリフを交わすことがあるかもしれない。そのときに自分がリラックスした状態で相手のセリフを受け入れられるか、というのが今の課題です。

常にフラットに居る、ということでしょうか。

月城:そうですね。どうこられても受け入れられて、そこから自分の心が一瞬で動くような状態でいるのは…難しいところですね。

インスタグラムで、お芝居の勉強をされていると言われていましたが、どんなことをされているのですか?

月城:今までのように1か月お稽古がある状況ではなく、もらった台本をその場でどう読んでいったらいいかとか、舞台の上から2,000人にいっぺんに伝えるというよりどれだけ繊細にお届けするか…というようなことを勉強しています。

舞台だと、最初から最後まで全部つなげて自分で演じられるじゃないですか。だけど映像は、役者、監督、カメラマン、照明、音響などそこに関わるすべての方々が、そのときにできる力を全部その場で出すというやり方だと思うんです。

舞台は本番が始まってしまったら演出家の手を離れて役者にゆだねられる感覚があり、そのときの観客のみなさんとの関係で変化していくけれど、映像は場面ごとに編集されて役者はどう形になるかわからないんです。その中で自分になにができるかということに向き合ったりしています。

舞台では、観ている人に少しでも自分が表現していることを相違なく理解してほしいから「あれもやらなきゃ、これももっと詰め込まなきゃ」と思っていましたが、映像はいろんな人の力が加わって結果的に自分が想像していた以上のものになったりするんです。だから、自分がいかにシンプルに居て、いろんな人にどこまでゆだねられるかということが大事なんだなと感じています。思い切って削ぎ落としてリアルに見せるというのはなかなか難しいですね。

最近の月城さんの生態をネホハホ! 「地下鉄が驚くほどつながっていて、今はどこでも行けちゃう」

今日の朝ごはんはなにを召し上がりましたか?

月城:サラダと、かぼちゃと小豆の韓国のお茶です。すっきりした味わいで、むくみが取れるらしいです。

これから挑戦したいファッションやメイクがありましたら教えてください。

月城:ファッションは特に変わらないです。そのとき似合うものはどんどん変わっていくでしょうから、今似合うものを着て、あまり無理はしないようにしています。今日の着こなしは、スタイリストさんが用意してくださった中から選ばせていただきました。

メイクの変化としては、リップを塗るようになったことです。男役のときは唇に色があるとカッコよく見えなかったので避けていたんです。

番組の中で東京の地下鉄の話をされていましたが、だんだん慣れてきましたか?

月城:もともとこちらの出身なので東京の方が土地勘はあるんですよ。関西は、梅田より先に行くとちょっとわからないんです。

久しぶりに東京住まいになって驚いたのは、この前も話しましたが、副都心線が東横線とつながっていること。私、学校が田園調布だったので学生時代は毎日東横線を使っていて、それが子供の頃にみなとみらい線とつながったんです。それが今や、副都心線とまで! どこにでも行ける! とびっくりしました。

最近ちょっとやんちゃなこと、やってみたりしましたか?

月城:えー、なんだろう…。罪悪感という視点でいうと、すっぴんで外出することですかね。現役中は普段のメイクが濃かったから、その反動や肌を休めるという意味で休日や外出時は必ずすっぴんだったんですよね。

それが今は、すっぴんで外に出ることに罪悪感を覚えるようになりました。なんでこんな気持ちになったのかよくわからないのですが、すっぴんが美しいことって憧れじゃないですか。後ろ向きにならない気持ちですっぴんを楽しめたらいいなと思いますね。スキンケアを頑張らなければ!

インタビューで受けた月城さんの印象は、とても真面目な方だということ。ご自身の考えをいかにまっすぐに伝えるか、素直な言葉選びを大切にしていると感じました。これから、今までとは違う月城さんを見る機会があるかもしれませんが、その内面や本質はきっと変わらないままなのだろうと確信できる取材でした。

【華麗なる宝塚歌劇の世界~Season6~】

『銀二貫』―梅が枝の花かんざし―(’15年雪組 宝塚バウホール・千秋楽)
原作:髙田 郁(幻冬舎時代小説文庫刊) 
出演:月城かなと/有沙 瞳 ほか
※番組ゲスト:月城かなと
放送日時:11月18日(月)22:00~/12月に再放送あり

『川霧の橋』―山本周五郎作「柳橋物語」「ひとでなし」より―(’21年月組 博多座)
原作:山本周五郎
出演:月城かなと/海乃美月/鳳月 杏 ほか
※番組ゲスト:月城かなと
放送日時:11月25日(月)22:00~/12月に再放送あり

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時代劇専門チャンネル【華麗なる宝塚歌劇の世界~Season6~】特設サイト

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撮影/黒石あみ イラスト/春原弥生 ヘア&メイク/灯(ROOSTER) スタイリスト/松島 茜(io) 構成・文/淡路裕子