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LIFESTYLE インタビュー

2024.09.14

山口智子さん「旅は、『人生』を幸せに生きていく術を学ぶ場です」

9月26日〜29日に、国際展示場・東京ビッグサイトで開催される世界最大級の旅のイベント「ツーリズムEXPOジャパン2024」。イベントのスペシャル・サポーターに就任した山口智子さんがWEB Domaniに初登場。人生において〝旅〟が欠かせないという山口さんに、お話を伺いました。

旅は、『人生』を幸せに生きていく術を学ぶ場です

JATA、日観振(日本観光振興協会)、JNTO(日本政府観光局)の3団体が共催する世界最大級の旅のイベント「ツーリズムEXPOジャパン2024」。今年は9月26日〜29日*に、国際展示場・東京ビッグサイトにて開催されることが決定。日本だけではなく世界各地の観光局や旅行会社、航空会社などが集結して〝旅〟の最新情報を発信します。さらに、山口智子さんがイベントのスペシャル・サポーターに就任し、9月28日にはトークイベントを開催することも決定。

* 9月26・27日は業界日のため一般の方は入場できません。

Domaniでは、世界各国を訪れている山口智子さんに〝旅の素晴らしさ〟をテーマにお話を伺ってきました!

ドラマ『ロングバケーション』の直後くらいから、「旅に出たい!」という願望が…

――今回、「ツーリズムEXPOジャパン2024」のスペシャルポーター就任が決定したときはどんな思いでしたか?

なぜ私が旅と関係あるのか? 不思議に思われる方がいらっしゃるかもしれません。実は、ドラマ『ロングバケーション』の直後くらいから、「世界を知りたい」という気持ちに掻き立てられ、「旅に出たい!」という心の声に従って、旅から旅の日々を送りほとんど日本にいない時代がありました。雑誌の記事で「主婦業に専念するために、仕事をセーブした」と書いてくださることがあるのですが、実は結婚したばかりの夫を家に残して(笑)、世界を飛び回っていました。
世界のさまざまな文化を探るドキュメンタリーの仕事を意欲的に受けたり、自ら企画した旅の映像シリーズ「Letters 彼女の旅の物語」(Sky PerfecTV!)では、南米チリも2回縦断して、初めての著書『手紙の行方: チリ』や『反省文:ハワイ』(ロッキング・オン刊)を記させていただきました。

山口智子さん

そして2010年から約10年間をかけて、「LISTEN.」というプロジェクトを立ち上げて、世界の美しい音楽文化を追いかけて、世界中を旅しました。音楽は、たとえ言語が違っても、一瞬で感動を共有できる〝地球の宝〟です。「LISTEN.」は、カッコいい「今」を収めた地球の映像ライブラリーであり、未来に届けるタイムカプセルです。2023年に、「兼高かおる賞」をいただきましたが、 テレビで毎週放送されていた「兼高かおる 世界の旅」は、私が旅に憧れを抱いた原点です。

まだ海外旅行なんて遠い夢だった時代に、知的なジャーナリスト精神と映画女優のような美貌を携えて、日本女性としての誇りと共に、冒険家のように体を張って世界に乗り出し、チャーミングな語りで、地球の素晴らしさをお茶の間に届けてくださいました。おかげで私は「世界は出会うべき輝きに満ちている!」という夢を抱きながら、大人になることができました。旅をして出会うときめきや感動、そのキラキラした輝きを、私も皆さんにお伝えできたらうれしいです。

手を合わせながら微笑む山口智子さん

――いちばん、最初に行かれた国はどこだったのでしょうか。

高校時代の夏休みに交換留学制度があり、アメリカのロサンゼルスに行ったのが初めての海外でした。そのときはほぼグループ行動で、日本人留学生とずっと一緒に行動していたので、一ヶ月で覚えた英語は「pillow(枕)」という単語だけ(笑)。大人になって初めて一人で旅に乗り出したのは、ポルトガル。日本と深い縁で結ばれた国です。南蛮貿易が盛んだった頃の名残として、ポルトガル語由来の日本語が日常にいっぱいありますよね。カステラ、コンペイトウ、ボタン、カッパ、マント、チャルメラ、シャボン‥‥「おんぶ」という言葉もポルトガル語の「オンブロ(背中)」が由来だそうです。遠い親戚みたいな親近感が湧いて、ポルトガル語を学んで、国中を一人で何度も旅しました。昔から一人旅が多いです。夫は観光に全く興味がないらしく、彼は一緒に旅しても昼間はずっとホテルの部屋にいて、夕食だけ合流する別行動(笑)。

――YouTubeチャンネル『山口智子の風穴!?』では日本の魅力を伝えていらっしゃいますが、今回スペシャル・サポーターとして、旅の魅力をどのように伝えていきたいですか。

〝本当に知る〟ことと〝知ったつもり〟になることは、全く違うものだと思います。その地に立ち、風や匂いを感じて、その風土に育まれた水や食を味わって、人々と出会い心を交わし合うことが大切。インターネット情報では味わえないリアルな感動と、「体感」するべき輝きが、世界には満ち溢れています。一歩踏み出して、大きな世界と出会ってください!
世界を知れば知るほど、この地球はまだまだ知らない感動に満ちていると気付かされます。毎日が〝発見〟と〝感動〟の連続。もちろん旅には、しんどい事も苦労もあるけれど、ゆるい暮らしで甘やかされた自分を戒める修行の場。自分が生存することにちゃんと責任を持って、サバイバルする知恵を学ぶ場でもある。自分の足で進み、自分で身を守りながら無事に家に帰ることは大切な使命。その責任を担って、勇気を出して一歩踏み出し続ける。旅は、『人生』を幸せに生きていく術を学ぶ場だと思います。

笑顔の山口智子さん

落ち込む時間がもったいない! 私たちの地球滞在時間は限られているから!

――旅をする醍醐味とはなんでしょうか。

たまには距離を置いて、故郷を遠くから眺めてみるという経験はとても大切だと思う。視点を変えてみることで、見慣れた毎日の中で見えなくなっていたものが、改めてくっきりと本質が見えてくる。日本の中だけの狭い思考ではなく、世界にはもっとたくさんの考え方や生き方があることを、もっと知ること。世界の広さを知ると、「こうでなくてはならない」と思い込んでいた自分から解き放たれて、すごく楽になる。

――今まで旅した国の中でもう一度行きたいと強く思う場所はありますか。

全部(笑)。10年旅したくらいでは、地球を知り尽くすにはまだまだ足りない。この間のオリンピックで金メダルを取った女性が「セントルシア」出身で、カリブ界の島国を初めて知りました。もちろん何度も行きたい国はたくさんありますが、渡航回数で一番多いのはスペイン。フラメンコを長年学んでいるので、年に一度は踊りの修行のために南スペインに行きます。あとは古代文明が大好きなので、まだ訪れていないエジプトや、中南米のマヤ文明の遺跡などにももっと行ってみたいです。古代文明の威力は、天体とちゃんと関わって生きていた、宇宙的な壮大な視点。遙かな時間旅行に迷い込むような快感です。

――旅の必須アイテムはなんでしょうか。

毎回便利だなあと思い知るのはジップ付き保存バック。食事が食べきれなかった時は保存バックに入れて、食事を食べ損ねた時の空腹に備えたりしてます。旅の間、お腹をいつも満たしておくのは、楽しい責任(笑)。何を入れても袋の中が見えるし、旅の荷物の小分けに便利。

――飛行機などの長い移動時間は、どんなふうに過ごしますか。

映画を観ます。以前は、日本でまだ公開していない映画が機内でたくさん観れたので、すごく楽しみでした。それに、家にいると一応主婦の端くれとして、家事のあれこれに追われてなかなか気持ちが休まらないけれど、飛行機という空の密室に閉じ込められることで、今更どうにも対処できないという諦めの域に突入できるので、しばし自由な開放感に浸れる。とても贅沢な時間です。

笑顔で立っている山口智子さん

――山口さんは明るくて元気でポジティブなイメージがありますが、実際のご自身はどうでしょうか。落ち込んだり何かツラいことがあったときは、どのように気持ちを切り替えていますか。

「落ち込む」という時間がもったいない! 人生の大切な時間を、そんなことに割きたくない。ネガティブ思考になりそうなときは、まずは〝感謝〟する気持ちを思い出して、「ありがとう」と声にしてみる。自分の意識ではない、大きな力のおかげで「生かされて」いることに気持ちを向ける。例えば、「息を吸って吐いて、呼吸できるってすごい!」とか、「心臓も勝手に動いてくれてる!奇跡!」とか…。見えない力に守られて生きている自分を感じると、悩みなんていつの間にかどうでもよくなる。今という瞬間に集中して、人生を味わいましょう! 私たちの地球滞在時間は限られているのですから。

――山口さんがDomani読者世代(40代)だったころ、どんなふうに過ごされていましたか。

40代は、ほぼ旅をしていました。50代もほぼ旅(笑)。世界を知ることが楽しくて、この地球に生きていることが嬉しくて。いつも心ときめいていれば、老いとは無縁だと思います。

――変わらず輝き続ける山口さん、Domani読者にメッセージをお願いします!

山口: もし、みなさんの目に私が「輝いて」見えるのだとしたら、それは「旅」のおかげです。世界を「体感」して、心ときめいてください。世界は知るべき感動にあふれています。自分の足で一歩踏み出せば、世界は果てしなく広がり出します!

〝旅の楽しさ〟をテーマにお話を伺いましたが、〝人生を楽しく生きるための〟ヒントがたくさん詰まっているお話を伺いました。山口智子さんがずっと変わらずに輝き続ける理由、それは〝旅〟であり、〝探求すること〟そして〝感謝すること〟。忙しい日々の中でも、私たち誰もが心に留めておきたい素敵なメッセージでした!

9月28日には、山口智子さんが「ツーリズムEXPOジャパン2024」にて、トークイベント登場することも決定。詳細は「ツーリズムEXPOジャパン2024」の公式HPをチェック!

俳優

山口智子

1964年10月20日生まれ
1988年に、NHK連続テレビ小説『純ちゃんの応援歌』が初主演作品。ドラマ『ダブル・キッチン』(‘93年)、『29歳のクリスマス』(‘94年)、『ロング・バケーション』(‘96年)などに出演。
世界の美しい音楽文化を収めた映像ライブラリー”LISTEN”を制作。 
10年の旅をまとめた著書「LISTEN.」(生きのびるブックス)を発刊。書中QRコードから映像音楽を視聴できる。
日本再発見の旅をテーマにしたYouTube公式チャンネル「山口智子の風穴!?」(@tomoko_yamaguchi)を配信中。

撮影/彦坂栄治(まきうらオフィス) 取材・文/小山恵子

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