Domani

働く40代は、明日も楽しい!

close
Searchサイト内検索

フリーワードで検索

人気のキーワード

Domani

働く40代は、明日も楽しい!

 

LIFESTYLE インタビュー

2024.12.02

市川染五郎さん、「幼少期、やんちゃな子だったけれど人見知りだった」

──小さな頃はどんな子供でしたか?

やんちゃな子でした。ただ、初めて会う人の前や、公の場ではすごく人見知りで…。人前で何かするのは苦手なタイプでしたが、心を許した人がいるとついはしゃいだり、楽屋でもすぐにいたずらをしたり。今も変わらないかもしれません。

片手をポケットに入れる市川染五郎さん

写真をもっと見る

──人見知りな素顔と堂々とした役者の姿は、どうやって切り替えているんでしょう?

自分としては「切り替え」している感覚はないのですが、役の格好になると、自然とその人になれるんです。衣裳や化粧、ビジュアルの力はとても大きいと思います。

──ビジュアルといえば、最近はファッションモデルとして活躍されることも多いですよね。好きなファッションのスタイルはありますか?

実を言うと、僕自身はファッションには少し疎くて…。普段着は、真っ黒が多いです。黒を着ていればおしゃれに見えるかなと…そんなことはありませんよね(笑)。Tシャツにスウェットみたいな、楽なスタイルが好きです。普段からおしゃれな格好をすると、落ち着かなくてソワソワしてしまいます。

でも、ファッションも「役の格好になる」のと同じ。こうして着飾ることで「市川染五郎」として表に立つための拵えができあがるというか。僕にとってファッションは、人見知りをちょっと緩和してくれるような、お守りのようなものかもしれません。

父・松本幸四郎は、役者としていちばん身近な存在

こちらを見る市川染五郎さん

──お父様である松本幸四郎さんは、染五郎さんにとってどんな存在でしょうか。

うーん、改めて「どんな」ときかれると…。僕から見たら「父親」というだけなんです(笑)。ただ、自分にとっていちばん身近な「役者」でもあります。お芝居の話をたくさん共有できますし、「こんなことをやってみたい」という話もよくします。

──先ほど同世代の役者は同志でもありライバルでもあるとおっしゃっていましたが、役者としてのお父様やお祖父様(松本白鸚さん)はいかがでしょうか? いつかは、超えたい存在なのでしょうか。

いえ、「超えてやるぞ」みたいな気持ちはないです。超えることはできない存在なので。祖父や父からいろいろなことを受け継ぐのは大前提として、同じ高麗屋でも違う役者ですし、親子でも違う人間です。祖父や父のような役者は目指すところではあるけれど、同じ役者にはなれないし、ならない。ふたりとはまた違う役者になりたいと、常々思っています。

──舞台に上がる前のルーティンはありますか?

ハチミツを溶かした白湯を飲みます。声を使う仕事なので、喉のケアは大切。この辺り(首元を指して)の筋肉がほぐれて、声が出やすくなるんです。最近は喉にいいハーブティーをいただいて、マヌカハニーを溶かして飲んでいます。

あとは、必ず塩をまくこと。舞台は神聖な場所なので体を清めてから立ちます。小さなころから祖父がやっているのを見ていて、自然と僕のルーティンにもなりました。

──初めて歌舞伎をご覧になる方へ向けて、アドバイスをお願いします。

「何を着ていったらいいですか?」などもよく聞かれるのですが、全然決まりはありませんし、普通に演劇や映画を見に行く格好で大丈夫です! 敷居が高いとか、お堅いイメージをもたれがちですが、みなさんの想像以上に歌舞伎って柔軟な舞台だと僕は思います。歌舞伎は、時代を常に取り入れて進化してきた演劇。ただ昔から同じことをやっているわけではない、その柔軟さをぜひ知っていただけたらうれしいです。

──今年も残りわずかですが、2024年のうちにやっておきたいことはありますか?

うーん…特にありません。「新春浅草歌舞伎」が決まっていますし、ひたすら稽古と芝居と、並行して次の準備と…その連続です。あまり年齢とか、「今年」とか、そういうターンで区切っている感覚はないかもしれないですね。息抜きに遠くに行きたい気持ちはありますが、なかなか実現しそうにありません。都会から離れた田舎でゆっくりしたいという思いだけはあります(笑)。

市川染五郎さん バストアップ

写真をもっと見る

──では最後に、染五郎さんにとって「働く」とは?

「働く」とは…(少し考えて)もちろん生きるためのものですが、「人との関わり」ではないでしょうか。役者の仕事をしているととくに思うのですが、ひとつの舞台には本当にたくさんの人が関わっています。役者だけでなく、大道具さん、衣裳さん、照明さん…そして、お客さんもいる。さまざまな立場の人たちを信じること、任せることで仕事は成り立つのでしょう。関わるすべての人と、お互いにリスペクトしあうことで、すばらしい成果は生まれるのだと思います。それぞれの立場を尊敬する。それが働く上で、大事なことだと感じています。

撮影/黒石あみ ヘアメイク/林摩規子 スタイリスト/中西ナオ 取材・文/徳永留依子

新春浅草歌舞伎

「新春浅草歌舞伎2025」ポスタービジュアル

2025年1月2日(木)〜26日(日)浅草公会堂
※19日(日)第2部は「着物で歌舞伎」
【休演】8日(水)、20日(月)
【貸切】12日(日)第1部

第1部:午前11時~
第2部:午後3時~

出演:中村橋之助、中村鷹之資、中村莟玉、中村玉太郎、市川染五郎、尾上左近、中村鶴松、
   中村歌女之丞

【前売開始】2024年11月20日(水)10:00~
【ご観劇料(全席指定・税込)】1等席 9,500円  2等席 6,000円  3等席 3,000円

チケットWeb松竹

※本記事は2024年11月21日に公開されたOggi.jpと同内容になります。

1 2

あわせて読みたい

Read Moreおすすめの関連記事

スマートフォンプレビュー

【登録無料】
Domaniメルマガ会員募集中

管理職世代の通勤コーデ、明日は何を着る?子供の受験や習い事、
どうする?人気モデル、ハイセンスなDomani読者モデル、教育のプロたちから
発信されるタイムリーなテーマをピックアップしてお届けします。
プレゼント企画やイベント参加のスペシャルなお知らせも!