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2025.01.24

CAGRって何?社会人なら知っておきたいビジネス用語

ビジネスの現場ではさまざまな略語が飛び交いがちです。基本的な略語を知らないと、社内で置いてけぼりにされてしまう可能性があります。今回は頻出のビジネス用語である「CAGR」の意味を解説します。活用場面も解説するので併せて理解していきましょう。

CAGRとは

CAGRの文字が書かれた積み木

(c)AdobeStock

初めて耳にしたビジネス用語を会話の中で使えるようになるには、その言葉の意味を正確に理解している必要があります。ぼんやりとした理解のままで使うと、使い方を間違えて恥をかく可能性があるため、注意が必要です。CAGRの意味を解説します。

CAGRとは「年平均成長率」

CAGRとは、経営や投資の分野で一般的に使われるビジネス用語で、「Compound Annual Growth Rate」の頭文字を取った略語です。そのまま「シー・エー・ジー・アール」と読むことが多いですが、読み手によっては「ケーガー」もしくは「カーガー」などと呼ばれることもあります。

この言葉は、日本語では「年平均成長率」もしくは「複合年間成長率」などと訳されます。意味は、ある特定の期間にわたって記録された成長率から、1年当たりの成長率の幾何平均(比率や割合で変化する値の平均値)を求めた数値のことです。「%」で表現されるのが一般的です。

CAGRの計算式

CAGRを導き出すには、下記の式に数値を当てはめていきます。

・[(N年目の売上 ÷ 計測1年目の売上)^ { 1 ÷(N年-1)}-1]×100

例えば、1年目の売上を1,000万円、3年目の売上を1,500万円としたときは、下記のような計算で平均値を求めます。

・[(1,500万 ÷ 1,000万)^ { 1 ÷(3-1)}-1]×100

この式を計算するには、MicrosoftのExcelを使用すると便利です。具体的には、下記のような計算式をセルに入力して求めます。計算結果に100をかけるか、数値の書式として「%」を選択すれば、算出された値を%表示に直すことが可能です。

・=(1500/1000)^(1/(3-1))-1

上記を計算して100をかけると、求める答えは約22.47%と分かります。

CMGRとの違い

CAGRと字面と音が似通っている言葉に「CMGR」があります。CMGRは「Compound Monthly Growth Rate」の頭文字を取った略語で、読み方は「シー・エム・ジー・アール」です。

CMGRを日本語にすると「月平均成長率」となります。ある特定の数カ月間の成長率から、1カ月当たりの幾何平均を表す数値のことです。

両者の違いは成長率を計測する期間にあります。CAGRは「年単位」の期間における1年当たりの成長率(幾何平均)であるのに対し、CMGRは「月単位」の期間における1カ月当たりの成長率(幾何平均)を表します。

CAGRの活用場面

ビジネス用語「CAGR」の意味を理解できたなら、この言葉が実際にどのような場面で使われるのかも併せて知っておきましょう。具体的な活用シーンを知れば、より言葉に対する理解が深まるはずです。CAGRが役立てられている場面を解説します。

データやグラフ

(c)AdobeStock

成長率を比較するとき

CAGRを生かせば、同業他社の成長率を簡単に比べられます。同じくらいの年商がある企業でも、成長率の平均値によって異なる評価が可能です。例えば平均値が高い企業は伸び盛りと判断できます。今後も企業価値を伸ばすと予測されるでしょう。

また、CAGRを求めれば、事業規模に差がある企業同士でも成長率を比べられます。事業規模に左右されずに、今本当に伸びている企業を判別できるでしょう。

さらには、CAGRを用いれば、売上のデータが十分にそろっていない企業を比較対象にすることも不可能ではありません。CAGRは特定期間の1年当たりの成長率の平均を表すので、比較対象の企業にデータがそろっていなくても、その値を生かして比較が可能になります。

将来的な売上を予想するとき

CAGRを活用すれば来期の売上を予測することも可能です。具体的な数値を用いて算出した結果、安定的に成長を続けている企業であると分かれば、売上が右肩上がりで上昇していくと予想されます。

成長率の平均値から簡易的な売上予測をすることも可能です。一例を挙げると、最近5年間のCAGRが10%で今期の売上が1,000万円の企業の場合、来期の売上は1,100万円、そのまた来期は1,210万円になると予測ができます。

ただし、この方法で行う売上予測は、あくまでも簡易的な予想であるため、過信するのは禁物です。一つの目安として使うのが理想的といえるでしょう。

投資すべきかを検討するとき

CAGRは投資の可否を判断するときにも使える指標です。

CAGRが高い企業は、継続的かつ安定的に成長を続けていく企業であると判断できます。これからも成長する見込みが十分にあると予測されるため、投資先に適した企業であるといえるでしょう。

反対にCAGRが低い企業は、成長のスピードが落ちている、もしくは成長をやめている企業と判断できます。場合によっては事業規模を縮小している可能性も考えられるため、投資には慎重になるべきです。

ただし、CAGRは一定期間の成長率の幾何平均を表しているだけの数値です。投資の指標として活用するなら、「PER(株価収益率)」や「PBR(株価純資産倍率)」などの他の指標と組み合わせるのが重要といえるでしょう。

CAGRの意味を知って会話への理解度を深めよう

CAGRは社会人であるなら必ず知っておきたいビジネス用語の一つです。知らないままに過ごしていると、大事な場面で同僚や上司の言っていることが分からず、会話についていけなくなる場面があるかもしれません。言葉の基本的な意味を知って、職場で交わされる会話への理解度を深めましょう。

メイン画像・アイキャッチ/(c)AdobeStock

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