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WORK 雑学

2025.08.03

雨の匂いがわかる人の特徴は?匂いの正体とともに解説

「雨の匂いがわかる」という人の話を聞いて、本当だろうかと疑問に思ったことはありませんか? 結論からいうと、〝雨の匂い〟は存在します。本記事では、その匂いの成分や、匂いを感じやすい人の特徴、自分も体感したいと思ったときに試してみたい行動について解説します。

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雨の匂いがわかる人は何を嗅ぎ分けている?

窓の雨を指でなぞる女性の写真
(c)Adobe Stock

雨は雲の中の水分が大きくなって落下してくるものですが、雨そのものに匂いはありません。ただ「雨の匂いがわかる」という人が一定数いますよね。その人たちは、いったい何を雨の匂いとして認識しているのでしょうか。

雨の匂いがわかる人は何を嗅ぎ分けている?
  1. 主な匂いの正体は「ペトリコール」
  2. 雨の匂いの要因はほかにも

主な匂いの正体は「ペトリコール」

雨の匂いがする理由にはさまざまな要因が絡んでいますが、中でも注目されているのは「ペトリコール」というものです。雨の匂いがわかる人は、このペトリコールの匂いを感じている可能性が高いでしょう。

ペトリコールとは、雨によって地面から放たれる、有機化合物などが混ざり合った独特の匂いのこと。ペトリコール(petrichor)は古代ギリシャ語の「石(petra)」と「神の血(ichor)」を語源とする造語で、主な成分は植物の油脂と、アクチノバクテリアが生成する化合物(ゲオスミン)などです。

雨の匂いの要因はほかにも

雨の匂いを構成する要素は、ペトリコール以外にも存在します。たとえば、ホコリに含まれるカビの胞子や排気ガスが雨水と混ざると、独特の匂いを感じることがあるのです。

また、自然が多い地域に住んでいる人なら、雨が降ったあとに土の匂いが強くなったと感じた経験があるのではないでしょうか。これは土の中にいる放線菌が作り出すゲオスミンという物質が、雨の影響で空気中に放出され、カビ臭い匂いとして人間の鼻に届くためです。

雨の匂いがわかる人は、これらの匂いを鋭く嗅ぎ分けている可能性があります。「どのような匂いがしたのか」をそういった人に聞いてみると、「ホコリっぽい」「カビのような感じ」といった答えが返ってくるかもしれません。

雨の匂いがわかる人の特徴

傘をさす人々のイラスト
(c)Adobe Stock

雨の匂いを感じたことがない人からすると、匂いで雨がわかる人のことを不思議に思うでしょう。雨の匂いがわかる人にはどのような特徴があるのか、嗅覚そのものの個性・嗅覚と記憶の結び付きという2つの観点から解説します。

雨の匂いがわかる人の特徴
  1. 嗅覚が鋭い
  2. 雨が記憶と結びついている

嗅覚が鋭い

嗅覚が敏感な人は、降っているとき・降ったあとだけでなく、降る前にも雨の予兆を匂いで感じるといわれています。嗅覚には個人差があり、鋭くない場合は雨が降っているときや雨上がりの匂いを感じにくいことがあるようです。

雨の匂いの原因となる分子は誰の鼻にも等しく届いているはずなのですが、嗅覚が鋭くない人は、匂いとして認識していない可能性が高いでしょう。

とはいえ嗅覚のレベルは幅広く、雨の匂いを感じないからといって異常があるわけではありません。日常生活に支障がないなら、あまり深く考えなくてもよいことです。

雨が記憶と結びついている

インパクトの強い記憶と雨が結びついている人も、雨の匂いを嗅ぎ分けられるようになると考えられます。これは嗅覚がほかの五感と違い、「大脳辺縁系」という喜怒哀楽の感情を司る脳の領域に直接つながっており、匂いが情動を呼び起こしやすいことが原因だといわれているのだそう。

ある匂いを嗅ぐと、それに関連した記憶や感情が呼び起こされる現象は「プルースト効果」と呼ばれています。フランスの小説家、マルセル・プルーストが著した世界的な名作『失われた時を求めて』に出てくる、マドレーヌを紅茶に浸したときの香りで主人公が幼少期を思い起こすシーンが由来です。

雨の匂いを体感するには

合羽を着て楽しそうに雨を浴びる女性の写真
(c)Adobe Stock

雨の匂いを感じたことがない場合、一度はその匂いを体感してみたいと思うのではないでしょうか。もちろん持って生まれた嗅覚を変えるのは簡単ではないため、何を試してもわからない場合もあるでしょう。ただ、少しの工夫で雨の匂いがわかるようになる可能性もありますので、ぜひこれらの方法を試してみてください。

普段より匂いに注意してみる

〝意識して匂いを感じようとする〟ことで、雨の匂いがわかるようになるかもしれません。日常生活の中で感じる匂いはあまり意識しないため、嗅覚自体は働いていても、匂いとしてカウントしていないことがあります。

雨の匂い成分も同じく、嗅覚細胞には届いているのに、匂いとして認識されないことがあるようです。雨の中を歩くとき、音や濡れる感覚にばかり気を取られているなら、一度匂いにも意識を向けてみることをおすすめします。

また、雨の日にインパクトの強い思い出をつくってみるという手も。こちらはプルースト効果を狙った方法です。雨が降ったらお気に入りの場所へ家族と出かける、あるいは夏の雨の日に窓を開けて感動的な映画を見るなど、雨の匂いで感情や記憶が呼び起こされる状態をつくってみましょう。

晴れの日の匂いを覚えておく

雨の匂いを感じるためには、雨が降っていない「晴れた日との違い」を意識するのも一つの方法です。雨が降っていないときと降ったときで空気の匂いがどう違うかがわかれば、雨の匂いを識別しやすくなります。

晴れている日にも、空気がどのような匂いなのかということに意識を向けてみましょう。無臭だと感じるなら、それでも構いません。雨が降ったとき、晴れた日には無臭だったはずの空気から、何らかの匂いを感じたら…それが雨の匂いです。

まとめ

黄色の合羽を着て右手に傘を持ち、左手で雨を受け止める外国人の男の子の写真
(c)Adobe Stock
  1. 雨の匂いがわかる人が嗅ぎ分けているのは、ペトリコールや雨と混じったホコリ・カビなどの匂い

  2. 雨の匂いがわかる人は、嗅覚が鋭かったり雨の匂いが記憶と強く結び付いていたりする

  3. 雨の匂いを体感したいなら、普段は気にしていない空気の匂いに意識を向けてみよう

「雨の匂いがわかる」という主張は、決して思い込みとは限りません。嗅覚には個人差があり、感じる人も感じない人もいるのは自然なことです。雨の匂いを体感したいと思うなら、雨の日に良い思い出や感動的な記憶をつくることを、一つの方法として取り入れてみるとよいでしょう。

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Domani編集部

Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。
https://domani.shogakukan.co.jp/

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