言い換え表現や類語も知っておくと便利
「差し上げます」だけでなく、場面に応じて言い換えが必要な場合もあります。ほかの敬語や外国語での表現も合わせて紹介します。
よく使われる言い換え表現
「差し上げます」と同じ意味で、よりフォーマルな場面や状況によって表現を変えることができます。
・ご通知申し上げます(初対面や公式な通知など)
・ご連絡いたします(メールやビジネス文書で簡潔に伝えたいとき)
・贈呈いたします/謹呈いたします(式典や表彰など、特に格式を重んじる場合)
相手とシーンを考慮して、よりふさわしい言い回しを選びましょう。

英語でどう伝える?
グローバルなビジネスシーンで「差し上げます」のニュアンスを伝えたい場合、状況に応じて様々な表現が使えます。
・ I am pleased to provide you with the document.
(この書類を差し上げますので、ご確認ください。)
→ 取引先や上司に書類を渡す時など、丁寧な印象を与える表現です。
・I would like to offer you this information.
(こちらの情報を差し上げたく存じます。)
→ 案内や情報提供をする際に使うことができます。
・Please accept this small gift.
(ささやかですが、こちらの品を差し上げます。)
→ 贈り物や記念品を渡すとき、控えめで丁寧な伝え方になります。
・I hope you will accept this as a token of appreciation.
(感謝の気持ちとして、これをお納めいただければ幸いです。)
→ 感謝の意を伝えたい時に使える表現です。
最後に
POINT
- 「差し上げます」は自分の動作に使う謙譲語で、敬意を示したい相手に使います。
- ビジネスメールや会話で、資料や案内の提供時に活用できます。
- 「ご連絡いたします」などの表現も場面に合わせて使い分けましょう。
「差し上げます」は自分の行動をへりくだりながら、相手への敬意や思いやりを伝えることができる敬語表現です。正しい意味と使い方を理解し、状況や相手に合わせて適切に使い分けることで、ビジネスでのコミュニケーションがより円滑で自然になります。今日からぜひ、実務に役立ててください。
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執筆
武田さゆり
国家資格キャリアコンサルタント。中学高校国語科教諭、学校図書館司書教諭。現役教員の傍ら、子どもたちが自分らしく生きるためのキャリア教育推進活動を行う。趣味はテニスと読書。


