Summary
- 「不即不離」は近すぎず離れすぎない関係を表す四字熟語です。
- ビジネスでは中立的で独立した立場を伝えるときに使えます。
- 「相即不離」は対義語です。
「不即不離(ふそくふり)」とは、近づきすぎず離れすぎもしない関係を表す四字熟語です。辞書では「つかず離れずの状態」と説明され、態度・関係・立場の「中間的な距離」を示す語として使われます。ビジネスでも、人や部署との距離感を客観的に表す語として便利です。
本記事では、「不即不離」の辞書に基づく意味・語源、誤用しやすい語句との違い、ビジネスでの使い方をわかりやすく整理します。
「不即不離」の読み方と意味を押さえる
まず、「不即不離」が何を表す言葉なのかを整理しましょう。
「不即不離」の意味と読み方|近すぎず遠すぎずの関係
「不即不離」は、「ふそくふり」と読みます。「即(つく)」にも「離(はなれる)」にも偏らず、距離を保つ状態を示す四字熟語です。
辞書では次のように説明されています。
ふそく‐ふり【不即不離】
二つのものが強く結びつきもせず、また離れもしない関係にあること。つかずはなれず。「―の関係」→相即不離
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
なお、「不即不利」と書くのは誤りですので注意しましょう。

「不即不離」とは、つかず離れずの関係を示す。
仕事や会話でどう使う? 「不即不離」の使い方を例文でチェック
「不即不離」という言葉は意味を知っていても、実際の使いどころに悩むことが多い表現です。ここでは、ビジネスや日常会話の中で自然に取り入れられる使い方を例文とともに見ていきましょう。
「営業部とは不即不離の関係を保ちながら、必要な場面で協力しています」
部署同士が「密接すぎず、離れすぎもしない」立場を表す用法。「つかず離れずのさま」を、組織内の距離感に適用した例です。
「利害関係者として、不即不離の立場でプロジェクトを見守っています」
「不即不離」は「中間的・中立的な位置」を表す際にも使われます。利害関係者として関わりはあるが、特定の方向に寄らない姿勢を示す例です。
「あの二人は不即不離の距離感で、程よい関係を保っている」
「つかず離れずのさま」を人間関係に用いています。感情的な意味付けは避け、「距離感の説明」をしている例です。

類語や言い換え表現、対義語は?
ここでは、似た意味を持つ言葉や反対の意味を持つ言葉について、見ていきましょう。
類語|「つかず離れず」
つきすぎもせず、かといって離れすぎもしない。程よい関係を保つことを指します。こうした中立的な態度は、まさに「不即不離」の類語だといえますね。


