Summary
- 「非難囂々(ひなんごうごう)」は、多くの人が口々に責め立てる様子を表すを表します。
- 「囂囂」は口々にうるさく言い立てる様子を表します。
- 英語では“public outcry”(世間の抗議)“backlash”(激しい反発や反感)が近い表現として用いられます。
「非難囂々(ひなんごうごう)」は、強い批判が一斉に巻き起こる様子を表します。読みや正確な意味、似た表現との違いを理解すれば誤解なく使えます。
この記事では、意味・使い方・言い換えを中心に整理します。
「非難囂々」とは何か?|読み・意味を確認
「非難囂々」の「囂々」は特に漢字が難しいですね。まずは、読み方と意味について確認しましょう。
読み方と意味
「非難囂々」の読みは「ひなんごうごう」です。「非難」と「囂々」の2語から成り立っています。
「非難」は、人の欠点や過ちを責めとがめること。「囂々」は、口々にうるさく言い立てる様子を表します。それぞれの意味を辞書で確認していきましょう。
ひ‐なん【非難/批難】
[名](スル)人の欠点や過失などを取り上げて責めること。「不実な態度を―する」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
ごう‐ごう〔ガウガウ〕【×囂×囂】
[ト・タル][文][形動タリ]《「囂」は、やかましい、の意》口々にうるさく言いたてるさま。「―たる非難の声が上がる」「喧喧(けんけん)―」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
この「非難」と「囂囂」が結びつくことで、「非難囂々」は多くの人が一斉に批判の声を上げている状態を指す言葉になります。

「非難囂々」は多くの人が一斉に批判の声を上げている状態のこと。
ビジネスでの使い方|例文で詳細を確認
意味がわかったところで「非難囂々」の具体的な使い方を例文とともに確認していきましょう。
新商品の仕様変更が発表されるや否や、SNSでは「使いにくくなった」と 非難囂々だった。
多くのユーザーが一斉に不満を述べている状況を表しています。口コミやSNSでの大量の批判が一気に噴き出す様子が目に浮かびますね。
不祥事を起こした市長の会見は説明が不十分だったため、市民からは非難囂々だった。
市長が不祥事について会見を行ったものの、説明があいまいで納得のいく内容ではなかったため、それを見た多くの市民が一斉に批判の声を上げた状況を表しています。
急な方針転換によりチームの負担が増え、会議では非難囂々、泣き出すものまでいた。
現場のメンバーが次々と非難する場面。内部でも外部でも、「複数人が同時多発的に批判する」状況ならビジネスシーンでも使えます。

類語や言い換え表現は?
「非難囂々」は、声高な批判や反発の広がりを表す言葉です。ここでは、近い意味を持つ語を、意味の違いが分かるよう整理して紹介します。
指弾(しだん)
「指弾」は、人の過ちや欠点を取り上げて責めること。さらに転じて、社会的に排斥したり、つまはじきにする意味でも使われます。個人や特定の対象への厳しい批判を示す語です。


