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2019.03.30

もし明日、親が倒れたら…? 元モデルの介護奮闘記はじまります!【うちのダディは脳梗塞0】

10代をカリスマモデルとして駆け抜け、20代でデザイナーに転身した佐藤えつこさん。順調にキャリアを重ねていた35歳のとき、父親が脳梗塞で倒れ、華やかだった人生が一変しました。アラフォーにして介護歴は4年。その道のりはけして楽なものではありませんでした。だれにでも起こりうる、けして他人事ではない人生の悲喜こもごもと介護のリアルを語ります。

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【目次】

ごあいさつ

こんにちは!佐藤えつこです。

10代から20代まで『プチセブン』や『CanCam』等でモデルをしていました。現在は20代の時に立ち上げたClaskyという小物ブランドのデザイン、その他に、最近ではバスブランドMAROAにも携わり、アラフォーになった今でも日々充実した楽しい毎日を過ごしています!

と、書くと順調にいっている、よくある元モデルのリア充日記でしょ?と思うかもしれませんが、実際の私はなかなかヘビーな日常を送っております。

30分おきに起こされて眠れない。外出できない。言葉が通じない、1〜2時間ごとにオムツ交換など…。

「育児?」 

いえいえ、実の父の介護なんです。

「そんなの、まだ遠い話でしょ?」 

私もそう思っていました。でも、その日は突然やってきました。当時私はまだ、35歳。

今は父の介護をしながら実家で一緒に暮らしています。同世代の友達の「ふつう」とは、ひと味違った毎日です。

子供のころから、父は困ったときにいつも私を助けてくるとても大きい存在でした。モデルをどうしようかと悩んでいたときも、独立してブランドを立ち上げたときも。迷っていると私をいつも助けてくれた頼れる父は、まるで別人のように変わってしまいました。。

心原性脳梗塞の後遺症である、重度の高次脳機能障害。全失語症。うつ病。過活動性膀胱。右手足の完全マヒ。なんだか重々しいですが、すべて父の現在進行形です。

この5年間は、お気楽に生きてきた私が「家族とは」「生きるとは」、を人生で初めて考える時間でもありました。

最近やっと、父のことや、本当の自分のことを人に話せるようになりました。これからはもっと伝えていきたいと思っています。アラフォー・元モデルのキラキラしてないリアルな日常が、今まさに苦しんでいる人の心を、そしていつか迎えるかもしれない介護の不安を、少しでも軽くできることを願って。連載エッセイ『うちのダディは脳梗塞』をスタートします。

イラスト/佐藤えつこ 構成/佐藤久美子

佐藤えつこ

佐藤えつこ

1978年生まれ。14歳で、小学館『プチセブン』専属モデルに。「えっこ」のニックネームで多くのティーン読者から熱く支持される。20歳で『プチセブン』卒業後、『CanCam』モデルの傍らデザイン学校に通い、27歳でアクセサリー&小物ブランド「Clasky」を立ち上げ。現在もデザイナーとして活躍中。Twitterアカウントは@Kaigo_Diary

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