元木聖也×大和孔太。俳優同士の対談ってやりにくい!?
こんにちは。大和孔太です。今回は多岐にわたって活躍をされている俳優・元木聖也さんとの対談です。ロンドンで大人気を博し、日本初上演となる『THE BANK ROBBERY! -ダイヤモンド強奪大作戦-』に出演されるということで、僕なりの視点で様々なお話をうかがおうと思います。
元木:こういうインタビューの形式ってなかなかないし、おもしろいですね。俳優さんからインタビューされるのって(笑)。
大和:そうですよね、同じ役者だからこそ聞けることもあるんですが、どこまで踏み込んでいいのか…(汗)
元木:いや全然なんでも聞いてください。僕何聞かれても大丈夫ですから!
大和:元木さんってものすごく多才な方ですよね。役者として活躍しているだけでなく、アクロバットができたり、子ども番組に出られたり…。マルチに活躍されていて、不器用な僕からしたら本当に羨ましいなと思っています。
元木:器用ですか?たしかに色々なことはやらせていただいていますね。
大和:器用になんでもこなせる要因は何になるんでしょうか。
元木:一番は好奇心です。昔からすごく好奇心旺盛で、いろんなことに挑戦してきました。今はやっていないですけど、スケボーだったりサーフィンだったり。スノボは今でも続けています。
大和:すごいですね。アウトドア派ですか?
元木:アウトドア派でもあるんですけど、今は「モンハン(モンスターハンターワールド)」をやってます(笑)。VR買ってやってるんです。
大和:めちゃくちゃこだわり派ですね?
元木:そうなんです。多分、ちょっとやるじゃなくてがっつりやるんです。
大和:広く浅くではなく、広く深くなんですね。
元木:スケボーをやるなら朝から晩までずっとジャンプの練習だけやるとか。だからジャンプだけはできます(笑)。
大和:すごい…。
元木:別にたくさんのことに興味がなくてもいいし、ひとつだけあってそれを掘り下げたらそれがきっと武器になるし。そういう人に比べたら僕は全然深くないんですけど、いろんなことをちょっとだけ深く、簡単にマネできないレベルまではがんばっているつもりです。
大和:役者にとってそれって武器でしかないですよね。僕もそういったことを増やしていきたいです。
元木聖也の役への向き合い方に大和孔太、感服!
大和:『THE BANK ROBBERY! -ダイヤモンド強奪愛作戦-』への意気込みを聞かせてください
元木:今回のこの作品はイギリス・ロンドンでとても評判がよかった作品で、満を持して日本にやってきました。僕は海外作品に出るのが初めてなんですが、コメディ作品でどう日本語に置き換えてどんな風に日本のお客様に伝えるかが大切ですよね。今回の演出は、役者であり、「オフロスキー」(NHK Eテレ『みいつけた!』)役を演じ子どもの心ももっている顕作さん(演出家・小林顕作氏)。本当に様々な魅力をもったとても面白い方が演出するということもあり、絶対にすごく面白い作品になるだろうなと思っています。
振り付けも僕が出演していた「おとうさんといっしょ」(NHK-BSプレミアム)で振り付けを担当している方で、子どもが観ても楽しい振り付けを作れる方なんです。その方もいますし、子どもからお年寄りまで幅広い年齢の方に楽しんでいただける作品になるんじゃないかなと思います。
大和:舞台もたくさん出演されていますが、海外作品だから難しいというところはありますか?
元木:台本を読んだときに海外の言葉遊びがたくさん入っていて、それを日本語にするのが難しいんじゃないかなと思ったんですが、顕作さんならきっと面白くしてくれるなと楽しみにしています。きっと今ある台本から稽古を進めていく中でどんどん変わっていってよりいいものになっていくんだろうとワクワクしています。コメディ作品なのでテンポや間が大事になると思うのでそこはしっかり稽古をしていきたいですね。
戦隊ヒーロー作品を演じて学んだ「準備の大切さ」
大和:ひとつの作品に新たに入るときに意識していることってありますか?
元木:手に入っている情報はすべて頭の中にいれておくことですね。台本をもらっているなら、しっかりと読み込んで作品や自分の役のことをよりしっかり理解することに時間をかけるようにしています。
大和:舞台で稽古前からしっかりセリフを入れている方ってなかなかいらっしゃらないのではないですか?でも、綿密に準備をするということは役者にとって大事なことですよね。
元木:本当に大事ですよね
大和:僕も今聞きながら身が引き締まる思いでした。頑張ろう!って思いました。
元木:いやいやそんな!いやでも、戦隊もの(『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』)を1年間がっつりやったことで舞台に対する姿勢が変わりました。舞台の準備って時間がしっかりあって、セリフも稽古しながら覚えてもいいんです。でも戦隊ものというか映像作品は稽古がなく、自分で覚えていってリハーサル、本番、オンエアという流れ。だから自分がどれだけ準備ができているかが大事。だから舞台でも同じように進めたらより質の高い稽古ができるなって実感したんです。
びっくりするくらいすごいスケジュールで進んでいくんですよ(笑)。その中でセリフを覚えておかなきゃいけない。毎朝5時集合で夜まで撮影して…次の分の台本もきているからそれも覚えなきゃだし…って。だからこそ、準備をするっていうことがすごく大事だと実感したんです。だから今までは台本を手に持って稽古してたんですが、前回の作品の準備をそうしてみたらすごくやりやすかったんです。この仕事って終わりがないからずっと稽古ができて、掘り下げていける。準備をしておくことで、時間をそこに費やせることを学びました。1年間の戦隊もの経験は本当に貴重な時間でしたね。
大和:なるほど…すごいですね。これから稽古がスタートするとのことなのですが、今回の舞台の台本はどのくらいの時間で頭に入れられるんですか?やはり稽古が始まるまでの間に?
元木:できるだけ入れていくつもりでいますが、とはいえ、稽古までに絶対に覚えなきゃいけないとは思っていないんです。セリフが入っていないと撮影が進まない映像作品とは違うのでちょっと甘えてます(笑)。自分ができる限り、無理しない範囲でやるようにしています。こういう風に考えるようになったのは本当に最近ですね。
大和:戦隊ものが終わってからなんですね。僕もまわりに戦隊ものをやっている友人がいるんですが、やる前とやった後だと本当にすごく自分が変わるって言っていました。
元木:そうなんです!僕らの年代でドラマに出たとしても、主演じゃない限りカメラ前でものすごく喋ることって少ないと思うんです。戦隊ものって新人だけど主演でカメラ前でたくさん喋れるんです。あの経験がすごくよかったなって。
大和:ものすごく大変だけど学ぶことが多い場なんですね。
8月7日は夏休みスペシャル!親子で舞台が楽しめる
大和:話を舞台のことに戻すのですが、公演期間中に小さなお子さん(3歳以上)も観に来られる日があるんですね。こういった舞台では珍しいと思うのですが。
元木:そうなんです。すごくいい取り組みだと思います!以前『キャプテン翼』という舞台をやったときに、「子連れで作品は観られないから写真だけ撮りに来ました」という声を聞いたこともあったんです。小さいうちにこういった作品に触れられることってとてもいい経験だと思いますし、お父さんやお母さんが作品について解説してあげることで生まれる親子のコミュニケーションにもなりますよね。今回はコメデイだから楽しく観てもられるじゃないかと思っています。僕の周りでもお子さんと一緒に来られるということを喜んでくれる人が多かったです。
大和:子どもが入れる作品って子ども向けに作られたものがほとんどですが、こういった作品を親子で観て気持ちを共有できるって、すごくいい機会ですよね。
元木:たぶんきちんと理解するのは難しいと思うんですけど、「ここが楽しかった!」とかひとつでも何か感じてもらえたらすごくうれしいですね。
対談を終え、写真撮影に移ると同世代(元木さんは1993年生まれ。大和さんは1994年生まれ)ということもあり、和気あいあい。対談時よりぐっとくだけた雰囲気で話が盛り上がっていました。
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※当落のお問い合わせにはお答えできませんのでご了承ください。
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『THE BANK ROBBERY! -ダイヤモンド強奪大作戦-』
期間
東京公演:2019年8月2日 (金) ~ 2019年8月12日(月祝) 新国立劇場 中劇場
大阪公演:2019年8月16日(金)〜8月17日(土) 森ノ宮ピロティホール
出演:原嘉孝(宇宙Six/ジャニーズJr.)、桜井玲香(乃木坂46)、元木聖也/尾上寛之、しゅはまはるみ、溜口佑太朗(ラブレターズ)、塚本直毅(ラブレターズ)/大堀こういち、市川しんぺー/田中要次 ほか
翻訳:谷 賢一
演出:小林顕作
8月7日(水) 12:30公演に限り、3歳以上から入場可能。小学生以下は子ども料金もあり。
料金:S席 8,900円(税込)、A席 7,000円(税込)
▶︎オフィシャルサイト
俳優
元木聖也
もときせいや 1993年10月6日生まれ、東京都出身。2011年、ミュージカル『テニスの王子様』に山吹中学のエース“千石”役でデビュー。その後、数々の舞台、映画、ドラマに出演。また、芸能界随一の身体能力でスポーツ特番などにも多数出演。NHK-BSプレミアム『おとうさんといっしょ』にて約5年歴代最年少の遊びのお兄さんとして活躍。その後、 2018年にスーパー戦隊シリーズ第42作『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察怪盗パトレンジャー』で高尾ノエル/ルパンエックス(声)/パトレンエックス(声)役を務め人気を博す。写真集『VARIOUS』が好評発売中。9月からは東映ムビ×ステ 舞台「GOZEN –狂乱の剣-」に出演。元木聖也オフィシャルサイト▶︎ https://seiya-motoki.lespros.net/ 公式インスタグラム▶︎ @seiya_acf 公式ツイッター▶︎ @lespros_seiya
俳優
大和孔太
やまとこうた 1994年生まれ。熊本県出身。YG ENTERTAINMENT JAPAN所属。第4回ブックショートアワード大賞作品原作 特別製作ショートフィルム 『名前って、ふたつ以上の鐘の音』がひかりTVにて配信中。また、地元熊本では『くまパワ+』(KAB熊本朝日放送)内でレポーターとしても活躍中。特技はアクション、趣味は料理、美術館巡り。現在、韓国語勉強中(ハングル語検定3級所持)。インスタグラム▶︎@kohta_yamato ツイッター▶@Ky42746115
「大和がゆく」過去の連載はこちらから
撮影/田中麻以