10月から施行される“幼児教育・保育無償化制度”
2019年10月1日から施行される、“幼児教育・保育無償化”は、幼稚園や保育所に通う3~5歳のすべての子どもと、保育所に通う0~2歳の住民税非課税世帯の子どもに対して、幼稚園・保育所などの利用料を政府が補助する制度のこと。これによって、政府は子育て世代を応援し、子育て世帯の負担を軽減することで少子化に歯止めをかけることや、すべての子どもたちが質の高い教育を受けられる社会の実現を目指しています。
ワーママにとっては期待したい制度ですが、その施行を前に、総合人材サービス、パーソルグループのパーソルキャリア株式会社が運営する転職サービスdoda(デューダ)が、20~40代の全国の働きながら子育てをするワーパパ&ワーママ600人を対象に、“幼児教育・保育無償化制度(以下、幼保無償化)”についての調査を行いました。
ワーママたちは家庭の時間を取りたくても取れない?
ワーママのほとんどが「家庭の時間を十分の取れていない! 」と回答
ワーパパ&ワーママたちに、「家庭の時間を十分に取れていると思うか」と質問をしたところ、「十分に取れている」と回答した人は、全体の約1割(14.0%)しかいませんでした。
さらに「十分に取れていない」と回答した人のうち、特に“子どもとの触れ合いの時間”と“自分のための時間”が取れていないと感じていることが分かりました。
家庭の時間を“取りたくても取れない”という現実!
さらに、7割以上(70.6%)の人が、「家庭の時間を得るため、仕事の時間を減らしたいと思っている」と回答。実際に取れている家庭の時間は「3.3時間」、本当は取りたいと思っている理想の時間は「5.3時間」と、2時間のギャップがあることが分かりました。家庭の時間を取りたいと考えるワーパパ&ワーママが多い中、仕事の忙しさなどから、十分に時間を取れていない人が多くいるようです。
幼保無償化が施行されても“使える時間”は増えない?
幼保無償化による補助金の使い道はどうする?
いよいよ始まる、「幼保無償化による補助金をどう使うか」と質問したところ、約7割(71.6%)が「子育ての費用に充てたい」と答え、約5割(56.1%)の人が「貯金をしたい」と回答。金銭面でのメリットを期待する声が多い結果となりました。一方で、「その分仕事を減らして時間を増やしたい」と考える人が約2割(23.0%)いることが判明。幼保無償化には、金銭面以外にも、家庭の時間を取るために役立てたいという隠れたニーズがあることも分かりました。
幼保無償化に期待することもありつつ、現実は厳しい?
しかし、実際に「幼保無償化によって仕事の時間を減らすことができる」と感じる人は1割以下(4.1%)と、非常に少ないことが分かりました。ワーパパ&ワーママの多くは、幼保無償化で金銭面など期待することもありながら、実際に仕事時間の軽減につながるとは考えていないようです。
(転職サービスdoda調べ)
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