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LIFESTYLE インタビュー

2020.01.08

【育児資格と母の言葉】潮田玲子さんのDomani「女の時間割」スピンオフトーク

 

Domani12/1月号「女の時間割」に潮田玲子さんが登場。本誌では伝えきれなかったトークを“できる限りノーカット”でお届けしています。スピンオフその3は潮田さんが産休中に取得した育児資格と母の言葉について。

Text:
谷畑まゆみ
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子育てが難しい時代のお守りのような知恵

バドミントンの選手時代は自分の時間などもてないくらいに忙しくて、結婚後は新しい生活の基盤づくりで怒濤のように時間が過ぎました。ところが妊娠して産休に入り、初めてまとまった静養期間を経験した私は“えっ、もったいない。この時間で何かしよう”と考えたのです。

そこで子どもを迎えるための準備に万全を尽くすことにしました。最初は野菜ソムリエ、次にソイフードマイスター。それから育児系の資格の勉強を始めて育児セラピスト2級とアタッチメント・食育インストラクター資格を取得。久々に何かを勉強することがすごく面白かったです。育児系の資格では子どもとの接し方や気をそらす方法、ごねたときの対処法などの具体的な知識を発達心理学やアタッチメント理論(乳幼児の愛着行動についての理論)から学びました。

仕事を続けたかったので働くママたちのもつ葛藤も心配でした。復職したら赤ちゃんのいちばんかわいい時期に一緒にいられない。そのことに対してすごく罪悪感をもったり、愛情不足なんじゃないかと不安になるかもしれないと。でもそこで役立ったのが学びで得た知識でした。育児セラピスト認定講座で“乳幼児期や児童期の子育てで大切なのは、長さではなく質”だと教えてもらったことはとても大きなインパクトがありました。

たとえば子どもと母親が24時間同じ部屋にいたとします。子どもはひとり遊びをしていてママも違うことをしている。ところが“1日中一緒にいてもお互い別のことをしているなら、たった3分でも子どもをぎゅっと抱きしめたほうが子どもの心に寄り添える”と教わり、気持ち的にものすごく楽になったんです。忙しいママたちみんなに知ってもらいたいなと思いました。

私が今子育てで実践していることはすごく簡単なことばかりです。主にスキンシップと言葉に出して伝えるということをしています。もうとにかく抱きしめるとか、ちゅっちゅちゅっちゅしてます(笑)。言葉で“大好きだよ“と伝えたり“さすがママの子“と言ってあげると子どもたちもすごく喜ぶんです。

小さい子どもはママに認められたい気持ちが強いので、何かできたときに“うわー、すごいね。さっすがママの子!”と言うだけでもがぜんやる気が出てきます。息子自身も何かできたときに自ら“ねえねえ、誰の子!? ”と聞いてくるほど。それを見ていると、自分がいちばん認められたい人に認められたという安心感って人にとってものすごく大切なんだなと感じます。

実は私自身、自分の母の言葉に救われたことがありました。どんなに工夫や努力をしても、1歳から保育園に入れたりするのはやっぱり違うんじゃないかと葛藤した時期がありました。そのことを母親に伝えたら“何いってんの。だめよ自分の人生を歩まなくちゃ”と簡単に切り替えされたんです。“子どもたちもママが一生懸命働いていることは背中を見ていて絶対にわかる。私がサポートするから玲子は自分の人生を歩まなきゃ”と。

私たちはどうしても全部手に入れたいと思って頑張ってしまいがちですよね。仕事もうまくやりたいし、子どもも愛情いっぱいで育てたい。夫のサポートだってできる限り手を尽くしたい。でも仕事という自分の人生を生きることにはやはり葛藤がある。それを母のひとことがものすごく軽くしてくれた。私自身も息子や娘にとって、そんな言葉がけができるようにありたいなと願っています。

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キャスター、元女子バドミントン日本代表

潮田玲子さん

しおた・れいこ/1983年、福岡県生まれ。バドミントン女子ダブルス日本代表選手として北京五輪などで活躍。29歳で引退後、Jリーガー増嶋竜也選手と結婚。32歳で長男、34歳で長女を出産。産休中に育児セラピスト二級、ジュニア野菜ソムリエ、ソイフードマイスター、アタッチメント食育インストラクター資格を取得する。現在は競技解説やキャスターとして活躍。『シューイチ』(日本テレビ系)、『ぞっこん九州』(RKB)、『金色のアスリート』(FBS)、『お台場バドミントン学園』(BSフジ)などに出演中。パーソナリティを務めるラジオ番組『女神たちのオリンピック』(ニッポン放送)も好評。

構成・文

谷畑まゆみ

フリーエディター・ライター。『Domani』連載「女の時間割。」、日本財団パラリンピックサポートセンターWEBマガジン連載「パラアスリートを支える女性たち」等、働く女性のライフストーリー・インタビュー企画を担当しています。

 

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