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LIFESTYLE 夫婦

2020.05.20

私と夫、どっちが稼いでいるか問題【モデル牧野紗弥の夫婦生活ホントのところ13】

 

収入の少ない方が、仕事をセーブして当たり前!? 3人の子のママでもあるモデル・牧野紗弥が綴る共働き夫婦のあれこれ。

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夫の仕事の予定を変えてまで、妻は仕事をする必要がない!?

 
「どっちが稼いでいるかと言えば」と夫に何度か言われたことがあります。今では「言った覚えはない」と言われますが(苦笑)。子どもの預け先がない時間帯に私に仕事が入り、夫にスケジュールの相談をすると「自分の仕事の予定を変更する必要はない」というのが、かつての彼のスタンスでした。私が仕事をするのは賛成。でも自分の仕事に影響のないようにするのが当たり前、と悪気なく思っていたんでしょうね。

はじめてそう言われたのは、復職活動をスタートしたばかりの頃でした。10代からのキャリアがあるとはいえ、ママモデルとしては一からだったので、仕事をいただくためにオーディションを受けたり、出版社にご挨拶に行ったり、打ち合わせをしたり…そのこと自体が収入になるわけではないけれど、将来の仕事につながる、とても重要な時間です。

でも、オーディションの数日前にマネージャーから「いける?」と問い合わせがきても、子どもの預け先に悩んでしまって…。区の支援センターの一時預かりのサービスは1時間500円とリーズナブルだけれど1か月前の予約開始数日の時点で全て埋まってしまう。シッターサービスの会社を調べてみると、1時間2500円。仕事になるかどうかわからないオーディションに、この金額を払っていいものかどうか…。

▲保育園や塾の帰り、子ども達はいつもお腹ペコペコ。そんな時は自分たちで勝手に作詞作曲した(!?)「おなかが空いた」歌をうたってケラケラと笑いながら帰ります。

「俺が家計を支えているんだから」にモヤモヤ

マネージャーも全面的に復帰に協力してくれているのに…と申し訳なさと悔しさが募り、「高額なシッターサービスを使わなくても夫に協力してもらうことで解決しよう」と思ったんです。それまで夫の仕事の予定を優先していましたが、あるとき意を決して、「復職活動に協力して欲しい」と伝えました。でも折り合いはつかず。「俺が家計を支えているんだから」と言われて、それ以上、返す言葉がありませんでした。

数年後「夜のイベントの仕事を入れたい」と夫に相談したときも「稼いでいるのは俺なんだから」と言われたのをハッキリと覚えています。夫の仕事に妻が協力するのは当たり前なのに、妻の仕事に夫に協力してもらう時には遠慮しなくてはならないのはヘン!ずっとモヤモヤしていたし、悔しさが溜まる一方で。

ママ友同士話していると、私以外にも多くの方が旦那さまにこういう風に言われて悔しい思いをしているようです。特に専業主婦の方は「家族のサポートをしているだけで、お金を稼いでいるわけじゃないんだから」と言われてしまう、と。みなさん働き盛りの夫の状況は理解できるし、仕事への姿勢は尊敬しているんです。でも生活を共にしている以上、お互い持ちつ持たれつの関係のはずなのに。

その後、いろいろな出来事(というか夫婦喧嘩!?)を経て、私も夫も「ジェンダーバイアス(無意識のうちに持っている男女の役割についての思い込み)」について考えるようになりました。その上で、今後どのように仕事をしたらいいか、子どもの預け先など、仕事をする上でお金が必要な場合はどうしたらいいか話し合ってみたら、意外なほどすんなりとわかり合えたんです。

夫と妻の収入は別々じゃない

夫と妻の収入を合わせたものが、家族というチームで得ている「世帯収入」です。
あれだけ「俺が家計を支えているんだから」と主張していた夫も、今では「夫の収入と妻の収入を分けて考えるからどっちが稼いでると言う発想が生まれる。お互いの仕事と育児を両立させるための必要経費だと思ったら、アフタースクールとか子どもの預け先に払う金額にも納得がいくよね」と言うようになりました。

働くお母さんに限らず、専業主婦も夫の収入に妻の協力が含まれるとお互いが認識する事で、より対等に話し合いができるようになるのではと思うんです。だって、東京都の時給で家事育児を換算すると、年間700万円ほどになるそうですよ。

▲小学生の長男と私で、幼稚園に通う次男をお迎えに。お兄ちゃんらしく、こうして手を繋いであげる優しい光景が好きでした。

家庭の事情や考え方は人それぞれ。「子どもをシッターサービスに預けましょう」と推奨しているわけではありません。ただ、もし収入の差が原因で劣等感を感じなければならなかったり、話し合いがうまくいかないと悩んでいる方がいらしたら、参考になればいいなと思います。

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モデル

牧野紗弥

愛知県出身。小学館『Domani』を始め、数々のファッション誌で人気モデルとして抜群のセンスを発揮しながら、多方面で活躍中。キャンプやスキー、シュノーケリングなど、季節に合わせたイベントを企画し、3人の子供とアクティブに楽しむ一面も。今年は登山に挑戦する予定。自身の育児の経験や周囲の女性との交流の中で、どうしても女性の負担が大きくなってしまう状況について考えを深めつつ、家庭におけるジェンダー意識の改革のため、身を持って夫婦の在り方を模索中。

 

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