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LIFESTYLE 夫婦

2020.06.14

「ママ」はずっと脇役なのか?【モデル牧野紗弥の夫婦生活ホントのところ18】

 

モデルであり3児の母でもある牧野紗弥が綴るエッセイ連載。今回は、子どもが育つ過程での「自分の楽しみ」について思い悩んだ経験を振り返ります。

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私、何か生み出しているかな?

ステイホーム期間中は、子どもたちもオンライン授業。1週間分まとめて宿題も出ます。そんな中、娘の国語に「詩をつくる」という課題が出ました。開始早々から「パパも一緒に考えて」と娘。それに対して夫は、こんなふうに返事をしたのです。

「0から1をつくり出す工程を、人に頼ってはいけないよ。そこがいちばん大切なんだから。書いたものへのアドバイスはするから、初めはひとりで取り組んでみなさい」

なにげない会話でしたが、「0から1をつくり出す」というフレーズが心に残りました。なんだかカッコイイ! そしてふと考えてしまいました。「私って0から1を生み出しているのかな?」。

私にとって「生み出す」ということは?

子どもが小さいうちは、離乳食を食べてくれるように工夫をしたり、子どもの交友関係を広げるために、親子で児童館に出かけていろんなママと仲良くなったり。試行錯誤しながらも、自分で物事を決めて行動していました。私がいないと何もできない子どもたちを、しっかりリードすることが、生きがいだったとも言えます。でも今は、上のふたりも小学生になって自分の意思をはっきりもち始め、この関係も変化しつつあります。

たとえば勉強。子どもの学力が伸びるように親が躍起になったところで、結局のところ本人しだい。やりたいスポーツにしても友達関係の構築にしても、本人の意思をサポートしている感じで、私自身が主役になって何かを生み出しているとはいえません。頼られることも少しずつ減ってくると、それまで全力で子育てをしていただけに、私ってなんなんだろう? と、寂しくも虚しくもなってきます。

母と義母の背中で思うこと

そんなことを考えていたとき、母と義母のこんな話を思い出しました。

「あなたたちの中学受験を終えたとき、一気に“空の巣症候群”になったのよ。そこからようやく前向きになったら、今度はおじいちゃんの介護が始まったり、自分が病気になったりしちゃったんだけどね」と母。笑って話してくれましたが、どれほどの苦労があったでことでしょう。そんな時期を過ぎて今は、新聞の俳句や短歌に応募をしたり、もうすぐ60歳を迎える今も楽しそうにしています。

義母は、「好きなことを頑張りなさい。好きなことをやるって、楽しいわよね」と言ってくれます。かつて子育てに余裕ができたころ、バドミントンや朗読の趣味を始めたそうで、今もその趣味を続けています。

子どもが小さいときは「ママ」という役割を存分に楽しむ。その後は「自分」に戻ってまた違う場所で輝ける。自分が主役になれる場所は、人生の節目節目で変わっていい。

私も「ママとして」楽しむことから、「自分で」楽しむことに移行するタイミングなのかもしれません。楽しむことがあれば、そこから新しい発見を生み出し、やりたいことを生み出し、やがて未来のヴィジョンもつくれます。

母や義母は、自然とそれを実践していたんだなぁ。そんなふうに人生を楽しむことができるって、いくつになってもすごくカッコいい。身近に素敵な先輩たちがいて、本当によかったと思っています。

▲子どもたちと一緒に川へ大ジャンプ! 夫いわく「キャンプに行く時は上の子ふたりとも、一緒に〝0から1を生み出す〟感覚で遊んでいるよ」とのこと。遊び担当パパ、さすが!

▲私の「自分時間」はテニス。朝6:00からのレッスンへ行き、子どもたちが学校に行く前に帰宅。最高のリフレッシュタイムです。

モデル牧野紗弥の夫婦生活ホントのところバックナンバー

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モデル

牧野紗弥

愛知県出身。小学館『Domani』を始め、数々のファッション誌で人気モデルとして抜群のセンスを発揮しながら、多方面で活躍中。キャンプやスキー、シュノーケリングなど、季節に合わせたイベントを企画し、3人の子供とアクティブに楽しむ一面も。今年は登山に挑戦する予定。自身の育児の経験や周囲の女性との交流の中で、どうしても女性の負担が大きくなってしまう状況について考えを深めつつ、家庭におけるジェンダー意識の改革のため、身を持って夫婦の在り方を模索中。

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