反対派の意見
「広く浅く付き合うのは自分には向いていないと思う。 狭くてもいいから深い付き合いをしたい。本当に信頼できる人は少数しかいないので」 (40代・山形県・子ども2人)
「広がりすぎると、関係があちこちにあって疲れそうだし、多方面に気を配るのが正直面倒臭いです。時間もお金もかかりそう」 (40代・熊本県・子ども1人)
「交友関係が狭いと、遊ぶ時も相談する相手もいつも一緒。飾ることなく素の自分でいられるから居心地がいいです」(40代・神奈川県・子ども2人)
臨床心理士に聞く、交友関係を広げないメリット&デメリット
「読者の皆さんも挙げておられるように、無理して交友関係を広げないことで、自分の負担が減り、大切な友達とより深く繋がれるというメリットがあると思います。一方、交友関係を通じて興味関心が広がったり、自分が成長できたりするチャンスが減ってしまうデメリットも考えられます」(吉田さん)。
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交友関係を広げたいのになかなか上手くいかない人は…
「仲良くしなきゃとプレッシャーを感じると、楽しくなくなるだけでなく、苦しくなってしまうことも。親しくなるかならないか、どちらのシナリオもあるという心づもりでいましょう。交友関係を広げるためには、今の関係性からもうちょっと踏み込んで、困ったときにちょっと相談してみるのがおすすめです。相談事を通すと、相手の人となりや自分との相性が見えます。人と繋がることを気軽に捉えてみてください」(吉田さん)。
自分を抑え込んでまで付き合うのは、楽しい関係性とはいえません。無理のない交友関係を長く続けるために、お互いのスタンスを確認し認め合えるとベストです。
「心を許せる人とのつながり、一緒にいると楽しい人と過ごす時間、離れていてもその人のことを思い出すと少し気持ちがほっとしたり、もうひと頑張りできるようなエネルギーをくれたりする存在があると、人生はずっと豊かになります。積極的に開拓するかどうかは自身の気持ちやライフステージによりますが、素敵な出会いがあったらぜひ、大切に育ててほしいと思います」(吉田さん)。
取材・文/福島孝代
写真/(C)Shutterstock.com
臨床心理士
吉田美智子
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
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Twitter: @hakoniwasalon