相手の立場を考えない
「相手の立場に立って考えることができない。想像力、共感力が欠けている」(30代・千葉県・子ども1人)
最も多かったのは〝自分中心の考え方をする人〟というもので、ほかの回答を大きく上回る数が集まりました。そのほかの回答からも、周囲への配慮ができない人に対して「人の気持ちがわからない」と感じる人が多いことがうかがえます。
【アンケート】「人の気持ちがわからない人」にどのように接する?
それでは「人の気持ちがわからない」と感じる相手に対して、ワーママのみなさんはどのように接しているのでしょうか。アンケートの回答の中から代表的なものをピックアップしました。
深く関わらない/必要最低限の関わりにする
「関わってもストレスが溜まるだけなので、距離を置いて付き合う」(40代・岐阜県・子ども1人)
「深く関わると自分が傷つくことになるので、当たり障りない対応を心掛けて距離を取る。深く関わらないようにする」(40代・神奈川県・子ども2人)
「あまり考えすぎずに、必要最低限の関わりのみにしておく」(40代・熊本県・子ども1人)
「仕事の話以外はしない」(40代・和歌山県・子ども1人)
割り切る
「人の気持ちが考えられない人なんだと思って察するしかない」(30代・北海道・子ども2人)
「考えられない人だと割り切る。気にしない」(30代・兵庫県・子ども3人)
「上手になど接することはできない。わからない人だと思って諦める」(40代・栃木県・子ども2人)
伝えたいことは言う
「丁寧に伝える」(30代・新潟県・子ども1人)
「自分がどう思っているのかを、なるべくその都度伝える」(30代・埼玉県・子ども2人)
圧倒的に多かったのは、深く関わらないようにしたり、一定の距離を置くという回答。次に、そういう人なんだと割り切って接するという回答が続きました。
また、少数ながら、自分の思っていることをきちんと伝えるようにするという人も。「人の気持ちがわからない人は、周りとのコミュニケーションが乏しくて自分の世界にこもってしまう人が多いから、とにかく程よく情報を伝えてあげるのがいいのかなと思う」(30代・長野県・子ども1人)と、そういう相手だからこそ状況や周りの人がどう思っているかを積極的に伝えるという意見もありました。
【臨床心理士に聞く】周囲に「人の気持ちがわからない人」がいたら?
職場などに「人の気持ちがわからない」と感じる相手がいる場合、どうしても関わらざるを得ない場面もあるのではないでしょうか。また、相手との距離感や間柄によっても、対応の仕方は変わってきますよね。ということで最後に、周囲に「人の気持ちがわからない人」がいる場合どのように接したらよいか、吉田さんからアドバイスをいただきました。
「人の気持ちを理解するのが苦手な人に対しては、わかりやすい言葉で伝えることが大事です。伝えるのは『自分の気持ち』と『どうして欲しいか』です。『こんなに頑張っているんだから何も言わなくても感謝してほしい』とか『こんなにイライラしてるんだから、言われなくても手伝って欲しい』というのはNGです。すれ違いが拡大してさらに関係悪化するだけ。『何時までにこれだけのことをするのは難しいので、これを手伝ってください。ありがとう』や『忙しくてこの家事ができない。代わりにやってくれたらうれしいが、ダメならお互いちょっと我慢でお願いします。ありがとう』のように。
甘えや無理解から『人の気持ちのわからない言動をする人』がもし大切な人なら、ゆっくり話し合う機会を持つことをおすすめします。甘えや無理解は、実は『お互い様』であることもありえます。たとえば、『自分はこんなに辛くても頑張っているのだから相手だって頑張るのが当たり前だ』みたいな気持ち。でも、これはお互いにすれ違うばかり。相手の無理解を呪っても事態は改善しません。また、『もう諦めた!』と思うと、そういうのはすぐに伝わって『相手が悪い・自分は悪くない』と意地の張り合いになってしまうことも。
甘えや無理解から『人の気持ちがわからない言動をする人』が会社の上司や取引先の人だったりしたら、ちょっと苦しいですね。おそらく周りの人もあなたと同じ気持ちであろうと思いますから、周りの人と共有することで心の負担を軽くしたり、ひとりだけターゲットにされて使われてしまうようなことのないよう注意してみてください」(吉田さん)
イラスト/Shutterstock.com
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