できないことへの執着を捨てる
自分が情けないと落ち込んでいる状況から脱するためには、できないことへの執着を捨てることが大切です。何かに失敗すると、悔しい気持ちがあふれて執着心が生まれやすくなります。その結果、本当は望んでいないことに対してこだわりすぎてしまう可能性も。悔しさに囚われるのではなく、時には「できなくてもいい」と言い聞かせて方向転換するようにしましょう。あるいは、自分ができることとできないことを把握し、できないことに対してハードルを上げすぎないようにすると、情けなさを感じにくくなります。
他人と比べることをやめる
自分が情けないと感じたときの対処法として、他人との比較をやめることが挙げられます。生きている限り誰かと比べることは避けて通れませんが、比較によって影響されすぎるのはよくありません。他人に良い部分があるのと同じように、自分自身にも優れた点があるものです。自分と他人を比べて落ち込むのではなく、自分の良さを伸ばすことを重視するのが賢明です。
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困ったときは周囲を頼る
苦手分野に苦戦している場合など、困ったときは素直に周囲を頼りましょう。自己嫌悪に陥りがちな人は、「できないことを知られたくない」といったプライドを抱えていることがあります。何かに失敗したとき、プライドがあることによって自分にがっかりするケースは珍しくありません。自分に失望する機会をなくすためには、プライドを捨てて周囲を頼り、物事をスムーズに進めることが大切。周囲に協力を求めて成功できる方法が分かると、失敗して情けなさを感じることは少なくなるでしょう。
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自分が情けないと感じる人に贈る言葉をご紹介
自分が情けないと落ち込んだときは、言葉の力を借りるのも効果的です。数々の名言を残している偉人たちも、同じように自分に対する情けなさを感じた経験があります。苦い経験を乗り越えた偉人たちの言葉は、いわば「同じ悩みをもつ人向けのアドバイス」です。偉人たちの名言を知っておくと、自己嫌悪に陥ったときでも背中を押してもらえるでしょう。さらに、日本にはポジティブな意味の四字熟語がたくさんあります。ここでは元気がもらえる名言や、前向きな意味をもつ四字熟語についてまとめました。
元気がもらえる名言
自分が情けなくなったときに元気がもらえる名言として、代表的な2つをご紹介します。
「人生に失敗がないと、人生を失敗する」(斎藤茂太)
日本の精神科医・随筆家である斎藤茂太氏の言葉です。何かに失敗すると、人は情けない気持ちでいっぱいになって、次の一歩を踏み出すのが難しくなるもの。とくに大人になると、周囲の目が気になって行動できなくなることもあるでしょう。しかし、小さな失敗に気を取られるとチャンスを逃すことになり、結果として大きな失敗に発展する可能性があります。失敗を怖がって立ち止まってしまうことは、長い目で見ると損することになりかねません。「失敗を恐れるのではなく、最終的に成功すればいいと考えるべき」ということを教えてくれる名言です。
「間違いを探すな、解決策を探すのだ」(ヘンリー・フォード)
アメリカの実業家、ヘンリー・フォードの言葉です。自分に対して情けなさを感じたとき、失敗や間違いを気にしすぎてしまう人は多いでしょう。しかし、「これからどうやって解決していくか」を考えなければ、自己嫌悪に陥るだけで、失敗した経験から学ぶことはできません。このヘンリー・フォードの名言は、失敗や間違いに注目するのではなく、解決策を探すことを優先すべきだと伝えています。
そのほかの名言
そのほかの背中を押してくれる名言を以下にご紹介します。
・「何も後悔することがなければ、人生はとても空虚なものになるだろう」(ゴッホ)
・「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」(井上靖)
・「逃げた者はもう一度戦える」(デモステネス)
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前向きな意味をもつ四字熟語
ポジティブな気持ちになれる、前向きな四字熟語には以下が挙げられます。
積羽沈舟(せきうちんせん)
積羽沈舟は、「鳥の軽い羽も、積み重ねていくことで舟が沈むほど重くなる」という意味の四字熟語です。言い換えると、「小さな努力であっても、コツコツと積み上げていけば大きな力になる」ということです。
起死回生(きしかいせい)
起死回生は、「絶望的な状況を立て直して元の状態に戻すこと」を意味します。「一気に勢いを盛り返す」という意味もあります。
堅忍不抜(けんにんふばつ)
堅忍不抜の意味は、「強い意志のもと、どんな困難でもじっと耐え忍ぶこと」です。意志が固く、何があっても動じないことを表します。
自分が情けないときは対処法を試してみよう
自分と他人を比較したり、理想が高すぎたりする人は、自分が情けないと感じがちです。また、自分を過信するタイプも、ギャップにぶち当たり自己嫌悪につながりやすいタイプといえます。
仕事でミスしたときや何かから逃げる自分を自覚したとき、周囲の期待を裏切ったことに罪悪感を感じ、情けない自分にがっかりすることは人間だれしもあることです。しかし、自己嫌悪に陥ったときこそ、思いっきり泣いて気持ちをリセットしたり、他人との比較をやめ、プライドを捨てて周囲を頼ることも大切です。偉人たちの言葉を思い出し、前向きな気持ちを持って次のステップへと進みましょう。
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