結婚10年…常に頭を悩ませてきたのは「義母のモラハラな性格」
40代前半の敬美さん(仮名)は、6歳年上の夫とふたりの子どもと4人家族。夫の実家が建てた賃貸マンションに暮らしていて、義両親はすぐ隣の家に住んでいます。
すでに結婚して10年ほど経ちますが、一貫して敬美さんの頭を悩ませているのは、義母の性格。やたら世間に対して攻撃的で、自己中心的な物の考え方しかできないために、頻繁に他人と衝突してしまうのです。
「義母は、自分を守るためなら、その場しのぎの嘘を平気でつける人。だからしょっちゅういろんな人と揉めるんです。しかもモラハラ気質なところがあって、やたらプライドだけは高いのと、視野が狭いくせに“知ったかぶり”をするものだから、周りは敵だらけ。
そんな義母のことは、夫も実態を把握はしているようなのですが、あまり関わりたくないって感じで、夫自身が義実家とは距離を置いています」
地域コミュニティから義母のせいで孤立
近所づきあいや地域コミュニティでは、そんな義母にたまりかねた人から「あなた、あのお姑さんなんとかしてよ」と言われたことも一度や二度ではないという敬美さん。さらに困ったことに、敬美さんまで“同類扱い”されて、嫌な思いをすることも多いそうです。
「ウチに対して、“モラハラ一族”なんて陰口をたたいている人も何人か知っています。私自身は争いは嫌いだし、平和主義。他人に対して文句や指図を口にするなんてこと、一切ありません。だけど義母が強烈すぎて、そんな義母を野放しにしている私も、周りから見たら同類に映ってしまうことがあるようで……」
結婚当初は感じなかったものの、ここ数年で、気づけば疎遠になってしまった繋がりも多いそう。敬美さんは、なんとなく地域で孤立してきているのを感じています。
「大都会に住んでいるわけではないので、地域のつながりも大事にしたいんですけど、ウチと仲良くしているっていうのが噂になってもらいたくない人も多いみたい。最近では、地域の集まりに行くとポツンとしがちな自分が悲しいです。
夫に相談してもめんどくさそうにするだけだし、もちろん義母にそれとなく改善を求めても無意味でした。『身内なんだから、なんとかしろ』『あんな姑を野放しにするあなたが悪い』とハッキリ言ってくる人もいるので、どうしたものかと困り果てています」
“あの家に嫁いだ人”というだけで、周囲から同類扱いされ、孤立の道へと進んでしまった敬美さん。理解を示してくれる人もいるものの、周りの目があるからと深い付き合いはしてもらえない状況が続いています。最近では、敬美さん自身も地域コミュニティでのつながりを深めることは諦めつつあるそうですが、こういった義母がいると、予想もしなかった立場に置かれることもあるのが現状でしょう。
義母の性格を変えられない以上は、自分の中で割り切って、なるべくストレスを抱え込まないことも自分の心を守る術になるはずです。
取材・文/並木まき
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