鴨脚樹は人気の高い街路樹
日本の首都「東京都の木」に選ばれている鴨脚樹は、街路樹としても人気が高い樹木です。なぜ街路樹に鴨脚樹の木が選ばれるかというと、鴨脚樹は寿命が長く、交通量の多く排気ガスにまみれた環境でも生き抜く力があるからです。
秋には鴨脚樹の葉が一斉に黄色に染まり、季節感を感じられるのも、鴨脚樹の人気の理由と言えるでしょう。
鴨脚樹の実は秋のごちそう
強い匂いを持ち、敬遠されがちな銀杏(ぎんなん)の実ですが、栄養価が高く、クセも強くないため、茶碗蒸しをはじめとする様々な料理に使われています。しかし、食べ過ぎると中毒症状が出るともいわれており、注意が必要です。
自分で拾った銀杏を調理する場合には、実から種を取り除いたのち、流水で綺麗に洗い流して、天日干しをしましょう。
鴨脚樹はWHOとFDAの認定ハーブ
鴨脚樹の葉は、モチーフとして愛されているだけでなく、WHO(世界保健機関)やFDA(米国食品医薬品局)によって、ハーブとして認定されています。欧州各国では、鴨脚樹の葉が、脳梗塞やアルツハイマー型認知症の処方薬としても利用されています。
ただし、日本では医薬品として承認されていないという点は忘れないでおきましょう。日本では、鴨脚樹の葉を天然の防虫剤として古くから利用してきました。
「鴨脚樹」を楽しめる名所5選
鴨脚樹が真っ黄色に染まる秋の風景は、観光名所としても人気があり、多くの人々が鴨脚樹並木を訪れています。日本で有名な鴨脚樹の木や、鴨脚樹並木を楽しめるスポットをご紹介します。
・岩手県長泉寺の日本最大級のイチョウ:周囲14mある樹齢1100年の巨木
・東京都日比谷公園の「首かけイチョウ」:パワースポットとしても人気
・北海道大学イチョウ並木:約380メートルのイチョウ並木、ライトアップも楽しめる
・靖国神社のイチョウ並木:イチョウと一緒に紅葉も楽しめる
・愛知県祖父江町のイチョウ:1万本以上のイチョウ並木、お祭りも開催
秋のお出掛けには、癒しを求めて鴨脚樹並木を訪ねてみてはいかがでしょうか。
「鴨脚樹」は秋を感じさせる身近な存在
鴨脚樹は私たちの生活に欠かせない、とても身近な樹木です。長寿や子孫繁栄といったポジティブな意味を持っている鴨脚樹のモチーフは、家紋にもデザインされています。
色々な用途がある鴨脚樹は、きっとこれからの人生の多くの場面で、出会うことになるでしょう。鴨脚樹が美しく黄色に変色する季節には、鴨脚樹の並木を求めて出掛けてみるのもいいかもしれませんね。
写真・イラスト/(C)shutterstock.com
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