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LIFESTYLE インタビュー

2021.10.27

今まですべての経験があるから今の僕がある【髙田健太インタビュー後編】

現在、日本での初個展を開催中の髙田健太さんのインタビュー後編。今思うことや今後について、WEBDomaniでの連載の感想など「髙田健太さんの今」についてうかがいました。

『MADE in KENTA』は僕を表現する場所

▶︎肩書きで自分を括らず「今の僕」を届け続けたい【髙田健太インタビュー/前編】

——髙田健太として今後やってみたいことはありますか?

表現の仕方のひとつとして、アートや舞台がありますが、これからを担っていく世代の夢を見ている子たちのプロデュースをしたり、いろいろなことを教えることをしてみたいなって思っています。そういうことをここ最近考えるようになりました。

あとはアパレルとかコスメなどを作ってみたいというのはあります! 芸能人やインフルエンサー、最近ではYouTuberの方々がいろいろなものをプロデュースしていますよね。『MADE in KENTA』はアート活動のためだけのブランドというよりは、何かに囚われることなく「僕を表現する場所」なので、それが服のブランドでもいいし、教育に関してでもいいんです。

——ひとつの概念であって、表現が出来たらどんなことでもいいということですか?

そうです。表現したり、創造したりという場所でありたいんです。すごく長い目で見たとき。だから、それこそブランドでもいいですし。それをひっくるめて『MADE in KENTA』なんです。あとは本で何か伝えたいなというのも、一度やってみたいなと思います。話すのが好きなんですよね。それが活かせることをしていきたいと思います。

こういったことを通して、自分の伝えたいことをしっかり届けたいというのが根本にあるので、これからは誰かのためにメッセージを発信して、社会づくりをしていきたいなと思っています。誰かのためにというのは、特定の人に対してではなく、環境のために、動物のために、子どものために、おじいちゃんおばあちゃんのためになどあらゆる人や物事に対してですね。

すごく漠然としているんですけど、最近すごく考えていたことがあって、結局『MADE in KENTA』って、僕が作りだす僕そのものなんです。でもそのバックヤードには、僕を作ってくれた人たちがいます。スタッフの方はもちろん、Domaniさんや取材をしてくださる方々もそうですし、ファンのみなさんや家族、友達もそうです。みんなのおかげで僕が出来て、その僕が作り出すのが『MADE in KENTA』なわけじゃないですか。

でもみんなでやっていこうよっていう場合は『MADE in KENTA』ではないと思うんですよね。そうなると、自分が何かをやるときは『MADE in KENTA』だけど、「みんなで何かをやりたいとき」はなんだろう?って考えているんです。だから「みんなで」の部分で何か新しいプロジェクトをやっていきたいと思っています。

やれるかはわからないですけど、例えば僕がプロデュースするアイドルや俳優があったとして、それは僕がプロデュースするから『MADE in KENTA』になりますよね。じゃあみんなで何かをやっていこうよっていうプロジェクトは『MADE in KENTA』ではない。明確なボーダーラインは僕の中でもまだわからないけど、「『MADE in KENTA』ではない何か」もしていきたい。 「みんなで」というところをすごく考えています。「みんな」の中の一人一人も、誰かに助けてもらったりしながら今があるわけだし、「みんな」のひとつひとつを紡いでいく、それが明日を紡いでいくんじゃないかなって。

——健太さんがいろいろなことを表現できるのは、何故でしょう?

ホームページの僕のプロフィールのところにも、幼少期の僕のことを少し書いたんですよ。こういうことって別に言う必要もない部分かもしれないんですが、嘘偽りなくいろいろなものを表現したかったから。いろいろなものを表現していくのは、当時、自分を表現できなかったからかもしれません。

母子家庭で、母も一日中家にいなくて、姉も歳が離れているから、家に1人でいることが多かったんですよね。ときには親の友達や自分の友達の家に行ってご飯を食べさせてもらったり、友達の家の旅行に連れて行ってもらうとか、結局家族じゃない人たちにずっと囲まれていました。大人だけのところにポンっと小さな僕が置かれて、小さい子どもが見たり聞いたりしなくてもいいものを知ってしまうという環境だったんです。そういう中にいると、「この人たちによく見てもらわなきゃ」とか、「この人たちにやってもらっているんだから感謝しなきゃ」みたいなことを子どもなりに感じて、鎧みたいなものまとっていたと思うんですよね。

常に僕の家族とは違うテリトリーの中にいたから、いつからか自分を作ってしまっていたんです。「明るくなきゃいけない」「お世辞を言わなきゃいけない」と思っていて嘘の自分を作っていった。そういう自分に気づいたのが20才ぐらいで、それまで嘘の自分でいた自分にすごく申し訳なくなったんです。

でも、こんな経験があるからこそ失敗しても何をしても「自分」を大事にすることができました。「この今の自分で何が悪いの?」って思えるようになったんです。韓国に行ってから変わりましたね。

だからといって、過去の自分をマイナスには捉えてなくて、当時は正直寂しかったけれど、その経験があったから今の自分があるし、こうやって表現もできる。今表現していることが作品などを通して繋がっていき、誰かのためになればいいかなって思っています。

だからこういう話を聞かれたときに、「ここを言わないと自分の中で辻褄が合わないし、伝わらない」って思います。表の部分だけをインタビューで話していても、「違う」ということが伝わってしまうような気がして…。

僕の言葉が通じているかわからないし相手の方の受け取り方次第なところもありますが、僕は違う風には伝わって欲しくない。表だけが伝わって欲しくないからこそ、さらけ出す。見せなくてもいいんじゃないってところまで見せることが、マイナスな部分かもしれないですけどね。バランスの取り方が僕自身も難しいなって思います。見せすぎて周りから「そこまでやらなくていいんじゃない?」と言われて、気づくこともあります。

——健太さんは強い人だという印象があります

そうですか? 僕が弱い自分を隠していたからかもしれないですね。自分でもわからないところで、自分は強い、自分は明るいと鎧を作っていましたから。

——さらけ出すのはすごく勇気がいることだと思います

自分を認められなかったんですよね。周りからも「ケンちゃんって、マジで悩みないよね。絶対ないでしょ」って言われていたんですよ。だから自分でもそう思っていたし、若いころはひとりになったときに悩みがあると、悩むことがまずいけないと思い込んでいて「なんでこんなことで悩んでいるんだろう?」と思っていました。

だから自分自身は強いと思っていないんです。それは、嘘の自分ではなくなったからこそ、ネガティブな自分もあるし、落ち込むこともあるし、なんでこんなに弱いんだろうって悩むこともあります。

——それが、強いということなのではないでしょうか

そうなんですかね? でも、今は受け入れているから「そうかOK」って思えています。デビューしたときに悩んでいたことで、今では悩まなくなったこともあります。別に「みんな、プラスに考えていこうよ」なんて言いたいわけじゃないんです。「ネガティブなのが悪い、ポジティブでいなきゃ」って負い目に感じてしまう人もいるかもしれません。でもプラスでもいいし、マイナスでもいい。今の状況もひとつの瞬間。だからこの瞬間を受け止めればいいっていう感覚なんですよね。

でも、僕は自分では強いかはわかりません(笑)。でもそうやって受け取ってもらえるのはありがたいですね。こんな機会をいただいただけで僕はうれしいですし、久しぶりにインタビューを受けて、やっぱり話すの好きだなと思いまし、喋るのが好きだと再確認できました。

——今後、いろいろな活動ができそうですね

そうなんですよ。やりたいことがいっぱいあるんですけど、焦る必要もないなって。やりたいことがありすぎるから、逆に焦っちゃダメだと思っています。機会が来たらその時に応えられる準備をしようと。例えば、本を出しませんかと言われたときに、ちゃんと応えられるように準備しようとか。何かを求められたときに自分が100%でこたえられるようにというのは、すごく考えています。

——健太さんは、好きにやっていいよと言われるより、少し制限があった方が表現しやすいのかなと思いました

そうじゃないと、僕壊れます!いろいろな意味で壊れちゃう。同時進行であれもこれもやったら寝なくなっちゃうと思うし。一つ一つに集中できなくて、それがストレスになっちゃうと思うんですよね。だから制限されるぐらいがちょうどいいんだと思います。

——WEBDomaniでの連載はいかがでしたか

連載、楽しかったです。僕が初めて話すようなことが言えたことがよかったなって思います。連載が終わったの、2月ですか!? 終了してからんなに時間が経っているのかというのもびっくりですし、またなにか一緒にできたら嬉しいなと思います。

——teamKENTAのサブメンバー的な形でご一緒できたら

ぜひぜひぜひ!teamKENTAは僕のまわりにいるみなさんみんながメンバーですから! もしまた機会があったら、楽しい企画とかやりたいなという思いはあります。ぜひよろしくお願います!

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