出戻りの義姉は実家から車で5分の距離に住んでいて…
里奈さん(仮名・39歳女性)は、7歳年上の夫と結婚5年目。子どもはひとりで、数年前に義実家と二世帯住宅を建てて暮らしています。夫の姉である義姉は、いわゆる「出戻り」で里奈さんたちの住まいから、車で5分の距離に住んでいて、毎日のように義実家に入り浸っているとのこと。
「義姉は、これというキャリアがある人でもないし、年齢的にも条件のいい就職が厳しいため、夫が代表を務める会社の役員として働いています。夫は2代目経営者で、会社は義父がつくりました。ただし義父は今、闘病中なので経営からは退いていて、夫と義姉で会社を切り盛りしています。
義姉はとにかく依存心が強い人。毎日、義実家に入り浸って夕食を食べているし、義実家には義姉の部屋もあるくらいベッタリです。義姉が暮らす家は、義母と義父が義姉が離婚したときに建ててあげたので、義姉自身は貯金もなければ、キャリアもないって感じの人なんです」
いわゆる「実家が太い」ことに甘えているように見える義姉の暮らし方に、もともと里奈さんは共感できない部分があったため、義姉とは結婚当初から距離を置くよう努めてきたとのこと。しかし最近になって、義姉の義実家に依存する度合いが増していて、義姉が自分を義実家から排除しようとしているのがわかるのだそう。
義姉の話を鵜呑みにし、妻を追い詰める義母…
「あからさまに、私だけを家族の輪から排除しようと、義姉が画策しているのがわかるんです。有る事無い事を義母に吹き込み、義母が私のことを嫌いになるように仕向けてきたんですよね。最初のうちは、そんな義姉のことを義母は適当にあしらってくれるだろうと思っていたのですが、実際には義姉の言いなりになるどころか、義姉の言うことを信じているみたいで、最近は義母から私への風当たりが強くなっているのが気がかりです」
事態が悪化する前に、夫に仲裁してもらって何とかしようと試みたものの、失敗。夫は夫でいわゆる「シスコン」だったために、義姉が自分の妻に対して意地悪をしている事実を認めようとしません。そうこうしているうちに、義母が義姉の話を鵜呑みにし、里奈さんに対して「あなたはダメな嫁なのね」とあからさまに否定的なことを口にし始めたそう。
「何か嫌なことを言うだけならまだマシなのですが、そのうちに、義母からも嫌がらせを受けるようになりました。『息子があなたと結婚するというときに、止めなかったのは私の責任ね』などと失礼なことも言われます。過去には、身内の集まりのときに、私の席だけ遠縁の親戚の近くに設定されていたこともあります」
良識人だと思っていた義母の姿は幻で、実際には“嫌がらせの鬼”とも言えるくらい、意地悪スキルが高かった義母。里奈さんは、そんな義母の本性を目の当たりにしている今、どう対処すべきか真剣に悩んでいます。
義姉が執拗に妻を排除したがる理由は「財産」
「このまま義姉が私を排除したがり続ければ、そのうちに“離婚”の話も義実家から出てきそうな気がします。義姉は、家の財産が私に渡ることが嫌みたい。それで、なんとかして弟である夫と私を離婚させて、自分の老後を安泰にしたいっていうのがミエミエです。負けるもんか!と思っていますが、義姉と義母に結託されて嫌がらせを受けていますから、自分のメンタルがどこまでもつか…、もはや我慢比べだなと感じています…」
財産の多少にかかわらず、お金の話が関係することによって、義姉や義母など嫁ぎ先での人間関係がこじれてしまう女性も決して珍しくありません。20代や30代前半まではさほど気にならなかった財産問題は、40代以降になってから、多くの人にとって現実味を帯びてくることから、この世代での親族間の人間関係に影響を及ぼす話も少なくないのです。夫が冷静に対処できるタイプであれば心強いものの、里奈さんの夫のようにシスコンやマザコンなど妻よりも血縁を優先するタイプだと、解決策が見出しにくいのも現実です。
取材・文/並木まき
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