「芸人ネタは、昔よりも味わい深くなっているかもしれない」(後藤)
「彼らの未来が幸せであったら嬉しい」(福徳)
――では、見守り続けたいと思います(笑)。さて、コントシネマ『サンチョー』が公開となりますが、コントを映画にしようと思ったきっかけを教えてください。
後藤:コロナ禍となり、単独ライブが開催できなかったんです。そこで用意していたネタを映画にしたんです。これがすごく楽しかったので、毎回単独ライブがあるたびに映像を作れたらいいなと思っています。
――たくさんのキャラクターを、ほぼおふたりだけで演じていますが、お気に入りのキャラクターを教えてください。
後藤:僕は男女コンビの漫才師“チェリーベリー”が好きですね。このふたりが揉めている姿は、すごくリアルな“あるある”だと思うんです。“こういうコンビ、いるだろうな”と思いながら演じました。
福徳:あの女性は、めちゃくちゃ面倒くさくていいですよね。男もめちゃ勘が悪いし(笑)。
――年齢を重ねていくことで、コントで生み出すキャラクターはどう変化してきましたか?
後藤:僕らは芸人なので、まわりに芸人さんもたくさんいるんです。そんな彼らを見ている期間が長くなればなるほど、芸人の面白さがわかってくるんですよ。それもあって、芸人ネタは、昔よりも味わい深くなっているかもしれないですね。なにより、人を笑かそうと思い、他人同士が組んで、勝手にコンビ名をつけてネタをやっている行動自体がおもしろいですから。
福徳:僕たちは高校の同級生なので、お笑いを始めた時のことがどんどん遠い昔になってくるんです。その分、昔を思い出すと胸が熱くなるんですよ。今回出てくる高校生のキャラクターも、意識してそうしたわけではないんですが、僕たちふたりにすごくリンクするんです。彼らの未来が幸せであったら嬉しいですね。
――ちなみにおふたりは、休日をどのように過ごしているのでしょうか。
後藤:これが、本当にダラダラしているだけなんですよ。ネタのことも一切考えないし、動画見てテレビみたり…。
福徳:僕はだいたい公園にいますね。そこでぼーっとしています。基本的には毎日何もしたくないんです。
――そこでインスピレーションを得ているんですか?
福徳:いやいやいやいや、ただただ、ぼ―っとしているんです。
――おふたりともぼーっとしているんですね。
後藤:外か、家かくらいの違いですね(笑)。
――ありがとうございました。では最後に、読者にコントシネマの見所を教えてください。
福徳:これはぜひ親子で…とはいかないと思うんですが、ぜひ見に来てくれたら嬉しいですね。
後藤:観たら絶対に癒されると思うんです。笑いつかれるという感じでもないですが、ふわっと“おもしろかったな~”って思える作品だと思うので、楽しんでもらえたら嬉しいです!
普段はあまり聞けない、夫婦のこと、家族のことを話してくれたジャルジャルのおふたり。シュールでおもしろいコントを作る“ON”と、家族や夫婦で過ごす“OFF”は、また違った表情のようです。ただ、休日の過ごし方がまったく同じなのはさすがコンビ。今後も彼らにしか生み出すことのできないシュールなコントが楽しめそうです。