寝ている間に髪がダメージを受ける理由
「夜しっかりと髪を乾かしてから寝ているのに、毎朝のスタイリングが大変」という人は、寝ている間のダメージに原因があるのかもしれません。
寝ている間、髪は寝具とこすれ、ダメージを受けてしまう場合があるのです。

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髪と寝具の摩擦
寝ている間、髪は枕やシーツなどの寝具と長時間触れ合っています。そのため、寝返りなどで寝姿勢が変わる際に、髪が寝具とこすれてしまうことは珍しくありません。
また、寝ている間の髪には頭の重みによって圧力もかかっています。圧力が強い状態でこすれることで、より髪に負担がかかり、ダメージも大きくなってしまうのです。
ロングヘアは、髪が長い分だけ寝具と触れる範囲が広くなります。そのため摩擦も生じやすくなり、ダメージが出やすいのです。空気が乾燥する冬などは静電気も生じるため、さらにダメージリスクは高まります。
髪が絡まることも
人の髪は1本1本が細く、絡まりやすい傾向にあります。寝返りを繰り返し、寝具と髪がこすれることで、髪が絡まってしまうのはよくあることです。髪が長ければその分複雑に絡まりやすく、場合によってはほぐすのを諦めて髪を切らざるを得なくなることもあります。
髪質が細く柔らかかったり、くせ毛だったり、髪のダメージが激しかったりする人は、一度絡まるとほぐすのが大変です。寝ている間のダメージケアには、絡ませないための工夫も必要でしょう。
寝る前の一手間が大切
髪にかかるダメージを抑えるためには、寝る前の一手間が大切です。濡れた髪で寝てしまうのは絶対に避けましょう。ヘアオイルなどをじっくりとしみ込ませ、髪はしっかりと乾かすのがポイントです。

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髪をしっかり乾かす
ロングヘアは、ドライヤーで髪を乾かすのも一苦労です。小さな子どもがいる場合は、忙しくて乾かす時間が取れず、濡れたまま寝てしまうという人も少なくないでしょう。しかし、濡れたままの髪は水分が蒸発しやすく、乾いているときより傷みやすい状態です。
お風呂からあがったら、まずはやさしくタオルドライをします。水気が取れたら地肌に温風を当て、髪は2~3割程度を目安に乾かしましょう。地肌が乾いたら、髪を手ぐしでやさしく引っ張りながらさらに温風をあてていきます。
最後はブラシなどを使い、形を整えながら仕上げます。髪は熱が冷める瞬間に形を記憶するため、温風を当てたあと仕上げに冷風をあてると、髪にまとまりが生まれます。
ブラッシングで絡まりをほぐす
寝る前にきちんとブラッシングをしてあげることでも、寝ている間に起こる髪の摩擦や絡まりを軽減することに期待できます。お風呂上がりにどんなに整えていても、寝るまでに時間が空く場合は毛流れも乱れてしまうものです。寝癖の原因にもなるため、必ず絡まりをほぐしてから布団に入るようにしましょう。
ブラッシングのコツは、絡まりやすい毛先からほぐすことです。毛先にブラシを入れて毛流れを整えた上で、地肌から丁寧にやさしくブラシを通します。
寝る前のブラッシングは毛流れを整えるだけでなく、頭皮のマッサージにもなります。頭皮が傷まないよう、クッション性のあるブラシを使用するのがおすすめです。
ヘアオイルをつけよう
ヘアオイルには、髪を補修する効果と、ドライヤーの熱から髪を守る効果があります。ドライヤーを使う前には必ずヘアオイルをつけて、栄養分を補給し、髪を熱から守る層を作ってあげましょう。
ヘアオイルは、タオルドライ後の湿った髪に、傷みやすい毛先を中心につけます。栄養分が髪にしっかりと浸透するよう、手でやさしくもみ込むようになじませましょう。乾燥しがちな冬は、補修効果の高いクリームタイプのトリートメントと混ぜて使うと効果がアップします。
寝ている間の髪のまとめ方は?
ロングヘアであれば、寝る前に髪をまとめてしまうのも方法です。寝ている間の寝具とのこすれを軽減することができます。結んでもほどけやすいミディアム~ボブヘアの場合は、ナイトキャップもおすすめです。
ダメージを軽減する、寝ている間におすすめの結び方を紹介します。

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基本は緩く結ぶ
簡単でおすすめなまとめ方は、緩めのサイドテールです。左右どちらかに髪を流し、シュシュなどで緩く結びます。翌日巻き髪にする予定であれば、三つ編みにして眠るのもよいでしょう。髪をほどいたときに緩いウェーブができあがるので、翌朝髪をセットする時間を短縮することができます。髪質がストレートで動きがつきにくい人にもおすすめです。
強く結ぶと頭皮が引っ張られてしまうため、基本的に寝ている間は緩く結ぶようにします。夏場は首筋に汗をかきやすいため、事前に髪をまとめておくと髪がまとわりつかず快適です。
頭の上でお団子もOK
ロングヘアで髪の長さに余裕がある人は、頭の上でお団子を作るのもおすすめです。仰向けで寝るときもお団子が邪魔になりにくく、寝返りを打ちやすいまとめ方といえるでしょう。
この場合も他の結び方と同様、緩めにお団子を作るのがポイントです。しっかりとお団子を作ってしまうと、髪が引っ張られて頭皮が痛みやすく、結んだ跡も付きやすくなってしまいます。睡眠の妨げにもなるため、緩めのヘアゴムを使うとよいでしょう。
緩いお団子ヘアは見た目もおしゃれなため、寝ている間も外見に気を使いたい人におすすめです。
ナイトキャップをかぶる
ナイトキャップとは、寝るときにかぶる帽子のことです。髪と寝具の摩擦を抑え、寝ている間に受ける髪のダメージを減らすことができます。
ミディアム~ボブヘアの場合、長さが足りず髪をまとめるのが大変という人も多いでしょう。ナイトキャップであれば短い髪もしまうことができるため、寝ている間に結んだ髪がほどけてしまう心配もありません。
ナイトキャップは、頭皮や髪の乾燥を防ぐ効果も期待できます。シルク・麻・綿など使われている素材やデザインも豊富なため、髪質や地肌に合ったものを選びましょう。
ロングもショートも!寝癖が付かない方法
ロングヘアでもショートヘアでも、寝癖を抑えることができれば、髪が受けるダメージを軽減することができます。
寝癖で悩んでいる人は、寝方に癖があり、寝具が体に合っていない可能性が考えられるでしょう。美しい髪を手に入れるため、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

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できるだけ仰向けで寝る
寝方も寝癖の原因の一つです。朝起きたときの寝癖がひどい場合は、自分の寝方にも着目してみましょう。
横向きで眠ると、首筋の流れに沿って髪に跡が付きやすく、寝癖の原因になってしまいます。普段横向きで眠ってしまうという人は、意識して仰向けで眠るようにしてみましょう。
また、仰向けで眠ると体にかかる圧力を分散させる効果が期待できます。寝ている間は髪にも圧力がかかっているため、その圧力を一点に集中させないことが大切です。
低反発やシルクなど枕にこだわる
枕の種類や素材にも注目してみましょう。枕は頭から首筋の形にフィットしやすい低反発のものがおすすめです。体に合った枕は正しい寝姿勢につながり、結果的に寝癖も抑えることができます。
素材は、天然繊維のものを選ぶとよいでしょう。シルクや綿素材のものは肌触りがよいだけでなく、通気性や吸水性にも優れているため、髪にかかる負担を軽減できます。寝ている間にかく汗も寝癖の原因になるため、湿気をためない素材のものがおすすめです。
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