得意技
馴染みのある「得意技」という言葉も、「十八番」の類語といえるでしょう。あらためて意味をおさらいすると、スポーツにおける「相手によく勝てる技」という意味と、「その人が得意とすること」の2つの意味があります。それぞれ例文をチェックしておきましょう。
《例文》
・いま最も注目されている若手選手の得意技は、背負い投げだ
・理論武装は彼の得意技だ
悪癖
「悪癖」は、「あくへき」もしくは「わるぐせ」と言います。意味は、文字通り、「悪い癖」や「悪い習慣」のこと。「十八番」は得意なものごとを意味する言葉なので、100%同じであるとはいえませんが、文脈によっては言い換え表現になります。
例えば、使い方の項の例文3で紹介した「十八番」=ケンカするたびにすぐ別れると言うことは、悪い癖といえます。そのため、こうした場合には、「悪癖」も「十八番」の類語といえるでしょう。
《例文》
・毎回酔い潰れるまでお酒を飲んでしまう悪癖を直したい
英語表現とは?
「十八番」は「その人が得意とするものごと」であると説明しました。英語で表現すると、「one’s favorite」「one’s specialty」「one’s forte」が「十八番」の英語表現になります。そのほか、得意な話題を意味する「hobbyhorse」も使えるでしょう。それぞれ例文も紹介します。
・That is my favorite song.(あれは私の十八番の曲です)
・This is her specialty.(これは彼女の十八番だ)
・Dancing is my daughter’s forte.(ダンスは娘の十八番だ)
・He started on his hobbyhorse.(彼はお得意の話を始めた)
最後に
「十八番」の読み方や意味は知っていても、その由来については初めて知ったという人も多かったのではないでしょうか? 歌舞伎の市川家に代々伝わる演目がきっかけとなって、「十八番」という言葉ができたのは意外ともいえます。この機会に、自分の「十八番」や、周りの人の「十八番」を思い浮かべてみるのも面白いかもしれません。
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