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2022.04.08

ハッピーセットのおもちゃが進化! 「遊びながら、気付きと学びを」マーケッターインタビュー

日本マクドナルドでハッピーセットなどのマーケティングを担当している佐賀 貴さんにインタビュー。

マクドナルドのハッピーセットの歴史と子どもへの想い

人と会えず、マスクに隠れて表情もわからない…制約だらけで子どもの想像力や自由な心が育っているのか心配になるコロナ禍の子育て。

そんなことを考えつつも、忙しい日々の中で、ちょっとした息抜きに子どもと一緒に何気なく立ち寄るマクドナルド。実は、子どもが大喜びするハッピーセットのおもちゃには、親にも子にもうれしい「秘密」があるらしいのです。そこでDomaniは、日本マクドナルドでハッピーセットなどのマーケティングを担当している佐賀 貴さんにインタビューしました。

ハッピーセットの最新のおもちゃ。🄫日本マクドナルド

こども成育デザイン」の思想に出会う

現在マクドナルドで『ハッピーセット』として販売されているハンバーガー、フライドポテト、ドリンクなどの食べ物に加えて、おもちゃなどが含まれたミールセット。この誕生は、1987年までさかのぼります。登場当時は、『お子さまランチ』という名称でした。この名前は1995年に『ハッピーセット』へと変わります。

現在は全国約2900店舗(2022年1月)のマクドナルドで、年間約1億セットが販売されているとのこと。まさに、国民的なセットといえます。

さて、そのおもちゃはどう進化したのでしょうか。

「時代や社会に応じてハッピーセットも変わっています」と佐賀さん。
「直近では、2018年に絵本やミニ図鑑が選べる『ほんのハッピーセット』がスタートしたり、遊ばなくなったおもちゃを店舗に持って行き、店舗で使用するみどりのトレイにリサイクルする『マックでおもちゃリサイクル』などのプログラムがスタートしました」と佐賀さんは続けます。(「」内以下・佐賀さん)
言われてみると、あの時に「おもちゃに加えて本が選べるようになったんだ…」と感じた記憶がよみがえります。

「家族の幸せと未来を担う子どもの健全な成長と発達をサポートするために実施した取り組みが好評でした。しかしながら、ハッピーセットのおもちゃや遊び方には手を付けられていませんでした。そこで、おもちゃ自体にも子どもの成長や発達をサポートする何か取り組みができないかと考えたのです」

2021年1月に、お子様の成長や食の機会にあわせて、より幅広い選択肢からお選びいただけるサイドメニューの拡充とともに、おもちゃは、子どもたちが主体的に関わり、“遊び”や“体験”を通じて子供たちの成長と発達をサポートすることを目指して開発することを発表しました。特におもちゃの開発で意識したのは、“勉強や知育”を全面的に出さないこと。

「自然に手にしたおもちゃで、おもいっきり遊び、それが学びになっていくことを意識しました。ハッピーセットの対象年齢は、3~9歳の子どもたち。この年齢の児童心理、発達などを学んでいたときに、子どもの認知発達に基づき、望ましい成育環境とは何かを問う『こども成育デザイン』に出会ったのです。これを実践し提唱する沢井佳子先生と、私たちマクドナルドの考えは近いと思いました」

『こども成育デザイン』とは、子どもの心理発達および視聴覚コンテンツ開発の専門家・沢井佳子先生が提唱する、ものの見方と実践方法。子どもたちの“知りたい”“やってみたい”という気持ちを尊重し、体験を生きる力につなげていくことを狙っています。

「沢井先生におもちゃのアイディア段階から監修に入っていただき、開発したおもちゃが、2022年1月から販売されました」

論理性・言語・数量・図形と空間・自然科学と生命・社会性と感情・生活習慣と身体動作の7領域をカバー

具体的にはどのように開発を進めていったのでしょうか。

「マーケティングチームメンバーや一緒におもちゃを開発してくださっているパートナーさん含め全員で、沢井先生の講義をオンラインで受けました。子どもの認知発達を学び、多くの気付きを得ることができました。チームメンバーには全員ハッピーセット世代の子どもがいます。“わが子がどんなおもちゃで遊んでほしいか”という視点も盛り込んでいます」

そこで誕生したのは、記事の冒頭で紹介しているおもちゃ。

「おもちゃ開発の新方針(考え方)と、沢井先生が考えている“発達に関わる7つの領域”(論理・言語・数量・図形・自然・社会・表現)には共通点があったのです。」

コロナ禍で、遊びや学びの機会が減っている子どもたちに、「わかった!」「おもしろい!」という笑顔や、家族の会話の機会を提供するハッピーセットのおもちゃ。

「子どもが夢中になって遊んでいることが、自然に学びになっている。そして、お子様ご自身や保護者の皆さまが、お子様の興味関心や伸びる能力に気付くきっかけになったらうれしいです」

じっとせず、静かにしていないことも多い子どもをいつも歓迎してくれる日常のレストランの代表格・マクドナルド。多くの親子に気付きとコミュニケーションの機会をもたらすおもちゃで得たことは、子どもの生きる力につながっていくはずです。
家族が文字通り「ハッピー」になる、ハッピーセット。子どもたちの健全な成長や発達、学びの機会を考えて、今日も開発が進められているのです。

「こども成育デザイン」イベント報告

「こども成育デザイン」は、一般社団法人日本こども成育協会が普及に努めている考え方です。3月5日、オンラインで『ニューノーマルを生きる子どもへ 私たち大人は何をするべきか。「こども成育デザイン」という視点から各業界のトップランナーと語りつくす』というイベントが行われました。

1部のシンポジウムには映画監督・熊坂出さん、VR開発の第一人者・水野拓宏さん、テレビ番組制作会社役員・大西隼さんが登壇。

左から、大西さん、熊坂さん、水野さん。

自粛や規制に強いられてきたこの2年間で、子どもたちを取り巻く成育環境も変化。リアルでの触れ合いや体験をする機会が減り、メディアを通してのバーチャル体験が増えることで、子どもたちの“リアル”は思いもかけないスピードで変化しています。

「子どもたちはメディアを通して何を想像するのか?」「VRなどの先端的メディアは、子どもの生活や学習をどう変えるのか?」をテーマに議論しました。

心に残っているのは、映画監督・熊坂さんの、「俳優は、演技する時に途方もない自由度を必要とするもの。自由を担保した上で演じることを許可すると、途端に俳優は役を生き始める」「作り手側、つまり大人側の都合を押しつけて演じさせなければ、子ども達は持ち前の生命力を存分に発揮する」という言葉です。
これは親子の関係、そしておもちゃと子どもの関係にも似ており、示唆に富んでいると感じました。

2部のトークセッションでには、「こども成育デザイン」の実践者として、今回、お話を伺った日本マクドナルド・佐賀貴さんと小嶌伸吾さんが登壇。
「成育デザインの視点から考えるハッピーセットのおもちゃ開発」の開発背景や思いについてお話をされていました。

日本マクドナルド『ハッピーセット』のマーケティング担当・佐賀貴さん。

登壇した佐賀さんは「マクドナルドは、家族の幸せと未来を担う子どもの健全な成長と発達をサポートしたいと思っております。お子様が夢中になって遊び、それが学びにつながっている、そんなサポートができればと思っています」と語ります。

シンポジウムでは、コロナ禍で加速する、社会全体の制約や自粛について考えさせることがありました。公園や公共施設などに、「〇〇は禁止です」と制約が多く、それが増えていることがコロナ禍以降に目立つようになった、私たちの社会。
自由な発想で楽しめるハッピーセットは、きっと子どもの成育に貢献してくれるのではないでしょうか。

日本マクドナルド公式サイトはこちら 
一般社団法人日本こども成育協会公式サイトはこちら

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