「乃」の入った名前はよくない？
「乃」は、耳たぶのようにぐにゃりと曲がったさまを表す、という解字もあります。そこから、人生が曲がりくねって苦労する暗示、という見方もあるよう。しかし、一方で「柔らかい」「なよやか」という意味もあり、しなやかさや柔軟性を持った人に成長してほしい、という願いをこめることもできます。
また、「乃公」（だいこう）とは、男性の尊大な一人称として、「俺様」という意味があり、ここから、「自己中心的な人」を連想させてしまうともいわれます。しかし、「乃」の字そのものの意味ではないので気にすることはないでしょう。
「乃」の入った名前
「乃」は「の」という響きで女の子の名前によく使われます。和のイメージで古風な名前をつけたいときにはおすすめです。多くは止め字として用いられますが、先頭に使うことで、今風の可愛いらしい印象になります。
明治安田生命が発表しているランキングによると、1998年から彩乃が三年連続でトップ10入りしています。その後、2021年に至るまで、乃愛（のあ）、陽菜乃（ひなの）、詩乃（しの）と共に、100位以内にランクインしており、安定した人気を誇っています。
男の子の名前でも、彰乃（あきの）、仁乃（じんの）のように「の」の響きで止め字として使われる場合と、信乃介（しんのすけ）、龍乃介（りゅうのすけ）のように字の間に入れる場合があります。
また、乃輔（だいすけ）、乃輝（ないき）というように、「だい」「ない」という響きで使うことができます。いずれも、「乃」は単体では強い意味を持たないので、いろいろな漢字と組み合わせることができます。
女の子の名前
まずは女の子の名前から。「乃」を使った2文字と3文字の名前を、それぞれ挙げてみました。
2文字
愛乃（あいの）、佳乃（かの・よしの）、詩乃（しの）、友乃（ともの）、春乃（はるの）
乃愛（のあ）、乃絵（のえ）、花乃（はなの）、歌乃（うたの）
3文字
菜乃葉（なのは）、陽菜乃（ひなの）、野乃花（ののか）、乃梨子（のりこ）、香乃子（かのこ）、美乃里（みのり）、真理乃（まりの）、友里乃（ゆりの）
男の子の名前
続いて、男の子の名前です。同じく、「乃」を使った2文字と3文字の名前を挙げています。
2文字
彰乃（あきの）、亮乃（りょうの）、磨乃（まの）、陽乃（はるの）、力乃（りきの）
乃悟（だいご）、乃斗（ないと）、乃士（だいし）、康乃（こうだい）、乃亮（だいすけ）
３文字
京乃丞（きょうのすけ）、幸乃進（こうのしん）、乃吏樹（のりき）、留希乃（るきの）
信乃介（しんのすけ）、乃利之（のりゆき）、玲乃音（れのん）
まとめ
「乃」という字は止め字として女の子の名前によく使われますが、漢字そのものに強い意味をもつものではありません。そのため、汎用性が高く、組み合わせる漢字の種類も豊富です。「こんな子に成長してほしい」といった願いは組み合わせる漢字に込めるようにするとよいでしょう。
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