ブレーカーでチェックできる場合も
コンセントの位置や形状だけではなく、ブレーカーでも確認できる場合があります。エアコン専用の回路が通っていれば、ブレーカーに「エアコン」と書かれたスイッチがあるはずです。
エアコンの近くに専用のコンセントがあり、加えてブレーカーにエアコン専用の回路を示すスイッチがあれば、エアコンの専用回路が通っていると考えられます。
見方が分からない場合は、一人で判断することは避けます。使い方を誤ると事故につながる危険がある、ということをしっかり押さえておきましょう。
エアコン購入時の確認ポイント
エアコンを新しく設置する場合は、エアコン専用コンセントの有無と共に、設置するエアコンの電圧やプラグの形状を確認するのは必須です。
エアコン専用コンセントの有無
エアコンの設置場所に専用コンセントが見つからない場合は、コンセントを増設する必要があります。専門の業者に工事を依頼しましょう。
エアコン専用コンセントの設置は、法律で定められた義務というわけではありません。しかし、万が一通常のコンセントでエアコンを使用してしまい、けが・火災などが発生した場合、業者が責任を問われることもあります。
そのため、専用コンセントがないとエアコンの設置を行わない業者がほとんどです。エアコンを購入する前に、まずはエアコン専用コンセントの有無を必ず確認しておきましょう。
エアコン専用コンセントとエアコンのプラグの形状
新しくエアコンを購入する場合、「エアコン専用コンセント」と「エアコンのプラグの形状」が合っているかどうかという確認も欠かせません。
プラグの形状は、エアコンを動かすのに必要な電流・電圧の大きさによって変わります。すでに専用コンセントがある場合は、購入するエアコンのプラグの形状に注意を払いましょう。
コンセントが専用のものではない・プラグの形状が合わない場合は、プラグの形状に合わせて、コンセントを増設する必要があります。「せっかく購入したのにコンセントとプラグの形状が合わない」ということがないように準備しましょう。
エアコンの電圧
新しくエアコンを設置する際には、エアコンの「電圧」にも注意が必要です。エアコン専用コンセントとエアコンの電圧が異なる場合は、電圧変更の工事も必要になります。
家電製品の中でもエアコンは消費電力が大きく、対応している畳数によっては、200Vの電圧が必要になる場合も。商品にもよるので確認が必要ですが、対応畳数が12畳以上になると工事の必要がでてきます。
専用コンセントがあっても、引かれている電圧が100Vであれば200Vのエアコンは取り付けられません。電圧を変更するための工事を業者に依頼しましょう。
200Vのコンセントを設置する際の注意点
200Vの専用コンセントが必要な場合、「契約している電流の量は十分か」「ブレーカーに空きはあるか」「電圧線は単相3線式か」の3点に注意します。
エアコンを安全で快適に使用するためには、30A以上の電流が必要です。使用量のお知らせなどに記載があるので、まずは契約している電流の量をチェックしてみましょう。また、エアコン専用の回路が必要になるので、ブレーカーに空きがあるかどうかの確認も必要です。
単相3線式は、電圧線2本と中性線1本の計3本を使用した配電方式です。100Vしか使えない単相2線式に比べ、100Vと200Vの両方を効率よく配電できる仕組みになっています。「ブレーカーの記載を見る」「ブレーカーに黒・白・赤の3本の線がつながっている」などが確認できたら単相3線式です。
エアコン専用コンセントの増設などにかかる費用相場
専用コンセントの増設工事は手間がかかるだけでなく、危険も伴います。そのため「電気工事士」の資格保有者でないと工事を行うことはできません。きちんと情報収集をした上で、お願いする業者を決めることが大切です。
増設などにかかる費用相場
エアコン専用コンセントの増設・プラグ挿し口の形状変更・コンセントの電圧変更は、それぞれにかかる費用が異なります。家の電気設備や業者によって相場が変わるので、複数の業者に見積もりをお願いしてから判断するのがおすすめです。
●コンセントの増設：約1万～1万7,000円
●プラグ挿し口の形状変更：約2,000～3,000円
●コンセントの電圧変更：約1,000～6,000円
また、費用だけでなく、スタッフの対応の仕方も大切な判断材料になります。家族が安全に快適な生活を送れるようにするための工事です。安心して任せられる業者に工事をお願いしましょう。
賃貸の場合は事前に管理会社に相談しよう
賃貸住宅の場合は、事前に管理会社や大家に相談する必要があります。また、原状回復（入居前の状態に戻すこと）が求められる場合もあるので注意しましょう。
エアコンの設置や買い替えを希望する場合、必要だと判断されれば管理会社や大家が費用を負担してくれるケースもあります。勝手に設置したり買い替えを行ったりすると、思わぬトラブルが生じ、退去時に高額な費用を要求されることもないとはいえません。
相談する際には「費用の負担者」「原状回復の必要性」を明確にしておきましょう。契約書に記載がある場合も多いので、相談前に改めて目を通しておくと安心です。
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