夫に漠然とイライラ・モヤモヤ!離婚した友だちが羨ましい
44歳の加恵さん(仮名)は結婚10年目。結婚当時から共働きを続け、子育てに協力的とは言い難い夫とともに、ワーキングマザーをしながら育ててきました。
「いわゆる更年期の関係かなって思うのですが、ここ数ヶ月はずっと夫に漠然としたイライラとモヤモヤが止まらなくて。なにか大きな出来事があったわけでもないし、夫が浮気などのなにかをやらかしたわけでもないのですが、同じ部屋にいるだけで気になってしまって、イライラしちゃうんです」
夫とは恋愛結婚だったものの「情熱的な恋をして結婚したわけではなく、タイミングよく適齢期に付き合っていたから結婚した感じ」と話す加恵さん。息子ができてからはレスにもなっていて、夫婦仲は“可もなく不可もなし”といった状況が続いてきたと話します。
「でももう最近では、夫と世間話をすることもゼロ。もはや夫婦崩壊です。だから、身近に離婚した友人が何人かいて羨ましいな…と思ってしまうんです。もちろんシングルで頑張るのはいろんな大変なことがあるだろうとも思いますが、家にいても夫にイライラしないでいいし、自分で全部の責任を負う分、自分で好きな生活を送れている姿に憧れてしまって…」
離婚したい気持ちが強いが切り出せない
そんな加恵さんは、現在は「離婚したい」という気持ちが強まっているとのこと。しかし夫が浮気をしたわけでも借金をしたわけでもなく、単純に「一緒にいるのが苦痛」という理由なので、なかなか本人に切り出せないそうです。
「いわゆる“性格の不一致”での離婚って、こんな感じなのでしょうか? 子どもがいるので、こんなことで離婚をして子どもに迷惑をかけるのも申し訳ないと思うけれど、このまま夫と同じ家で暮らしていく自信もないんです。急いで離婚したいわけでもないけれど、ずっと一緒にいるのもいや。今はどちらかというと離婚したい気持ちのほうが強いけれど、夫に切り出せないからモヤモヤも溜まる一方です。もうちょっと頑張ってみようかな、と夫に対して我慢する毎日の繰り返し。そろそろ決断したいけれど、お金や住まいなどの現実的なことを考えると、ためらってしまう自分もいます」
子育てがひと段落した段階で更年期を迎え、自分でもコントロールが効かない“不安定な何か”を感じる40代は決して少なくないでしょう。加恵さんのように周囲の同世代を羨ましく感じ、自分も環境を変えたいと思っても不思議ではありません。
ただし一時的な勢いで離婚を選択すれば後悔を招くかもしれませんし、慎重な判断が賢明です。年齢的に更年期やプレ更年期の影響が少しでも疑われるのであれば、専門医を受診するなどして、まずは体や心不調をケアから始めてみるのはいかがでしょうか。体や心の不調が改善されれば、夫との生活が今ほど苦痛に感じなくなるかもしれません。
取材・文/並木まき
※個人が特定されないよう、エピソードには一部の脚色を加えています。