――子供の頃はどんなお子さんでしたか?
あらゆるものと戦っていました(笑)。おもちゃ同士を戦わせたり、友達と(漫画『ドラゴンボール』の)「天下一武道会ごっこ 」と名付けて公園の柵を使って修行をしたり。いろんな険しい道を通って、レベルアップすると、「よし、天下一武道会だー!」って言って、友達と戦う日常でした(笑)。そういうやんちゃな面の一方で、転校をしたときは内に入ってしまって、ひとりで静かに絵ばかり描いて過ごしていました。子供の頃といえば実は今回ドラマの中で、実際の僕の幼少期の写真がSNSのアイコンとして使われているので、探してみてください。
――子供の頃の夢は?
正直なところ、たぶん夢はなかったと思います。周りの友達に合わせてみんなから人気の高かった職業をいろいろ書いていましたが、本当にその職業になりたいかと聞かれたら別になりたくなかったと思います。みんなが言ってるから自分も言うみたいな感覚だったのかもしれません。
――お母さんとの印象的な思い出はありますか?
今パッと思いついたのは、小学校1年生のころに母親と喧嘩したときのことでした。「もういい。出ていく!」って僕が荷物を詰め込んで出て行こうとしたんです。「どこ行くの?」って母に引き止められても、「わかんないけど、出ていく!」ってきかなくて。結局、母と話して仲直りできたのですが、僕が背負っていたリュックを母が開けてみたら、漫画しか入ってなかったという…。どこに行くつもりで、どう生活するつもりだったのかは本当に謎ですが、あの頃は漫画さえあれば生きていけると思っていたんです(笑)。真っ黄色のリュックの色も、漫画『NARUTO -ナルト-』のシリーズをギチギチに詰め込んでいたことも、あの日のことは鮮明に覚えています。
【取材メモ】
インタビュー中、「簡単なQ&Aを聞くので、一問一答形式でサクサクお答えいただきたいです」とお願いすると、「実は、一問一答形式のほうがめっちゃ悩んじゃうんですよ(笑)」と塩野さん。(一問一答のQ&AはOggi.jpへ)撮影中は、スタッフに話しかけて笑いを取り、現場の空気を和ませてくれつつ、クールな表情で魅せる姿に現場は大盛り上がり。塩野さんのおかげで、わいわいと楽しい雰囲気の撮影となりました。撮影終わりに、「先ほどインタビューで健康に気を遣ってらっしゃるとおっしゃっていたので、ヴィーガンクッキーです!」と手土産を手渡すと、「えーっ!インタビューしてから撮影するまでの合間に準備してくださったんですか!ありがとうございます。クッキー大好きなんです」ととても喜んでいただけた様子。取材終わりには、「今日はありがとうございました。またぜひお願いします!」とスタッフひとりひとりに目線を合わせながら、丁寧に挨拶をしてくださるとても丁寧な塩野さんでした。
Oggi.jpでも塩野瑛久さんインタビューを公開。ドラマ『かしましめし』についてや、冷蔵庫に常備したいもの、最近ときめいたことなど塩野さんの素顔に迫る1問1答Q&Aも掲載されています。写真も全てDomaniとは異なるカットになりますので、あわせてご覧ください!
ドラマプレミア23『かしましめし』
テレビ東京系 毎週月曜夜11:06〜
心が折れて仕事を辞めた千春(前田敦子)。婚約破棄されたばかりのナカムラ(成海璃子)。恋人との関係がうまくいかないゲイの英治(塩野瑛久)。同級生の自死をきっかけに再会したアラサーの同級生3人は、それから定期的に集まってご飯を食べるうちに、一緒に住むようになる。仕事でやりきれないことがあっても、恋愛で挫けても、”美味しいごはん”をみんなで分け合えば、救われる。そんな3人の、愛おしくも“かしましい”日常生活を描いた物語。
▶︎ドラマプレミア23『かしましめし』公式サイト
俳優
塩野瑛久
しおの・あきひさ/1995年1月3日生まれ。東京都出身。175cm。劇団EXILEのメンバー。さまざまな役を演じ分ける個性派俳優として、ドラマ、映画、舞台と多方面で活躍する注目株。現在放送中のテレビ東京系 ドラマプレミア23「かしましめし」(毎週月曜 夜23:06〜)に出演中。5月5日によみうり大手町ホールで行われる朗読劇「私の頭の中の消しゴム 14th Letter」に出演。
公式Instagram:akihisa_shiono_official
撮影/黒石あみ 構成/佐々木怜菜、岡野亜紀子