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LIFESTYLE シングルマザー・再婚

2023.06.19

一難去ってまた一難!?息子の抜毛症の次は夫の浮気??【39歳、子連れ再婚の365日vol.11】

 

抜毛の一因となる不安を打ち明けた息子。その話を夫・臣斗くんへ伝えにいくと、思いもよらない展開に。【毎週月曜日19時更新】

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登場人物
あん(私)…メーカー勤務のシングルマザー。8年前に離婚し、実家に出戻り。39歳。
…生意気盛りの小学生。11歳。
臣斗くん…あんの会社の後輩・海斗くんの大学の同級生。34歳
結衣…蓮の彼女。4年生からS塾に通い中受予定。
お母様…臣斗の母。英語教師で蓮の中学受験を強力プッシュ。

【前回までの話】
あんは、シングルマザーとして8年の歳月を経て、子連れ再婚を果たした。事実婚であり、婚姻届も結婚指輪も新居もない「ないない尽くし」の状態で、新たな家族のスタートを切った。挨拶の席で、義母から息子・蓮の中学受験を強引に推されたが、金銭的な理由や蓮の性格を考慮して、あんはそれを拒否した。しかし、息子の「結衣ちゃん(彼女)と同じ中学校へ行きたいから塾に行く」という一言がきっかけで、蓮は中学受験に挑戦することに。幸い、夫である臣斗が塾代を支払い、勉強のフォローをすることで通塾に至れた。一方、蓮の受験を契機として、あんと臣斗は一緒に住むことを考えるが、賃貸と購入について意見が衝突。そんな中、母親が緊急手術を要する連絡が入る。手術で癌を全て取り除いた母から3人で息抜きにと、旅行へ出かけることを提案された。ところが、旅行中に臣斗とあんは大喧嘩をして、ステップファミリーの難しさを痛感することとなった。

前回の話▶︎まさかうちの息子が抜毛症!?中受撤退が頭をよぎる…。【39歳、子連れ再婚の365日vol.10】

Season1『シングルマザーの恋愛』はコチラから

 

不安を口にした息子は目に涙し、夫の浮気疑惑に私は…。

こんにちは。シングルマザー歴8年で子連れ再婚をした、あおいあんです。

前回は息子・蓮が抜毛症の疑いがある中、塾の下校中に激しい言葉を言い放ったところまでお伝えしました。

塾の帰りに暴言を吐いた蓮は、夕飯もそこそこにその日は疲れて寝てしまいました。寝顔を見るとまだまだ赤ちゃんの頃の面影が残っているのに、中学受験という大きな壁と戦っているんだな…と思うと何だか胸が張り裂けそうに。

次の日、学校から帰ってきた蓮を誘って、30分ほど散歩に誘いました。塾の復習したいのにとブツブツ言いながらも、私の母に「ついでにアイス買ってきて」とお使いも頼まれたため、渋々行くことに。

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蓮、塾大変じゃない? 何かママ手伝えることある?

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大変だよ。でも結衣ちゃんと同じ学校行きたいから。それにママは勉強できないから手伝えることはないよ

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そっか。最近の蓮を見てると苦しそうだから、何か心に引っかかってることがあるのかなと思って。ママ、勉強は見てあげられないけど、お話しなら全部聞いてあげられるから、気になることあったら言ってね

そう告げてもしばらく蓮からは反応がなかった。

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実は次の志望校判定のテストが怖いんだ。絶対合格ラインまで行かないと思う。無理だ…

最後まで言い終わらないうちに蓮は泣いた。小さな肩をギュッと縮こまらせて、泣くのを我慢しようとしていたが、涙は次から次へと溢れ出てきた。私は優しく頭を撫で、腕の中に包み込んだ。

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大丈夫だよ。まだ本番は半年先なんだし、今合格ラインまで行かなくても大丈夫。ずっとそれを考えてたの?

蓮は腕の中で小さく頷いた。

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大丈夫。今度のテストは、蓮がどこまで分かっていて、あとどこを勉強しましょうねって教えてくれるためのものだよ。これで合格が決まるわけじゃないから

何度も「大丈夫、大丈夫」と言って頭を撫でた。不安で押しつぶされそうになった蓮は、一回りも二回りも小さく感じた。志望校判定テストはその名の通り、志望校に何%受かるかを調査するためのテストだ。「第一志望の学校が○%の確率で合格できますよ」と、容赦なく結果を叩きつけてくるものだった。偏差値に余裕のある子なら怖くないのかもしれないが、受験勉強を始めたばかりの蓮にとっては恐怖なのだろう。塾のテストでこんなに追い詰められるのなら、2月1日の本番はどうなってしまうのだろうと一瞬、嫌な光景が頭をよぎった。一通り泣き、落ち着きを取り戻した蓮に、またこんな気持ちになったら話してね!と約束をさせ家に帰った。

その後、まつ毛を抜く回数も減ってはきたが、一応臣斗くんに相談した方がいいなと思い連絡した。セックスレス問題は解決していないが、緊急を要するのは蓮の方だと自分に言い聞かせた。出勤時に会社で顔を合わすことはあるが、なかなか家庭のことまでは言い出しづらいので、相談したいからと会社近くのカフェで待ち合わせをした。

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臣斗

相談って、何かあったの?

蓮の抜毛から暴言、不安で泣いた一連の話までをすると

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臣斗

受験生はみんな通る道じゃないかな。行きたい中学校って言うけど、それは親が決めたものもあれば、子どもが決める場合もある。それに受験するのは何日も先で、小学生の子どもにとって何ヶ月も先って、僕たちからしたら5年・10年ぐらい先の話をされているのと一緒なんだと思う。ゴールがあることは分かっているけど、実際は遥か遠くてよく見えいないから不安になるんだよ。特に蓮は6年生からスタートだから、周りより遅れてるプレッシャーみたいなものもあるのかもしれないね

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じゃあみんな通る道だからって、このまま放っておいていいの?

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臣斗

抜毛までいったらそうもいかないよね。例えば僕の場合だよ。その日のやるべきことが終わったら、ゲームをすることを許してもらってた。それで少しストレスからは解放されてたと思う。ただ蓮の場合はやるべきことをその日に終わらせるのは無理で、週末に僕のところへ持ち越してるよね。どうすれば蓮がストレスを溜め込まないでいられるか、少し考えてみるよ

そう言い終わると臣斗くんはトイレへ行った。何かご褒美的なことがあるといいのかな?と考えているとテーブルの上に置いたままの臣斗くんのスマホが鳴った。LINEの着信音が連続で鳴ったので、周りのお客さんに迷惑になっちゃうと思い手に取ってみると、最後の通知にフリーズした。

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まみ

また夜誘ってくださいね

何!? まみって明らかに女性だよね? 「また」? 「夜誘って」? 見ちゃいけないものを見た気がして、慌てて元に戻した。臣斗くんがトイレから戻ってきてもLINEのメッセージを読んでしまったことが言い出しづらく、なんとなくそのままスルーしてしまった。

まみって女の人と会ってたとして、その人がお礼のメールをするとしたら大体、その日か翌日だよね。ってことは昨日の夜、臣斗くんはまみって人と会っていたということ? ってか、まみって誰!? 蓮のことで大変な時に、こういう異性絡みの問題って本当に厄介! 胸騒ぎから怒りへの変化していった私は、お店を出て別れ際に尋ねてみた。

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昨日って夜ご飯、何食べたの?

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臣斗

会社出るの遅かったから、コンビニ飯で済ませちゃったよ。なんで?

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今日の献立の参考にしようと思っただけ。今日も遅いの?

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臣斗

今日も遅いかもしれないな…

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そっか、大変だね。頑張ってね!

テーブルに置かれたコーヒーとスマートフォン

そう言うと私たちは反対方向へ歩き出した。臣斗くんの話だと、昨日は夜遅くまで会社で残業をしていたってことになる。遠回しに昨夜のことを聞いても、男の人は大抵気づいてはくれない。そんなこと嫌ってほど分かっているのに、やっぱり自分が傷つくのが怖くて本質を射抜けなかった。このまま私の思い過ごしとして、胸の内にしまっておけるだろうか…。

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あおいあん

契約社員でメーカー勤務、現在39歳のシングルマザー。高学年になりちょっと生意気になった11歳の息子と実家に出戻り。40歳を前に「もう一度、女としての人生を!」と一念発起。離婚をしてから7年という恋愛ブランクを埋めるべく奮闘し、5歳年下の彼氏と再婚を決めた。
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