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LIFESTYLE インタビュー

2023.09.28

宝塚歌劇 雪組pre100th 『Greatest Dream』 壮 一帆さん×望海風斗さんクロストークvol.1 「心細かった組替えも雪組で払拭!」

 

おふたりが同じ舞台に立っていたのは、花組にいたとき。そのころのお互いの印象や、関係性をうかがいました。

壮:だいもん(望海さん)はね、下級生ながらしっかりしていたから、私がバカなことをやっているのをたぶん冷静に見ていたと思いますよ。私を見て、「自分はこうするぞ」というイメージを作り上げていたんじゃないかな(笑)? 私は本当にアホなことばっかりしてたもんね。あれ? 何期違うんだっけ?

望海:私は89期だから7期違いですかね? 壮さんが一度雪組に行かれて花組に戻ってこられたときにご一緒させていただいたので、「雪組」の壮 一帆さんのイメージが強かったんですよ。ところが花組にいらっしゃった壮さんはすごくイタズラ好きで。壮さんがいらしたことで、楽屋に上級生の笑い声が響くようになったのがうれしかったです。「なんだかわからないけど、みなさん、すごい豪快に笑ってる。楽しそう」って。私は下級生だったからその笑い声がする場所には近寄れなかったけれど、やっぱり楽屋がいい雰囲気だと心地いいじゃないですか。

壮:私のそのキャラクターは、1回目の組替え(花組→雪組)のときの雪組で作り上げられたものなの。人生は、待っていてもなにも起こらない。楽しいことをしたければ自ら動け、というのを雪組で学びました。当時雪組で一緒だったメンバーは、さっきも言ったようにいい意味で上下関係が緩やかだったから、みんなで遊んでた。休演日に十数人でディズニーランドに行ってワーッと盛り上がって。全国ツアーでも日本各地を全力で楽しんだりね。

入団してからの6年は下級生ってこともあり、わりと受け身でいたことが多かったの。それから自分をだんだんと表に出していかないといけない時期を、雪組で過ごしたからかもしれない。男役10年目とか転換期に雪組にいたから、そのときに吸収したものを花組にもち帰って還元できたのかもしれない。それがよかったのか悪かったのかわからないけれど、すごく楽しかった雰囲気をそのまま花組で活かせたのかなと思って。

望海:楽しかったけど、舞台に対してはものすごくストイックなところもうれしかったです。情熱をもって舞台に挑まれ、学年関係なく思ったことを言ってくださり、下級生の意見を聞いてくださったりとか。遊びも仕事もすべて全力!、という感覚を壮さんが教えてくれたと思っています。壮さんがいてくださったからこそ、私たち下級生もいい意味で作品作りに積極的に加われたというか。

壮:学年を超えて意見を言い合える環境を絶対に作りたかった。あのときの花組は、近い学年の人たちはみんなそう思っていたよ。全力な姿を下級生に見せたいし、教えたいという想いは絶対にあったと思う。「こうやって作品を作っていくんだぞ」というのを。その先には、どうしたらお客さまが喜んでくれるかという気持ちがあったしね。

望海:はい、本当にありがたかったです。そのあと私は、壮さんが退団されてから雪組に行ったのですが、私が壮さんから受けているものを、雪組の人たちも同じように受けていたから、私はとてもいやすかったです。知っている空気感だったので。

壮一帆さんと望海風斗さん

壮:私は客席からだいもんの舞台を観て、花組特有の華やかさをもちながら、そこに雪組で培ってきた確実さみたいなものが積み上げられて、いかんなく魅力が発揮されてるなと思ったの。花組だけでも雪組だけでもまとえない空気感を、なんだか懐かしく感じてね。

私が知っている花組のころのだいもんは、歌も芝居もできて。あまりこう言われるのは本意じゃないかもしれないけれどリスペクトを込めて言わせてもらうと、しっかりした優等生でさ。学年的にも「ちゃんとしなきゃ!」みたいのを強くもっていた時期だったけれど、それからいろいろ経験して素晴らしい男役になったんだなと思ってね。

望海:うれしいです。

壮:今はあまり会えていないですが(笑)。忙しいときの隙間に「ご飯に行こう」とか、逆に気を使わせちゃうからね!

望海:今のご時世、「ご飯に行きましょう」というのがなかなか簡単じゃないですもんね。

壮:うん。お互いに舞台の仕事を抱えちゃうとね。なにかあったらまだまだ影響のある時期だからちょっと怖いよね。世の中がちゃんと平和になったら行こう。

望海:はい、ぜひ。

Greatest Dreamイラスト

過去に登場してくれたOGの方々をいっき見!

花組の空気をまとって雪組に行き、おふたりともトップスターに。壮さんがトップになると聞いたとき、望海さんがトップになると知ったとき、それぞれどう思われたのでしょうか。

壮:だいもんが雪組に組替えすることが決まったとき、私が個人的に思っていたのは「トップ候補としての組替えだな」ということ。私が生まれ育った花組で同じ時間を共有した子が、私と同じような境遇で組替えしてそれなりにとなったら、行き着く先はそこしかないなと勝手に考えていました。すごくいろんな意味で、期待もしたし、楽しみだったし、雪組での姿が見たいと自分の中で盛り上がってね。同じ舞台に立てないのはちょっと残念だったけど、シンプルにうれしかった。

望海:組替えが発表になったときに壮さんにお電話したら、大劇場の千秋楽の後の組旅行中だったんですよ。そんなタイミングに電話してしまったのに、「みんなに代わるね」と、そのとき壮さんのまわりにいらした上級生の方に電話を代わってくださって。

壮:そうだったねー!

望海:すごくうれしかったんです。こちらは不安じゃないですか、「どうしよう」って。壮さんに「組替えさせていただきます」とご挨拶したら、壮さんをはじめ雪組の方たちが「いらっしゃい!」って言ってくださって、大丈夫だなって不安が薄れていきました。むしろもう楽しみになっちゃって。

壮:愉快なメンバーがいっぱい残っていたからね。

望海風斗さん

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望海:壮さんのお心配りが本当にうれしかった。そして、壮さんがトップになると聞いた日のことは忘れもしないです。大劇場の楽屋の廊下で聞いて、みんなで「うわああああー」って泣いて。お祭りでした。あの歓喜で沸いた日のことは今でも鮮明に覚えていますよ。壮さんがトップになるときに同じ組の下級生としていられないのは寂しいけれど、それよりなにより喜びがすごかった。中日劇場にも観に行きましたし。

壮:そうそう、プレお披露目の『若き日の唄は忘れじ』でね。

タカラジェンヌが今まで過ごした組から他へ組替えすることは、普通の会社員の部署異動や転勤より、もしかすると大きな出来事かもしれません。なぜなら一般的な会社員より、長く濃密な時間を組のメンバーと過ごしているから。

壮:組替えは心細いですよ。組にいたら、前回からの成長過程をみんなが見てくれているから「前よりもこんなことができるようになったね」とわかってもらえて、ある意味それに甘えることができる。でも全然知らない所に組替えをしたら、まわりから客観的にしか見られていないじゃない? 稽古場でも、今までどんなだったかを知らない人のところに身ひとつで飛び込んで、「これが今の私です」という現状を見せるしかないのは不安だよね。

あとはやっぱり、タカラヅカって外部の世界とは違って、ずーっと一緒にいる勝手知ったる仲間たちと作品を作り上げていくからとっても結びつきが強い。そういうでき上がっている空気の中に飛び込んでいくのは、普通の部署替えとはまた違う感覚なのかなと思う。会社を知らないけど…(笑)

望海:最初は本当に不安でした。花組で自分を出せるようになるまで10年くらいかかったんですよ。下級生だったし、それこそ壮さんが言われたように「ちゃんとしなきゃ」みたいな気持ちがあったから。やっと組に慣れて、みんなが私のいいところも悪いところも全部知ってくれたという状態のときに、また知らないところでイチから関係を築かなければならないのかというのは不安だったんですけど…。組替えの発表があったのはまだ壮さんが雪組にいらしたときで、あの壮さんがいらっしゃる組だと思ったら気持ちが軽くなりました。壮さんの電話もあり、実際に組替えしてから1日で慣れたんですよ。

壮:おおお、さすがだねー!

望海:本当に。自分でもびっくりして。花組のみなさんと今生の別れみたいに「ううう」って泣いていたのに(笑)。まわりの人たちが面白くて、みんな歓迎してくれて。なじみやすい空気を出してくれたんです。ありがたかった。

壮:それはすごい。よかったね。

壮一帆さんと望海風斗さん

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決して長くはない取材時間の中で、こんな深く面白い話ができるのは壮さんと望海さんの関係性があってこそ。臆さず隠さず明確な対談は、当時の雪組の雰囲気が感じられるようでした。

次回は公演についてのお話をうかがいます。お楽しみに!

撮影/黒石あみ スタイリスト/加藤万紀子(望海さん分) ヘア&メイク/茂手山貴子(壮さん分)、yuto(望海さん分) イラスト/春原弥生 構成・文/淡路裕子

紡がれし伝統が今、新たなる歴史を刻む宝塚歌劇 雪組のレジェンドたちがお送りする最高の夢を今あなたに―
宝塚歌劇 雪組 pre100th Anniversary『Greatest Dream』

1924年に宝塚歌劇 雪組が誕生してからまもなく100周年。それに先駆けて、時代時代を彩った伝説のスターが大集結、素敵なショーをお届けいたします。

Greatest Dreamポスター

【Staff&Cast】
構成・演出:三木章雄
出演:麻実れい、寿ひずる、平 みち、杜けあき、一路真輝、神奈美帆、高嶺ふぶき、紫 とも、鮎ゆうき、香寿たつき、えまおゆう、和央ようか、月影 瞳、安蘭けい、朝海ひかる、貴城けい、水 夏希、彩吹真央、舞風りら、壮 一帆、音月 桂、白羽ゆり、望海風斗、愛原実花、愛加あゆ、舞羽美海、朝月希和、真彩希帆

成瀬こうき、未来優希、緒月遠麻
真波そら、沙月愛奈、蓮城まこと、笙乃茅桜、彩月つくし、坂井美乃里、大原万由子、桜庭 舞、ゆめ真音

特別出演(宝塚歌劇団):美穂圭子

【公演詳細】
<東京公演>
日程:2023年10月21日(土)~30日(月)
会場:東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
※アフタートークショーあり(詳細は後日HPにて発表)
<大阪公演>
日程:2023年11月11日(土)~14日(火)
会場:梅田芸術劇場メインホール

▶️公式サイト

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