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2023.12.25

お宮参りでよく聞く「紐銭」とは? 渡し方のマナーや金額の相場、由来を解説

 

「紐銭(ひもぜに)」とは、お宮参りで赤ちゃんに贈られるご祝儀袋のこと。「赤ちゃんがお金に困らず、人生が歩めますように」という願いを込めて、親戚や近所の人が渡すものです。「紐銭」の由来や渡し方のマナーについてみていきましょう。

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お宮参りで耳にする「紐銭(ひもせん)」はご存じですか? 昔からある風習で今も続けている地域もありますが、聞いたことがないという方も多いかもしれません。そこで本記事では、「紐銭」の由来や金額の相場、結び方について分かりやすく解説します。

お宮参りでの「紐銭」とは?

「紐銭」とは、お宮参りで赤ちゃんに贈られるご祝儀袋のこと「紐銭(ひもせん・ひもぜに)」「帯銭(おびせん・おびぜに)」とも呼ばれます。「赤ちゃんがお金に困らず、人生が歩めますように」という願いを込めて、赤ちゃんをお披露目するお宮参りの時に、親戚や近所の人が渡すものです。

「紐銭」はもともと大阪や京都など関西地方で盛んに行われてきた風習でした。商人の町として栄えた大阪では、麻紐に硬貨を通して祝着(のしめ)につけたのが始まりだとされています。現在では、硬貨ではなくお祝い金の入ったご祝儀袋をぶら下げることが一般的ですね。

祝着につける縁起物

お宮参りの時には「紐銭」の他に、「犬張り子」や「でんでん太鼓」などの縁起物を結ぶ地域もあります。それぞれどんな意味が込められているのか、一緒に見ていきましょう。

赤ちゃん

犬張り子

犬張り子は、犬の形をした張り子人形です。犬は多産でお産が軽く、子供がスクスク育つことから縁起物として使われました。また、魔除けの象徴でもあり、子供を病や災厄から守る存在として、枕元に置いたりする風習があったとされています。

でんでん太鼓

でんでん太鼓は、昔から赤ちゃんをあやすおもちゃとして親しまれてきました。裏と表の両面から音が出せることから、「裏表がなく素直な子に育ちますように」との願いが込められているのだとか。元々は雅楽で用いられた、振り鼓(ふりつづみ)という楽器が起源とされています。

扇子

末広がりの形をした扇子は、日本では古くから縁起の良い道具とされてきました。その姿から、「人生がひらけていきますように」との願いが込められています。扇子につけられた白い麻紐には、「白髪になるまで長生きができるように」との意味合いがあるようです。

お守り袋

お宮参りの時に、神社からもらったお守りを入れるものがお守り袋です。赤ちゃんの健康を祈って鶴の柄が刺繍されたデザインのものが多く見られます。男の子用は白い房、女の子用は赤い房が使われている場合もあるので、知識として覚えておきましょう。

紐銭にまつわるマナー

紐銭には、渡す方も受け取る方も覚えておきたいマナーがいくつかあります。ここでは、渡すタイミングや金額の相場など、気になるポイントをチェックしていきましょう。

いつ渡す?

紐銭(ご祝儀袋)は、お宮参りに参加する時や、挨拶回りの時に渡すようにしましょう。赤ちゃんの祖父母やママとパパの兄弟、友人、親戚、近所の人などが紐銭を渡すとされています。

紐銭の相場はどのくらい?

かつては、赤ちゃんにとっての「初めてのお小遣い」として渡されていた「紐銭」。しかし現代では、出産祝いとは別物であるものの、お祝い金としての意味合いが濃くなっています。

相場は、祖父母は5000円〜1万円。兄弟や親戚は3000円〜5000円。友人、職場の人などは1000円〜3000円です。厳密な決まりはないため、赤ちゃんのパパやママとの関係性を見て判断したいところですね。

ご祝儀袋の選び方

「紐銭」のご祝儀袋は、蝶結びになった紅白、または金銀の水引がついたものを選びます。蝶結びは解いても何度も結び直せることから、繰り返しても良い慶事に使われます。

表書きには、「御紐銭」「御祝」「紐銭」「帯銭」などと書きます。のし紙の上(水引の上)に筆ペンなどで書くのが一般的です。続いて、のし紙の下段(水引の下)に贈り主の名前を記入しましょう。内袋の表には、入れた金額を旧漢字で記入し、裏側には贈り主の住所と氏名を書きます。

購入できる場所

さまざまな商品が揃うデパートには、赤ちゃんに関わる贈り物などが販売されています。また、赤ちゃん用品店でも、お宮参りなどのイベントで使われるアイテムを揃えることができるでしょう。

万が一、自宅近くのお店にそのようなものが置いていない場合には、ネットショップを利用するのもおすすめ。「紐銭」にまつわる縁起物やご祝儀袋などを、自宅にいながら選ぶことができますね。

紐銭の結び方

「紐銭」は、赤ちゃんの祝着にどうやって結べば良いのでしょうか? お宮参り時のマナーとして、正しい結び方を覚えておきましょう。

ご祝儀袋

1. 紐銭(ご祝儀袋)に穴を開ける

まずは、ご祝儀袋の上の部分に、紐を通すための穴を開けます。歩いているときに落としてしまう可能性もあるので、中身のお金を抜いてからつけると良いでしょう。

2. 水引や麻紐を通す

穴に、金銀や紅白の水引、または麻紐を通しましょう。

3. 紐銭を結びつける

赤ちゃんの祝着に紐銭(ご祝儀袋)を結びつけたら出来上がり。たくさんの紐銭が結ばれているほど赤ちゃんに福が訪れるとされていますよ。

お返しは必要なの?

「紐銭」は出産祝いとは異なり、赤ちゃんへのお小遣いを意味するものなので、基本的にはお返しは必要ありません。しかし、「いただいてばかりで申し訳ない」という気持ちがあるなら、いただいた金額の3分の1程度のちょっとした贈り物をしてみても良いでしょう。

また、親戚であれば一緒に食事に行ったり、記念写真を撮るなどして思い出の残るもてなしをすると、きっと喜ばれるはずですよ。

最後に

お宮参りの時に、赤ちゃんの健康や幸せを祈って渡される「紐銭」。昔は病気などで早くに亡くなってしまう乳児も多かったことから、盛大にお祝い事をすることで魔を払ってきたという歴史があります。日本人に古くから親しまれてきた、お宮参りや「紐銭」の慣習を、これからも大切に引き継ぎたいものですね。

画像/Adobe Stock

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