「フラゲ」とは何のこと?
友人・家族・同僚などとの何気ない会話をきっかけに「フラゲ」という言葉を耳にすることもあるでしょう。
SNSで話題になりやすい内容であり、フラゲという言葉が含まれる投稿を見かける機会も珍しくありません。どのような意味を持つ言葉なのか、見ていきます。
発売日前に入手することを指す
フラゲは、和製英語である「フライングゲット」の略で、発売日前にCD・DVD・書籍・ゲーム・グッズなどを入手することを指します。
12月15日に発売されるCDがあると仮定すると、正式な発売日よりも前である14日に入手した場合は「フラゲした」という意味になります。
一般的に入手できる日時より早く入手できればフラゲであり、どれくらい早いかは問われません。一般発売される時間より、1時間でも早く入手したのであればフラゲしたといえるでしょう。
フラ‐ゲ
《「フライングゲット」の略》俗に、雑誌・CD・ゲームソフトなどを、発売日より前に入手すること。→フライング3
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
フラゲの種類
フラゲには「予約する」「発売日前に売り出す店舗を見つける」「店側の在庫管理の都合によって、発売日前に店頭に出している店を見つける」などの種類があります。
例えば、書籍は印刷できたら製本会社が製本し、仕上がったものを販売店に運ぶ流れです。発売日当日より少々早めに到着するので、販売店舗側が倉庫などで保管しておく必要があります。そのため、倉庫の許容量を超えないように、早めに店頭に並べる判断をしている店へ行けば、フラゲできる可能性があるとも考えられます。
ただし、特にゲームに関しては、発売日前に店舗の判断で早く売り出すことをよいと思っていないメーカーもあります。発売日前に売り切れてしまう状態では、顧客の満足度に悪影響を与える心配があるためです。
フラゲを使った例文
お気に入りのアイドルやアーティストのCDや漫画・写真集などの入手時期や、入手方法に関する話題のときに、フラゲという表現が出てくることが少なくありません。
例文で使い方を押さえましょう。
【例文】
・予約しておいたので、発売日前日の午前中にフラゲできた
・1秒でも早く新曲が聴きたいので、できることならフラゲしたい
・新刊を苦労してフラゲしたのに、残業のせいで読むのが遅れた
CDや書籍に限った言葉ではなく、発売日よりも早く目当てのものを手に入れたい状況や、入手できたときに使用するのがポイントです。
代表的なフラゲの方法
なぜ発売日前に商品を手に入れられるのか、疑問に感じる人もいるはずです。フラゲにはさまざまな方法があるので、それらの特徴を紹介します。
通販での予約が一般的
フラゲの方法として一般的なものが、オンラインショップを利用する方法です。比較的簡単に実行でき、最短で前日に入手できるケースも。
通販で予約した特典として、発売日前日に配送されるようになっていることも珍しくありません。ただし、フラゲできるかどうかの条件が決まっていて、なかには対象外の商品がある点も注意しましょう。
予約期間によってフラゲの対象にならない場合もあるので、目当ての商品がある際には早めに予約情報を入手することが大切です。
店舗受け取り・購入も基本的に要予約
発売日前日に店頭に商品を出す店舗以外でフラゲをしたいなら、基本的に予約が必要です。
店舗で購入する場合、おもにオンラインショップで予約して「店舗受け取りを選ぶ方法」と「店頭で直接予約する方法」の2パターンがあります。配送してもらう場合は受け取り時間を細かく指定できないかもしれませんが、店舗で受け取る場合は自分のタイミングで受け取れる点が魅力です。
発売日前日に仕事などでスケジュールが埋まっている場合、配送を指定すると期待していた時間帯に受け取れない可能性も。心配な人は会社帰りなどに近くの店舗へ寄り、確実に受け取るのがおすすめです。
フラゲを行う際の注意点
フラゲした喜びのあまり、マナーに欠ける行動を取ってしまう人もいます。大人として、分別のある行動を心がけることが大切です。
フラゲしたときに気を付けたい注意点を紹介します。
ネタバレをしない
好きな商品がいち早く手に入ったからといって、うれしさのあまりSNSなどでネタバレをしないよう注意が必要です。
自分がフラゲしたとしても、必ずしも他の人もフラゲしているとは限りません。そもそも発売日に手に入れるのが一般的なので、まだ新作の全貌を知らない人が大半です。発売日前のネタバレはマナー違反になります。
ネタバレされた側の気持ちを考えて、まずは自分だけでじっくりと楽しむ時間を持ちましょう。
自慢のしすぎも避ける
ネタバレをせずとも、フラゲを自慢することも入手前の人から反感を買う原因になり得ます。発売日前に、購入できなかった人を煽るような行為はしないように心がけるのが大切です。
SNSでの自慢話が、炎上の原因になるのはよくあることです。自慢しているうちに、つい新作の内容を漏らしてしまい、ネタバレにつながることも珍しくありません。
その作品のファンだけでなく、アーティストや制作者をがっかりさせてしまう可能性もあります。自慢したい気持ちを抑え、作品の内容や感想は発売日を過ぎてからSNSなどに投稿するようにしましょう。
メイン・アイキャッチ画像:(c)AdobeStock
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