「撮る方に専念した」と話す佐藤寛太さんと塩野瑛久さんのお気に入りカットは?
ーー初の写真展、会場をご覧になっていかがですか
佐藤:会場が決まって僕らも企画の段階から色々案を出させていただいていたのですが、手伝ったりもしていたので写真が全部揃ったところを見て、自分が撮った写真がパネルになっているという高揚感があります
塩野:写真展をやったのは初めて。みなさんのご協力のおかげで開催できた写真展ですので、いろいろな方に観ていただきたいです。
佐藤:自分の写真が印刷されたことあった?
塩野:なかったかなー。
佐藤:フィルムのときは印刷してたけど、デジタルだとなかなかしないじゃない?
塩野:写真集はあったけど、額に入れて飾ったりはなかったかもしれない。
佐藤:ウキウキです。
塩野:僕らも被写体として映ってますが、撮る方に専念した感じはあります。
佐藤:あるね!
ーーお気に入り写真があるそうですが、それぞれどのような場面か教えていただけますか
塩野:わかりやすいワンショットですけど、この顔が撮れたのはすごいなと。
(塩野さんが話している時にずっと笑っている佐藤さん。)
佐藤:確かに。このくらい(佐藤さんと塩野さんの会見での立ち位置)くらいの距離にいたもんね(笑)。
塩野:そうそうそう。何の瞬間かと言いますと、一緒にボーリングをやっててですね。寛太くんが変わった投げ方をしたときに指を負傷してしまってその瞬間に近づいて撮影したものです。僕らは今回、撮る側としてやっていたんでお互いのことを撮るということをそんなに枚数を撮れなかったんですが、その中でのベストショットです。
佐藤:すごい!ありがとうございます。
塩野:気に入ってます。
佐藤:みんなでくだらない話をしているときに「これで絶対落ちる!」というツッコミを入れたんです。その瞬間にみんなこっち(佐藤さんの方)を向くだろうと思ってカメラを構えていたら、みんな笑ってくれて。
塩野:みんながこれだけ大口開けて笑う瞬間を捉えることってないよね。
佐藤:ないよね!オートフォーカスだからできた! (カメラを)構えてるけどそんなしっかりのぞいてなくて…。
塩野:この辺(カメラを下に下げて)で撮ったりしたこともあったもんね。
佐藤:狙ってないみんなの顔が撮れたんじゃないかな。
塩野:ずっとレンズや画面を見てなくても、安心感があるよね。
佐藤:見なくてもパシャパシャ撮れていいよね。
ーー今回のNikon Zf のカメラを使っての撮影はいかがでしたか
塩野:オートフォーカスが早くて自分の視点で見ながらあわせられちゃう安心感はあります。
佐藤:砂浜で撮影があったんですが、僕が前を走ってメンバーが追いかけてくるシーンを撮ったときもばっちりピント合ってました。
塩野:普通だったらピント合わないよね。あと見た目がかわいい!
佐藤:見た目かわいいよね。レトロなフィルムカメラみたいな感じが。
塩野:見た目も大事じゃないですか。持っていてテンションが上がるっていうのもすごいいいですよね。
佐藤:このダイヤル(カメラをいじりながら)のアナログ感もかわいくていいんです。カチカチって音もいいですよね。
塩野:寛太くんはレンズをつけていたんですよね。
佐藤:そう。オートフォーカスが使えなくなるのでその分ピントを絞っていくとピントが合っていく…みなさんわかりますよね、カメラ使われてるから、それがめっちゃいいんです。あー、キテる!キテる!って。
塩野:手作業感ね!
佐藤:フィルムカメラで撮ってるときって緊張感あるじゃないですか。フィルム高いし。それと同じような感じでウィーンってあっていく感じがいいんですよね。
(と言いながらピントを合わせようとする佐藤さん)
塩野:逆光だね笑
ーー撮る方に専念されていたとおっしゃっていましたが、ファインダーをのぞいてメンバーをみたときにどんな気持ちでしたか
塩野:どうですか?僕は劇団(EXILE)に入ってまだ2年ちょっとなので新鮮な気持ちでしたが。
佐藤:そうだよねぇ。
塩野:古くから知る間柄としては。
佐藤:なんだろうね。でも普通に「あ〜年取ったな」って思った。
塩野:年取った!
佐藤:普段あんまり年齢を意識しないけど、撮ったものを見てると「年取ったな。でもいいふうに年を取ってるな」っていうふうに思いましたね。あと、あったかい気持ちになる写真が多くて、わざわざ仲良ければいいほど、一緒にいて(写真)撮るわっていうふうにならないじゃない?
(頷く塩野さん)
佐藤:でもこうやって仕事を通して撮りますねという形で被写体とカメラマンの立場になって向き合ってみると「すごくあったかい表情してるな」という気持ちになりましたね。
ーーかっこいいと思った人は
佐藤:これはマジで!マジで町田啓太さんはカメラが喜んでた!
(笑顔の塩野さん)
佐藤:びっくりした!無加工だけどそのまま出せるんじゃない?っていうのがめちゃくちゃあります。町田さんの写真で一財産築こうかな(笑)。
塩野:一財産!?
佐藤:出してない写真いっぱいあるんで。
塩野:あー、それを使って。
佐藤:スピンオフ的な感じで。
塩野:あとは町田さんがいってる現場にスチールとして入って…。
佐藤:あー!それはいい案だ。後輩なんで現場の見学を…って入って。
ーー町田さんといえば大河の現場もありますが、塩野さんどうですか?
塩野:僕はもう(クランク)アップしちゃったんで。
佐藤:でもあっきーくんから見たら共演者の方々、相当すごい顔ぶれだよね。
塩野:そう! でも天皇という立場でいさせてもらったので、そこからの景色は錚々たる顔ぶれの方達のいい表情が見れますのでカメラあったらよかったなーって思いつつも…。
佐藤:あの場所には似合わないね。
塩野:あの格好には似合わないね(笑)。
佐藤:はいチーズ!とかできないよね。
塩野:できない!できない!
ーー劇団EXILEのメンバーが一堂に介してそこで見えた新たな一面などがあれば教えてください
塩野:基本的に俳優ってみんなフラットで…。
佐藤:確かに!
塩野:モデルさんとかスチールを向けられる方は(表情を)決めて撮られることが多いかもしれませんが、俳優はムービーで撮られることが多いせいか決め決めにならず、スチール前でも自然にいることが多いので、フラットでしたね。流れの中で撮っていました。
佐藤:わかる。会話をしてる中でふざけたり、お酒飲んだり、ボーリングしたり、公園で話してたり、そういう感じですごくフラットで日常な雰囲気でした。
塩野:あとは寛太がいてくれて顔見知りの状態だから、みなさん心のシャッターが最初から全開だったのも大きんじゃないかな。
佐藤:(しみじみと腕を組みながら)10年いるしなぁ。そりゃ年もとるな。
塩野:(笑)。自然な写真で写真展をするときは、まずは心の扉を開くところから始まるから。そういう意味ではそこの工程は省けている状態。
佐藤:それでいうと櫻井くんと前田くんはまだまだ心のシャッターが開いてない感じがするね。
塩野:開いてないよね(笑)。
佐藤:何層にも(と言いながら扉があるジェスチャーをする)。まだまだ遠い。共演してないからね。
塩野:櫻井くんと前田くんが仲がいいんでその二人が喋ってる瞬間を撮るっていう。
佐藤:(興奮気味に)撮ってる!撮ってる! そうだね!
塩野:ありがとうございます(笑)
佐藤:(小さな声でしみじみと)撮ってるなぁ…。
塩野:そういう瞬間を狙ったりとかすることもありました。
佐藤:まだ僕らには心開いてないんでね(笑)。
(会場笑い)
塩野:寂しいですね。
佐藤:寂しいです。
ーー撮影を通しておふたりが一番楽しかったことは
佐藤:なんだろうなー、どこだろうなー(と一生懸命考える)。企画するのは結構ワクワクしたよね
塩野:したした!寛太の感性とか写真展を色々(お互い)観たりしたので情報共有とか、僕ら俳優はなかなかプライベートの素に近い部分をお届けする機会が少ないので
佐藤:確かに。ボーリングとかだいたいみんな上手さが同じ(笑)
塩野:最初はトランポリンとかアミューズメントに行くって話もあったんですが、僕は絶対にボーリングの方がいいと思っていて、案の定楽しかった
佐藤:楽しかったし、めっちゃいい表情してる写真が多い。いやー、でもワンシーンだったらさっき話しちゃったけど走ってるとき!
塩野:うんうんうん
佐藤:例えばプロのカメラマンさんに「ちょっと走ってください」って言われても、こんな感じ(ゆっくり走る動きをする)ですよ。
(爆笑する塩野さん)
佐藤:でもマジでこれ(猛ダッシュの動きをする)ですからね!みんな。
塩野:手がこう(手のひらを開く)だもんね。
佐藤:あれ(猛ダッシュ)で走ってくれって言われても走らないし、なかなかないじゃない、あの写真。あれはすごく楽しかったよ。あとで写真を見返したらすごいみんなが追いかけてくるんだもん。あそこだけで200〜300枚撮ってたし、あれは本当に楽しかった!
塩野:めっちゃ全力だったもんね。
佐藤:全力だった!
ーーこのふたりで写真ユニットとして活動していくことは…
佐藤:(質問に被せるように)絶対ないです! (塩野さんに向かって)ある?やりたい?
塩野:二人で一緒にとかはないかな〜。僕がまた写真やりたいってなったときは寛太に絶対に出て欲しいとかはあるけど。
佐藤:それはあるね。
塩野:そういうことは確実にお互いあると思います。
佐藤:こうやって二人が揃って写真展をすることは金輪際ないと思うので、今回がとてもレアな機会なので、この1週間だけです!
塩野:見逃さないように!
取材MEMO
途中佐藤さんが発した一言に塩野さんが「それは言わなくてもいいんじゃない?笑」などとツッコミを入れたり、お互いが話すことに共感して話にかぶせたりと仲のいいお二人ならではのテンポで進む会見。NICO STOPで配信されている佐藤さんと塩野さんの対談の空気感そのままのアットホームさでした。
また、個別取材でコメント動画を撮らせていただいた際、編集部スタッフを見つけてすぐに挨拶をしてくださる優しさたっぷりな塩野さん(いつもありがとうございます)。ロゴのついたマイクをお渡しすると「お!マイクが! ファッションイベントの時によくみるやつですね」とスタート前から盛り上げてくださるなどお二人ともサービス精神たっぷり。フォトセッションで編集部が「とびきりの笑顔で!」とリクエストすると「いやです」と冗談を言いながらとびきりの笑顔を見せてくださったお茶目な佐藤さんでした。想定外の反応にちょっとだけピントが浅くなってしまったのはここだけの話…。
Oggi.jpの連載撮影時もカメラを片手にいろいろなものを撮影し、カメラに慣れて撮影に臨まなきゃ!と頑張っていた塩野さん。佐藤さん、塩野さんが撮影した素の劇団EXILEメンバーを観られる貴重な機会をぜひお見逃しなく!
劇団EXILE 写真展「また今⽇が過ぎても」
会期:2024年9⽉6⽇(⾦)〜9⽉15⽇(⽇)
受付時間:11:00〜20:00 ※最終受付 19:00
会場:encounter gallery(東京都⽂京区⼩⽯川5-29-5)
⼊場料:1,200円(税込)/ 事前予約制
特設サイト:https://encounter.curbon.jp/lp/gekidanexile/
予約サイト:https://gekidanexile.peatix.com
共催:株式会社LDH JAPAN、株式会社CURBON、株式会社ニコンイメージングジャパン
『劇団EXILE』
2007年に旗揚げ。オーディションなどを経て、現在の10名のメンバー構成に⾄る。
現在放送中の⼤河ドラマ「光る君へ」に出演している町⽥啓太・塩野瑛久。⾳楽劇「A BETTER TOMORROW -男たちの挽歌-」に出演中の⻘柳翔。ミュージカル「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」にて2⼈芝居に挑戦する⼩野塚勇⼈。ドラマ「君とゆきて咲く〜新選組⻘春録〜」ではW主演を務める前⽥拳太郎など、それぞれが映画、ドラマ、舞台等活躍の場を広げている。
※本記事は2024年9月6日に公開されたOggi.jpと同内容になります。
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