10年の時を経た今もやっぱり「スター」の蘭寿とむさん。宝塚歌劇100周年の高鳴りが思い起こされるステージを
2014年の宝塚歌劇100周年記念公演時にそれぞれの組のトップスターを務めた5人が110周年となる2024年の末に再度集結。さらに個性豊かな北翔海莉さんや柚香 光さんらのメンバーが加わって、12月4日より大阪・梅田芸術劇場メインホールで開幕したスペシャルエンターテイメントステージ『RUNWAY』。12月21日からは神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場で公演が始まります。
そこで100周年のときに花組トップスターとして華々しく活躍されていた蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さんに、2回にわたりインタビュー。出産を経て再始動しつつある現在の日々についてうかがいました。
写真をもっと見る「懐かしいような新鮮なような」。縁のある方との久しぶりの舞台は、お稽古場から楽しい!
今回の『RUNWAY』は100周年時のトップスターが大集合ということで心待ちにしていたファンも多いと思いますが、この公演のオファーを受けたときの心境を教えてください。
蘭寿さん(以下敬称略):当時の5組のトップスター全員が集まるという企画にびっくりして、これは参加したいと思いました。(100周年から)10年経ってこうしてみんながそろうのはなかなかないことなので、お声をかけていただけてうれしかったです。
それぞれが舞台や映像で活躍している様子も見ていましたし、このタイミングでまた一緒に舞台に上がってどんなものができるんだろうと想像してワクワクしていました。お稽古場の鏡を見ながら「本当にそろったんだな」と実感して。
(ポスタービジュアルを見ながら)黒のスパンコールの衣裳を着て、キラキラのゴールドのバックの前で撮りました。こんな煌びやかななの久しぶり!、大丈夫かしら…と思ったのですが、いざカメラの前に立つと自然とポーズをとっている自分がいて(笑)。培ったものを体は覚えているんですよね。舞台でもそれを発揮できたらと思います。
元月組の龍 真咲(りゅう・まさき)さん、元雪組の壮 一帆(そう・かずほ)さん、元星組の柚希礼音(ゆずき・れおん)さん、元宙組の凰稀かなめ(おうき・かなめ)さんなど、他の出演者の方々と久しぶりにお会いしてどんな感覚でしたか?
蘭寿:以前、壮さんがやっているラジオ番組『Living Talk』に出演させていただいたときに、「懐かしい〜」から始まっていろいろな昔話で盛り上がり、楽しみだねと話していました。
みんなで稽古場に来てからは、会っていなかった期間の方が長いのに、自然と当時の和気あいあいとした雰囲気になって。あの頃は100周年の記念イベントが多くて、みんなで顔を合わせる機会が多かったんですよ。
お稽古はもう始まっているんですか?(取材は11月初旬)
蘭寿:10月末から始まりました。オープニングと、他の場面の振りが少しついたところです。
写真をもっと見る今回出演されるメンバーには、蘭寿さんがいらした花組や宙組で縁のある方も出演されていますよね。
蘭寿:みんなで集まって写真を撮ったり、瀬戸さんとは「やったー!」と抱き合ったり。一緒にやっていたみなさんとまた同じステージに立てるのはとてもうれしいし、自分も心強いです。宙組で一緒だった下級生に歌稽古のときに「(蘭寿さんの)背中を見ていて安心します」と言われたりと、みんなもうれしく思ってくれているのがまたうれしくなります。
蘭寿さんは宙組から花組へ組替えされているから、ご一緒された方がたくさんいらっしゃいますか?
蘭寿:そうですね。北翔(海莉、ほくしょう・かいり)さんは宙組でご一緒して、その後花組の『オーシャンズ11』に専科生で出てくださって。朝月(希和、あさづき・きわ)さんは花組にいらっしゃいましたし、ねね(夢咲ねね、ゆめさき・ねね)ちゃんはイベントで顔を合わせて。柚香(光、ゆずか・れい)さんは私の退団公演の新人公演をやってくださって、その後どんどん大きくなり花組のトップスターを素敵に務められて。
柚香さんは退団したばかりなので、お稽古場でもカッコよくて「ひとり現役さんが来た!」という感じがあって(笑)。ご一緒にできることが新鮮です。
本役と新人公演の役の方が時を経て共演されるというのは、観る側としても心が躍ります。
蘭寿:オープニングで一瞬柚香さんが隣に立つことがあるのですが、懐かしいような新鮮なような、不思議な感覚でした。これから同じ場面のシーンの振り付けがあるので、ますます楽しみです。
写真をもっと見る今回、久しぶりの舞台出演で「こんなところを観てほしい」というポイントがあれば教えてください。
蘭寿:新しい曲がいくつかあり、懐かしいナンバーも楽しんでいただけると思います。当時のことを思い出しながら歌稽古を受けていました。舞台が本当に久しぶりなので、踊りはどうなるか…。(舞台に立つ)期間が空いた分、自分自身、どういったものが生まれるのかわからないところもあります。退団後のさまざまな経験を経て雰囲気も変わっているだろうし、それを楽しみながら舞台に立てたらと考えています。
振り覚えの感覚を取り戻すのには、少し時間がかかりました。でも、(お稽古の)最初は探り探りなのですが、最後はちゃんと思い出して決められるというか。共演しているみなさんもそんな感じで。男役として出演するわけじゃないからそこを意識しているわけではないけれど、残っているものが自然と出てきちゃうんでしょうね。あれは不思議。形状記憶なんですかね?(笑)
振付の先生がすごく素敵な振りをつけてくださっているので、きちんとこなせるようにお稽古したいと思います。
少しずつお仕事を再開されていて、来年も舞台が決まっています。今後こんなふうに活躍の場を広げたいなど考えていることはございますか?
蘭寿:今年のドラマ『ブラックペアン シーズン2』では素晴らしい俳優の方々とお芝居をさせていただき、とても刺激的な現場で得たものも大きかったので、また機会があればドラマにも挑戦してみたいです。
舞台も、自分が好きでやってきたことだからとっても楽しくて続けていきたいですね。ジャンルを限定することなく、いただけるお仕事をやっていけたらいいなと思っています。
写真をもっと見る約8年ぶりに「表現者」として表舞台に戻ってこられた蘭寿さんの活躍を、楽しみにされている人もたくさんいらっしゃるはず。来年も舞台が決まっていますので、目が離せない存在になりそうです。
2回目は、蘭寿さんのパーソナルな部分に迫ります。ワーママとしての日常についてもうかがっています! お楽しみに。
ブラウス¥63,800・パンツ¥99,000(ykF〈エフ〉) イヤーカフ¥209,000・ネックレス¥379,500・左手リング¥677,600・右手リング指先からYG、WG、PG各¥350,900(ジョージ ジェンセン ジャパン 〈ジョージ ジェンセン〉)
【問い合わせ先】
ykF(エフ) 03-3403-6758
ジョージ ジェンセン ジャパン 0120-637-146
撮影/田中麻以 ヘア&メイク/黒澤貴郎(LAULEA表参道) スタイリスト/阪本幸恵 構成・文/淡路裕子
SPECIAL ENTERTAINMENT STAGE
『RUNWAY』
宝塚歌劇団100周年のトップスターがここに集結!! 10年の時を経て、その輝きを引き継いだメンバーと共に…。”今”だから実現できるショーを、1幕ノンストップでお送りいたします。
【Cast&Staff】
出演:蘭寿とむ 龍 真咲 壮 一帆 柚希礼音 凰稀かなめ
北翔海莉 柚香 光/夢咲ねね 朝月希和
瀬戸かずや 愛月ひかる
光月るう 沙月愛奈 響れおな 天寿光希 音波みのり 笙乃茅桜 夢妃杏瑠 和海しょう 風馬翔 晴音アキ 秋音光 希峰かなた 大原万由子 帆純まひろ 花束ゆめ
構成・演出:稲葉太地(宝塚歌劇団)
【公演詳細】
<大阪公演> ※公演終了
日程:2024年12月4日(水)〜15日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール
<神奈川公演>
日程:2024年12月21日(土)〜29日(日)
会場:KAAT 神奈川芸術劇場<ホール>
\ライブ配信が決定!/
【ライブ配信日時】
2024年12月28日(土)17:00 公演
2024年12月29日(日)13:00 公演 大千穐楽!
※アーカイブ配信はございません
【視聴方法】
◆PIA LIVE STREAM(ぴあ)
◆Rakuten TV
【視聴チケット販売期間】
チケット絶賛販売中!(各回開演30分後まで購入可能)
【視聴チケット販売価格(税込)】
視聴チケット:各¥4,500
視聴チケット(公演プログラム郵送サービス付き):各¥7,000 ※送料別途必要
【視聴チケットのご購入・視聴方法】
◆PIA LIVE STREAM(ぴあ)
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配信のご視聴・ご購入方法はこちら
◆Rakuten TV
ご購入・ご視聴方法はこちら
視聴方法の問い合わせはこちら
蘭寿とむ
らんじゅ・とむ/1975年8月12日生まれ、兵庫県出身。1994年宝塚音楽学校に入学し、卒業まで首席を続ける。1996年宝塚歌劇団に入団し月組大劇場公演『CAN-CAN』で初舞台を踏み、同年花組に配属。宙組への組替えを経て花組に戻り、2011年花組大劇場公演『ファントム』で花組トップスターに就任。2014年『ラスト・タイクーン—ハリウッドの帝王、不滅の愛—/TAKARAZUKA∞夢眩』にて退団。退団後も舞台を中心に活躍し、2022年に出産。2025年に舞台『CRIMINAL FOUR—愛しき大悪党—』へ出演予定。
▶︎Instagram:@tomuranju_official
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