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LIFESTYLE シングルマザー・再婚

2018.12.16

夫より稼ぐ私がマンションも車も手放してでも離婚したかった理由〜香さんの場合Vol.1

外資系でバリバリ稼ぐ美女がすべてを手放し、離婚をして自由を得た話の第1回。人生とは喪失と再生の繰り返しのドラマ。「バツイチ」という離婚経験者たちは、ある意味、喪失を乗り越えてなお強く生き、幸せになることをあきらめない人生のサバイバーでもある。

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妻に対するコンプレックスを克服できなかったダメ夫の話

(取材データ)香さん(仮名)、45歳。外資系の某華やか系職業に就き、仕事もプライベートもリア充。イケメン夫と結婚したけれど、転職後彼より稼ぐようになってしまってから夫婦関係は悪化。レスな上に愚痴ばかりの夫に愛想をつかして離婚し、現在は既婚者男性と交際中。

性格の悪さもかき消す「好みのイケメン」の罪

今回取材した香さんは、ゴージャスな雰囲気の帰国子女の美女。Domani読者の皆様には、二谷友里恵とでも言えば彼女のイメージが伝わりますでしょうか。職業は外資の華やか系で、たぶんそこらのアラフォー男性よりよっぽど稼いでいる感じ。離婚の際にも、自分より稼ぎの少ない旦那さんにマンションも車もすべて渡したという男前(笑)です。

3つ上の元夫Tさんとは26歳のときに合コンで知り合って、「すごく好みの外見でかっこよかった」Tさんにひとめぼれ。

香さん(以下、か)「だけど交際してみると束縛がひどくて。ほかに好きな人も出来てしまったので、一度私の方から『好きな人が出来たので別れます』って振ったんです。今思えば、あのまま別れておけばよかった……(苦笑)」

別れて3ヶ月後にやり直したいと彼から連絡があり、すぐにプロポーズが。束縛癖も改善されて「改心したっぽかった」Tさんに、香さんはダマされてしまったとか。―いや、わかる、わかるよ〜、どんなに欠陥がある相手だとしても、好みのルックスだと人間すぐにコロッとダマされちゃうもんですよね!!

転職して生まれた〝夫婦の収入格差〟がふたりの愛を壊す!


結婚当初はお互い日本企業に勤めていて夫の方が稼いでいたのに、結婚後に香さんが某有名外資系企業の花形職業に転職し、程なくして収入が逆転してしまいます。さらにマンションを買うとき、夫婦の収入格差が明らかに。この頃からTさんは毎晩家でお酒を飲みながら会社や上司の愚痴ばかり言うようになります。

か「彼も2回転職したんですけど、それが明らかに私のキャリアに競っているような感じで。彼は私に対抗して『俺も外資系に転職する』って口では言うけど、英語が出来ない。子供の頃アメリカに住んでいた帰国子女の私に『お前はいいよな』ってグチグチ絡んだりして…。だけど英語の勉強をするわけでもない。段々、夫と妻というよりもコンペティター(競争相手)みたいな関係性になっちゃったですよね」

さかい(以下、さ)「う〜ん、劣等感が強い男性って本当に厄介ですね〜」

セックスは年1の夫婦旅行のときのみで季節行事化

その頃仕事が楽しくて仕方なかった香さんは、「子供は35歳くらいまでいらないかな」と思っていたそう。そして結婚してから徐々にセックスレスになったこともあり、32歳くらいからは年に一回夏に夫婦で行く沖縄旅行のときだけにするという、「セックスが沖縄限定の季節行事」化(涙)。

か「35歳になったとき、子供が欲しくなったんです。それで彼に伝えたら、『お前は靴が欲しいとかバッグが欲しいみたいな感覚で子供を欲しがってる』って批判されました。そのままセックスレス状態は変わらないし、沖縄に行ったときにすらしないようになっちゃって」

家に帰っても悪態しかつかない夫とふたり。仕事は充実しているし昇進もして偉くなってしまい、会食も多かった香さんは、そこからタガが外れたように遊びまくり始めます。

か「家に帰っても面白くない。人の悪口ばかり言ってる夫を見て、『いらないな』って思いました」

既婚者の彼と出会って40歳で離婚を決意

「私、12年っていうサイクルを、なんとなく意識してるんですよね」。結婚してちょうど12年目に40歳の誕生日を迎える前から、香さんの中で「40歳になる前に離婚しよう」という気持ちが大きくなっていたそう。

さらにはそんな仮面夫婦生活が4、5年続いたその頃に、香さんに好きな男性が現れたのです。だけど相手は既婚者。それがAさん。

か「離婚したのは彼のためではないんです。元々離婚はしたいなと思っていたから。だけど彼と付き合い出して一ヶ月くらいで『この人とのことはきっとずっと好きでいられるな』と思えたのは大きかったかも」

40歳の誕生日目前に実家に帰って別居を始めたときにも、Aさんには告げず、離婚するときにも一切相談はしなかったそう。

ここから、離婚するときの旦那さんの金の亡者ぶりやその後の転落人生、そして香さんの、私が「不倫も悪くないかも!?」と思ってしまった既婚者の彼との素敵な関係性の話など、まだまだ綴りたいことがたくさん。それは次回にご紹介したいと思います。

第2回:元夫にマンションも車も譲って既婚者と恋するキャリアウーマン
第3回:「愛のない結婚」と「愛のある不倫」どちらが幸せ?

インタビュー・文

さかいもゆる

出版社勤務を経て、フリーランスライターに転身。——と思ったらアラフォーでバツイチになり、意図せず、ある意味全方位フリーダムなステイタスになる。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛ける。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

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