ミニマリスト・やまぐちせいこさんの「物を増やさないルール」
その1:快適さを追求する
服が「たくさんあるのに着るものが少ない」ということがあります。どれもしっくりこないのです。でも、私はこの段階ですでに答えが出ていると思います。人は、快・不快で物を選ぶもの。「しっくりこない」、つまり「快」ではないものは手に取りません。「しっくりこない」と感じたら、放置せずに即対処。買うときも「しっくりこない」を大事にし、安易に手を出さないようにしています。
その2:物の価値は変わる
物を買うときに「丈夫か」とは考えますが、「一生使えるか」とは考えません。物の価値は刻々と変わっていくもの。今大事だと思っているものも、無価値になる瞬間がきっと訪れるはずです。物を大事にするのは日本人の美徳ですが、それは使っている場合の話。使っていないということは、今の私にとってそれほど大事なものではないという証拠です。それらはサッサと手放します。
その3 :「取りおき」はしない
「取っておく」ということをあまりしません。買い物は毎日、調理も食べきり型なので、保存容器さえ持っていません。だから冷蔵庫はすっからかん。ほかにも、紙袋は2つ、レジ袋は5枚。でも、それで困ったことはありません。家族4人で暮らしていると、だれかがどこかから持ち帰りますから。未来に宿題を残さず、今という時間軸で生きると、物が増えず暮らしがスリムになります。
その4:「いつか」は永遠にこない
収納サービスでお宅に伺うと、「いつか使うかも」「いつか着るかも」という物で溢れています。でも、「いつか」なんて日は来ないと思うのです。予定は未定であって、決定ではないのですから。「いつかは使う」と予定している物は、いつ使うのかはっきりと決めます。「○月×日」と決められないのであれば、その物はおそらく使わないでしょう。潔く手放します。
その5:器を小さくする
ミニマリストが好んで使う財布に、アブラサスがあります。コインは15枚、お札は10枚、カードは4〜5枚しかはいりません。私がいつも持ち歩くショルダーバッグも小さなものです。家や収納スペースも同じで、器が大きいと物が多くても収まるので、手放す理由が見つかりません。でも、小さいと収まらずに困るので、ものを厳選するようになり、どんどん身軽になっていきます。
その6:数値化で客観的に持つ
安売りのトイレットペーパーなどは、「ないと困る」という負の感情と、「安くてお得!」という正の感情が結びついて、つい買ってしまいがちです。「だから買わなきゃ」と自分で理由づけしてしまうのです。私はストックを増やさないために、「1個持つ」と持つ数を決めています。すると、「1個あるからいいや」と買わない理由が見つかって、安易に買わなくなります。
少し意識を変えるだけで、もっと自由に、心地よく暮らせる環境になっていくはず。大人気ミニマリスト やまぐちせいこさんの最新著書『少ない物で「家族みんな」がすっきり暮らす』(ワニブックス刊)には、ミニマリズム生活がたっぷり紹介されています。「G.W.中に掃除や断捨離をして暮らしを整えたい」という人にもおすすめの一冊です。ぜひ、チェックしてみてくださいね。
※書籍『少ない物で「家族みんな」がすっきり暮らす』P20-P21より一部改変して引用
大人気ブログ「少ない物ですっきり暮らす」を運営する著者の待望の新刊。初著書『少ない物ですっきり暮らす』から3年。様々な変化を経てたどり着いた「家族4人での持たない暮らし方」の集大成がここに。インテリア、収納、家事、着こなし、家族との関わり方…今だからこそわかった「変わらないルール」と「ようやく見つけたちょうどいい形」を余すことなく紹介。定価:1200円(税別)詳細はこちら
ミニマリスト
やまぐちせいこ
夫、16歳の長男、14歳の長女と大分県に暮らすミニマリスト。「棚ひとつ」を拭くことから始め、物が少ないと掃除ふぁ劇的に楽になることを実感。徐々に物を減らし、今では引っ越しを自家用車でするまでに。片付けが苦手な長女の助けになりたいと、整理収納アドバイザー、ライフオーガナイザーの資格を取得し、収納サービスもスタート。著書に『少ない物ですっきり暮らす』(ワニブックス刊)『シンプル思考ですっきり身軽に暮らす』(マイナビ出版)などがある。ブログ「少ない物ですっきり暮らす」