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LIFESTYLE インタビュー

2019.11.01

人生は直感!「面白そう!と思ったことはとりあえずやってみます」元タカラジェンヌ宇月 颯さんの生き方って?

ひとつひとつ、たくさんの言葉を繋げてくれる宇月さんのプライベートのお話。ボリューム満載です!

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以前にインタビューした、元宙組トップスター、朝夏まなとさんいわく、「としちゃん(宇月 颯さんの愛称)とは、(今年4月に公演していたミュージカル)『笑う男』で一緒で仲良くなって。めちゃくちゃマイペースなのが面白いです。超B型人間。タカラヅカの男役時代を知っているからこそ私も意外だったんですけど、あんなに男っぽかったのにすんなりきれいな女優さんになりましたよね」。

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宇月さんにとって朝夏さんはタカラヅカ時代の2期上の先輩で、所属する組も違ったので直接的な関わりがなかったそう。卒業後の舞台で距離が縮まり、「まぁちゃん(朝夏さん)も男役から素敵な女性になられてるおひとり。今、良いお手本になってくださっているんです」。今回は、宇月さんの卒業の心情や生活についてお聞きします。

インタビューvol.1
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ファッションも生活も、いろんなことを決めすぎない。幅を持たせることで楽しみが生まれます

タカラヅカの男役から、卒業後は当たり前ですが女役を演じていらっしゃいますよね。ひとりの人間を演じるという観点では、男役も女役も同じだとは思いますが、日常で男っぽいしぐさが出てしまうことはありますか?

宇月さん(以下敬称略):どうしても座るときに膝が開いてしまうとか、姿勢や手の置き場など、急に女性らしくはできないんですよ。写真を撮るときも結構困ったりして。男役だったときは、肩を張らせたりくびれを隠したりして補整をしていたのですが、女っぽく見せるなら反対のことをやればいいんだ、と思って隠してきた体のラインを見せるようにしたりはしています。肩や背中のラインも、男役のときは「背中で語る」ということもあったのでラフにすることがあったけど、逆に胸を張って背中を締めてみようとか、姿勢も気にしていますね。今の舞台は、一緒に出る方が本当の男性なのでそこは頼らせていただいて。男性が隣りにいるということは、私は女性に見えるよねと自分に言い聞かせています(笑)。

今日はヘアとメイクをしていただいて女性っぽくなりました。私服も女性っぽくしたいなと、辞めてから1年、いまだ試行錯誤中です。でも結局は自分の中身がそんなに変わるものじゃないから、頑張って違うものになろうとする必要もないのかなと。自然に女性に見えるようになっていけばいいかなと思っています。「女性らしく見せる」ということが負担にならない程度に楽しんで。あまり、そういうことも求められていないと気づいたということもありますし。

周りはどんな反応ですか?

宇月:中身は変わらないね、とすごく言われるんです。でも見た目が変わって不思議と言っていただくことも多くて、でもその匙加減が少し難しいなと思っています。「急にこんな服装したらみなさんびっくりするかな」とか、「ちょっとそれ似合わないんじゃない?って思われないかな」って。

普段、ファッションやメークはどんなものを参考にされているんですか?

宇月:雑誌など、いろいろ見たりしますよ。いいなと思うものと自分が似合うものは違うと経験上わかっているんですけど、でもこれをやってみたい、あれも気になるという思いはあって。タカラヅカのとき、男役は(憧れの男性の)真似をすることが上手くなるいちばんの近道だと下級生のうちから言われてきたので、今は素敵なモデルさんを参考にさせていただいて、でもこの方だから似合うんだなということは念頭に置きつついろいろな着こなしにチャレンジしています。

「これ着てみたいな。あ、いけるかも!買ってみよう」と買ったのはいいものの、やっぱり似合わなかった、というものもたくさんあります。でもそれはそれで勉強で。しっくりこなくても引き出しに取っておいて、いつかこんなファッションしてみようとか、今度あれを合わせてみようとか、なるべく幅を広げるようにしています。人と会わないときに、いつもと違う着方にチャレンジしてみるとかもいいですよね。

自分がしっくりくるものを着ている日はテンションが上がりますし、気持ちが前向きになっていい時間を過ごせるから、「あ、私はこの服が好きなんだ」と再確認するんです。この服を着ているとソワソワするなとか、外出先でガラスに映った自分の姿を見て「なんか違う、早く帰りたい」と思ったらその服はしまっておいて、いつか再チャレンジしたり。ファッションの幅が広がるって面白いですよね。

男役のときは、それに見合ったファッションに限られますもんね。

宇月:そうですね。「スカート穿きたかった?」と聞かれることがありますが、スカートを穿きたかったわけじゃなく、単純に着られるアイテムの種類が増えたことでコーディネートの幅が広がったことが新鮮です。タカラヅカの男役がスカートを穿いてはいけないという決まりはないんですよ。

ところで、普段はどのあたりでお買い物をされるんですか?

宇月:いろいろです。出先で「あ、これいいな」というものがあったら買ってみたり。ユニクロも着ますよ、大好きです。

基本、シンプルな組み合わせが好きですね。男役のときは、自分の男役像にハマるような洋服を決めていたので、よく行くお店も決まっていたのですが、今はジャンルが広がったぶん、買うところは本当に様々。「これ、どこで買ったの?」と聞かれても「どこだろう、わからない」となることが多くて、それはそれで自分的には面白いかなって。またふらっと出かけて、新しいお店を見つけたりとかして。楽しくやっています(笑)。

退団されて1年半くらい。在団中と今の生活では、毎日の流れは変わりましたか?

宇月:自分のスタンス的には変わっていないのですけど、リズムは全然変わったと思います。視野が広がって、やりたいことが増えて時間の使い方も変わってきて。使える時間が増えたからこそ、使い方に迷うこともあります。

ご自身的には、時間を詰め詰めにするタイプ、ゆっくり使うタイプのどちらだと思いますか?

宇月:公演があるときは時間が決まっているから、逆算してこの時間に化粧して、5分遅れたからこれは何時までに終わらせなきゃいけないとか、すごく細かく自分で対応します。

仕事時間がそんな感じのせいか、日常では時間の使い方がヘタなんですよ…。何時に出ようって決めたのに間に合わなかったとか、逆に時間が余っちゃったとか。普段はふわーふわーと生きています(笑)。

公演中はスイッチが入りっぱなしなんですね。

宇月:そうですね。だから普段はいろいろ決めたくないのかもしれません。

あ、そうそう。インスタでデヴィ夫人のトークショーに行かれたのを拝見して、意外なつながり!、って思ったんです。

宇月:それね、みんなに言われるんですよ(笑)。12月にイベントをやらせていただく吉祥寺の第一ホテルさんで偶然ポスターを見かけまして。デヴィ夫人は動物保護などのチャリティーを積極的にされていて、私も猫を飼っているのでとっても共感できて素晴らしいことをされているなと気になっていたんですよ。

つながりのあるホテルで、気になる方がイベントをされるという2点がマッチして、これはぜひ参加したいと。これまでだったら、行きたいなと思うだけで行かなかったと思うんですけど、今はいろいろ、気になることはやってみようというモードですね。

いろいろなところに足を運び、いろいろな人と出会うのが楽しいんです

宇月さんは90期ということで現役の同期の方は少なくなったと思いますが、今でも劇場に足を運ばれることはありますか?

宇月:気づいたら公演期間が終わっていて「この公演観たかったのにー!」ということが多く、なかなか全部は観られないんですけど、自分がいた月組の公演は必ず観るようにしています。(タカラヅカでの)学年が上がるにつれ他の組との繋がりが増えるため、全組に知り合いがいるからできたら観たいんですよね。花組の瀬戸かずやも活躍しているので、気になっています。先日退団した星組の同期の如月 蓮は、予科生(宝塚音楽学校1年生)のときに寮で同室で、昔から縁があったんです。私が退団するとき、如月もお稽古中の忙しい中、公演を観に来てくれてとてもうれしかったので、私も同期の最後の公演は観に行きたいですし退団日のお手伝いにもできるかぎり行きたいと思っています。

宇月さん自身、退団されてなにか新しいことを始められましたか?

宇月:今までたくさんの人とご縁をいただいてきたんですけど、自分に余裕がなくてなかなかそれを繋げてこられなかったので、今はなるべくいろいろなところに行っていろいろな方とお会いするようにしています。でも基本的になにかを決めようとするのが好きなタイプではないから…、だから「これをやろう」とかはないですね。

退団されてからも美しさを保つためにやっていることや、意識していることはありますか?

宇月:体のコンディションを保つためにトレーニングは続けています。在団中のようにたくさん体を動かすというのではなく、部分的に集中して鍛えたり、体のバランスを整えるためのアプローチをしたり。どうしても以前のようには動けないのですが、あまり衰えたくもないし、今までの体型はなるべくキープしたいと思っています。ずっとお世話になっているパーソナルトレーナーさんに退団後も見ていただいていて、「ちょっとここにお肉がついてきたからこうしよう」とか「ここは締まりすぎだから少しゆるめよう」とか、そのときの自分の状態に合わせてトレーニングしています。食いしん坊だから、食べ物はセーブできないんですよ。だからなるべく体を動かすことで、帳尻を合わせるようにしています。

普通に生活されていて、「これ面白そう!」と思ったらやってみる、のが宇月さん流なのかなと思いました。

宇月:そう、カンで生きています(笑)。これイケそうとか、これよさそうとか、その直感というのは大切にしたいなとずっと思っていて。それが鈍ったときは、自分が充実していないときで感性が磨かれていないときだと思っています。ひとつのバロメーターとして、カンを気にしていますね。カンが冴えなかったら舞台でもいいものを出せないんです。


いろんなところにアンテナを張りながらも、ゆるくて心地いい雰囲気をまとった宇月さんは、まさに自由なB型人間! ご自身が伝えたいことを多彩な表現で語ってくださり、時間を忘れるほど盛り上がりました。「直感を大事にする」。これ、実はすごく難しいことだと思うんです。でもそれを明確に言い切った宇月さん、さすがです!

次回は宇月さんちのかわいいあの子のお話です。なんだかわかるかな!?

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最新型の飛行機の中で繰り広げられる歌とダンスと人間模様。『Live Airline』のフライトは11月20日!

【STORY】
吉村香澄は、世界各国をフライトしている「Live Airline」のキャビンアテンダント。「Live Airline」とは、スカイラウンジやビリヤードなどの遊戯施設も完備、クルーがライブパフォーマンスも繰り広げる、世界最新鋭、まるで豪華客船のような世界でも注目の飛行機。 今回のニューヨーク行きのフライトには、チーフパーサーの滝沢龍太、香澄と同期の宮崎琴乃、新人CAの秋山陽奈、香澄の弟で双子の吉村航と翔もキャビンアテンダントとして搭乗している。何故か今回のフライトには、香澄の妹のさくらとカラオケに社交ダンスにボランティア…と、日々パワフルな祖母の慶子も乗客として搭乗していた。実は慶子は飛行機が大嫌い。しかし今回は香澄の頼みで嫌々乗ることになった。機内で華やかなショーを繰り広げながら、様々な事情を持つ乗客を乗せて「Live Airline」は、ニューヨークに向かう。香澄の真の目的とは? 〜愛と夢と優しさを乗せた「Live Airline」の素敵な物語。

『Live Airline』
日程:2019年11月20日〜12月1日
場所:俳優座劇場

原案・エグゼクティブプロデューサー:梅沢重雄
脚本:黒木のりゆき
演出・振付:相良まみ
音楽監督・作曲・編曲:森俊雄
ゲストコレオグラファー:加藤敬二
振付:中島康宏・鈴木桂子
舞台監督:(有)クロスオーバー
照明:森下泰/沖田麗(ライトシップ)
音響:入倉幸司
歌唱指導:やまぐちあきこ・柳本奈都子
衣裳:猪狩香織
ヘアメイク:前田紗良
演出助手:山本真広
振付助手:二田加奈恵
装置:根来美咲(劇団青年座)
制作協力:ヴァカーエンターテイメント
企画・主催:ウィングエンターテイメント
共催:学校法人 日本航空学園

吉村香澄・麻生洋介(回想):宇月 颯
滝沢龍太:松村雄基
吉村慶子:山崎佳美
宮崎琴乃:雅原慶
吉村さくら:立仙愛理(AKB48 チーム8)
秋山陽奈:行天優莉奈(AKB48 チーム8)
吉村翔:清瀧千晴(牧阿佐美バレヱ団)
吉村航:中島康宏
館林利之・麻生洋介:鎌田誠樹​
福田麻子:高谷あゆみ
吉村慶子(回想)・岸川亜弓:咲希あかね
裕介:西村ヒロチョ​​
真冬:MAYUMI
山本クリスティーナ梨香子:吉元美里衣

チケット取り扱い:
チケットぴあ 0570-02-9999(音声自動応答 Pコード:496-935)
イープラス
ローソンチケット 0570-000-407(オペレーター対応:10:00〜20:00)/0570-084-003(音声自動応答 Lコード:36363)
カンフェティ
公演に関するお問い合わせ:03-5434-7750(平日10:00〜18:00)

撮影/大靏 円(昭和基地) 文/淡路裕子

女優

宇月 颯

うづきはやて・4月17日生まれ、埼玉県出身。2004年に90期として宝塚歌劇団に入団、男役として雪組大劇場公演『スサノオ/タカラヅカ・グローリー!』で初舞台を踏み、その後月組に配属。2010年『ジプシー男爵』で新人公演初主演。2016年全国ツアー『激情-ホセとカルメン-/Apasionado!!Ⅲ』で初エトワール。2018年『カンパニー-努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-/BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』にて宝塚歌劇団を退団。退団後はミュージカルなどで活躍中。12月7日にミュージック&トークサロン『武蔵野の昼下がり』の開催、2020年1月には舞台『Tabloid Revue rumor 〜オルレアンの噂〜』への出演が決定している。

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