【目次】
私が不倫にハマった理由
「結婚式の二次会に呼んでくれた同級生の新郎と不倫をスタート」。
―この一行だけでめちゃめちゃ炎上しそうな、今回の案件です。
▷離婚後、男ひでり過ぎて冠婚葬祭でお相手探しをするアラフォーの話
普通に考えたらありえないシチュエーションだけど、なぜ菜穂さんは新郎のBさんと付き合ってしまったのか。 菜穂さん:二次会に行った翌日にLINEが来て、「会おうよ」って言われたんです。最初は「不倫とか、ないから!」って思ってたしそう答えてたんですが、彼は明るいし面白くて、嫌な気持ちにはならなかった。
「私、押しに弱いんですよねえ」と菜穂さん。
これ、ダメンズとか既婚者に狙われやすいタイプの特徴かもしれません。流されて付き合ってしまう、典型パターンです。
だけど菜穂さんにも言い分があって、Bさんは付き合うときに「2年待って」と言ったそう。「今は結婚したばかりだから離婚できないけど、2年経ったら別れるから」、と
そこから早6年。
週1で彼が菜穂さんの自宅に来て、毎日LINEするという不倫関係が今も続いています。
―って! 2年の約束は、ど〜なったのよ!?
菜穂さん曰く、子供はいないけれどお互いの両親のことや世間体を考えて、彼は菜穂さんのことを好きでも、今まで離婚できなかったそう。
「不倫略奪婚」は叶いそうだけど…
そして、彼の愛情は感じるものの、不倫の関係ゆえ、精神的に不安定になりがちな菜穂さんは、チャット占いに大金をつぎ込んだり、いいと聞いた占いにはすぐ行ってみたりするそうなのですが、どの占いでも「彼は奥さんと別れてあなたと一緒になる。だけど一緒になると、甲斐性のない彼にあなたは愛想を尽かして別れたくなる」と言われています。
さかい:甲斐性ないって…。そういえば、彼は何をしている人なんですか?
菜穂さん:契約社員として、いろんな会社で働いています。
色々心配になってしまう状況ですが、菜穂さんと同じようにスピリチュアル好きのBさんは、最近通い始めたスピリチュアルヒーラーによって、徐々に変わり始め、夢だった作家を本気で目指し始めたそうです。
菜穂さん:彼は昔、小さな賞を獲ったことがあって、本当は作家で食べて行きたいと言いながら今まではなかなか行動しなかった彼が、目標に向かって前向きに動くようになったのはすごい変化だったと思います。最近では奥さんとのことも、「ちゃんと決着をつけようと思う」と言ってくれるようになったんですよ。
45歳にして、略奪婚という形で再婚するかもしれない彼女。
ただ、菜穂さんには気になっている点がひとつ。それは、既婚者の彼と一度もお泊まりデートをしたことがないため、6年も交際しているにも関わらず、すっぴんなどの嫌なところを、お互い見せたことがないということ。
菜穂さん:彼の前でいびきとかかいちゃったらどうしようかって、不安なんです(真剣)。いいところしか見せ合ってないから、一緒に生活するところが想像できなくて。嫌われちゃったらどうしようって、心配!
―16年間結婚生活を送っていたバツイチとは思えない、菜穂さんの初々しい発言(笑)。
恐らく菜穂さんは若い頃に結婚してしまって、「恋愛」っぽいムードを楽しんだことがあまりなかったから、今、既婚者の彼との「美味しいとこ採り」の関係が、すごく楽しいんだろうなあと、私は推察いたしました。
聞けば、今の彼が生まれて初めて付き合ったイケメンだそう。
再婚相手に甲斐性は求めない
さかい:あの〜…、お話を伺っていると、失礼ながらその彼は、生活力はあまり期待できなそうな気がするのですが、再婚する際に、菜穂さんはその点は気にならないですか?離婚すると、「愛よりお金!」と価値観が変わるバツイチの方も結構いらっしゃると思うんですが。
菜穂さん:私、男性に頼るつもりはないんですよね。自分も外資系の会社で正社員で働いているし、娘ももう成人しているし。でもそれってもしかしたら、離婚している自分の父親が頼りにならない人だったという影響もあるのかも。私は父が19歳のときにできた子で、父は浮気して家を出て行ってしまったんです。
さかい:恋愛観や結婚観って、自分の異性の親との関係が影響するって言いますもんね。
正直に申し上げると、第三者から見れば、未成年のバイトの女の子に手を出す元夫と同じくらい、結婚式の二次会に呼んだ同級生を口説く新郎も、かなり心配。もちろん私はその方に会ったことはないので、あくまでイメージなのですが。だけどそんなことも気にならなくなるくらいに、彼にベタ惚れな菜穂さん。
既婚者の彼は果たして約束通りに妻と離婚して菜穂さんを選ぶのか。そしてその結婚生活はうまく行くのか。
今までの取材の中でもいちばん、この先が気になってしまうインタビューとなったのでした。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。Web Domaniで離婚予備軍の法律相談に答える「教えて! 離婚駆け込み寺」連載も担当。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。