ボルドーにも手頃で美味しいワインがたくさんあるんです!
ボルドーワインといえば高級そう、というイメージを抱きがちかもしれませんね。でも、じつは1,000〜3,000円と手頃なものも少なくないんですよ。それから、ボルドーワインといえば重くて渋い赤ワイン、なんてイメージを持っている人も多いのでは!? でも爽やかな白やロゼ、軽めの赤から重めの赤、さらには甘口までと、とっても幅が広いのです。
仕事と子育てで息つくまもない日々のなか、ときにはひとりで、ときには夫と、ときには友達と、”ボルドーな時間”を過ごしてみませんか。
そのひとときを楽しむためのフードペアリングをご紹介します!
柚子餃子に合わせたいのはロゼワイン!
誰もが大好き餃子。もちろん餃子だって、ワインとペアリングで楽しめますよ。一緒に飲みたいのはロゼワイン!
ロゼの魅力は、なんといっても白ワインと赤ワインのいいとこどりができるところ。餃子はひき肉や野菜、そこに皮の小麦粉の味わいも混じってきます。白では負けちゃうけれど、赤だと重すぎる。そんな餃子にロゼはぴったり! いまなら、ぜひ柚子をアクセントに加えて。柚子果汁 1/2個分、柚子胡椒小さじ 1/2を混ぜ合わせたものを市販の焼いた餃子のうえに回しかけるだけ。柚子の皮を細かく刻むか、すりおろしたものを餃子のうえに散らしてもいいですね。柚子の香りがロゼのアロマをより豊かに、複雑にしてくれますよ。
今ボルドーで注目されている作り手は「シャトー・オー・リオン」
▲ シャトー・オー・リオン ロゼ
カベルネ・ソーヴィニヨンがメインで、そこにメルローとカベルネ・フランがブレンドされています。この3つのブドウ品種は、ボルドーワインの典型的な組み合わせ。ブドウをプレスすることで、コーラル色の美しいロゼに仕上げたタイプです。花や赤い果実の香りがあって、とってもアロマティック。飲むと赤ブドウ品種由来の丸さはありつつもフレッシュで、後味にはほんのり塩味も感じられます。
▲ 機械を使った収穫が主流の中、シャトー・オー・リオンの畑ではすべて手摘み。
「素晴らしいブドウを!」 つくっているのは30歳のフランス版ワーママ!
シャトー・オー・リオンの当主ポーリーヌ・ディエトリッシュさんは、フランス版ワーママの30歳。パリのビジネススクールを卒業したあとシンガポールのダノンで働いていましたが、生まれ育ったブドウ畑が恋しくなって、両親の跡を継ぎ、ワイン造りをしようと決意。2年前からこのシャトーで働いています。
彼女の代になって、ビオ栽培を少しずつ取り入れているのも、母親としての立場が大きく影響しているのだとか。「ビオの目的は、素晴らしいブドウを収穫してワインの質をあげるため。そして農薬の量を減らしていくことは、私の子供や隣人、ともに働くスタッフが健康に暮らしていくためには欠かせないものだと考えています」。
文・写真 / 鳥海美奈子
ライター
鳥海 美奈子
共著にガン終末期の夫婦の形を描いた『去り逝くひとへの最期の手紙』(集英社)。2004年からフランス・ブルゴーニュ地方やパリに滞在、ワイン記事を執筆。著書にフランス料理とワインのマリアージュを題材にした『フランス郷土料理の発想と組み立て』(誠文堂新光社)がある。雑誌『サライ』(小学館)のWEBで「日本ワイン生産者の肖像」連載中。ワインホームパーティも大好き。