全身用と髪用がある赤ちゃんシャンプー
肌が敏感な赤ちゃんは、乳児専用のシャンプーで頭や体を洗ってあげましょう。赤ちゃんシャンプーには頭と体をまとめて1本で洗える全身用と、洗髪だけに使用するものがありますが、どのように使い分けるとよいのでしょうか?
髪が伸びてきたら使い分けを
全身用のシャンプーはとても手軽ですが、髪の毛の洗い上がりに「パサつき」や「きしみ」を感じることがあります。一方、髪の毛専用のシャンプーには「きしみ」を抑える成分が入っています。赤ちゃんの髪の毛がある程度伸びたら、全身用と使い分けるのがおすすめです。
生まれてからしばらくは、赤ちゃんの皮膚はとても薄く、頭皮も乾燥しやすいため洗い過ぎないよう注意が必要です。成長すると共に皮脂分泌が活発になり、頭皮の臭いやべたつきが気になってきます。頭皮環境に悩みが出始めた場合も、髪の毛専用のシャンプーを使い始めるタイミングです。
入浴時間が長いと赤ちゃんが疲れてしまうため、短時間で効率よくきれいにしたいもの。皮膚の状態を見て、全身用だけで大丈夫そうならばそのままにし、臭いや髪の毛の絡みが気になりだしたら髪の毛用と使い分けましょう。
▼あわせて読みたい
赤ちゃんシャンプーの選び方
赤ちゃんの肌は大人と比べると非常にデリケートです。そのため、触接肌に触れるものは慎重に選んであげましょう。赤ちゃんシャンプーを購入する際、チェックしておきたいポイントをご紹介します。
成分をチェックする
敏感な肌の赤ちゃんには、刺激の少ないシャンプーがおすすめです。購入前にできるだけ、成分の確認をしておきましょう。また、避けたほうがよい成分も中にはあります。赤ちゃん用に向かないとされる成分は以下の通りです。
・ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na:洗浄力がある分、赤ちゃんの肌には刺激が強い
・防腐剤:使用期限を長くするというメリットがあるが、その分刺激がある
・人工香料:化学物質であり、体に有害になる可能性がある
・加水分解コムギ:アレルギーの原因になる
成分はシャンプーのパッケージに明記されているので、購入前にしっかりとチェックしましょう。
▼あわせて読みたい
香りの有無を確認する
シャンプー選びの基準として、「よい香りかどうか」を気にする人もいると思います。しかし、赤ちゃんにとって大切なのは「肌に優しいか」という点です。香料が含まれるとその分刺激も強くなるため、まだ生まれて間もないころや、乳児湿疹が治らないときなどは選ばないようにします。
体の成長と共に皮膚が強くなり、肌トラブルに悩む機会が減ってきたなら、好きな香りのものを使ってあげてもよいでしょう。
泡タイプが使いやすい
赤ちゃんとのお風呂は時間との勝負。手にシャンプー液を出して泡立てるのは手間がかかるため、ポンプを押せば泡で出てくるタイプを選ぶのがおすすめです。
とくに新生児期から首が据わらない低月齢の間は、片手で体や頭を押さえながら、もう片方の手でシャンプーをつけたり、シャワーで流したりする必要があります。そこで泡タイプのものを使えば、泡立てる手間を取りません。
また、成長して真似っこが好きになると、お風呂の時間に自分で体や頭を洗うしぐさをし始めます。最初から泡の状態で出てくるシャンプーなら、そのまま赤ちゃん自身で手の届く範囲を洗えて、自分でやることの楽しさも身に付くかもしれません。
全身用のおすすめ赤ちゃんシャンプー
赤ちゃんの髪の毛や顔、体まで洗える全身シャンプーは、新生児から使えるものを選ぶと重宝します。肌に優しいことはもちろん、泡切れのよさや潤いを守るなど、機能面もチェックしておくとより安心です。
おすすめの全身用ベビーシャンプーを紹介します。
第一三共ヘルスケア「ミノンベビー全身シャンプー」
敏感肌の大人向けの製品ラインでもある「ミノン」の赤ちゃん専用のシャンプーです。洗浄成分は100%植物性アミノ酸系洗浄成分で、人間の肌が元々持っているバリア機能を守りながら優しく汚れを落とします。
人間の肌と同じ弱酸性のため低刺激で、無香料・無着色、そしてアレルギーの原因物質もカットしているうれしい処方です。さっと洗えるよう泡切れがよく、汚れがたまりやすい首元のしわやくびれ部分も片手で洗えます。
・商品名:ミノンベビー全身シャンプー
ジョンソン・エンド・ジョンソン「ベビーうるおい全身シャンプー」
ベビー用スキンケアブランドの老舗から発売されているシャンプーは、1本で髪の毛から顔、体まで洗えて、生まれたその日から使えます。万が一目に入ってもしみにくい低刺激です。
敏感で乾燥しやすい赤ちゃんのために、オリーブ葉エキスやビタミンE、ミネラルといった天然由来の成分を配合しています。汚れを落としながら肌の潤いを守ってくれるため、お風呂後もしっとり感が続くのも好ポイント。洗い上がりはグリーンフローラルの香りをまとわせます。
・商品名:ベビーうるおい全身シャンプー
太陽油脂「パックスベビー 全身シャンプー」
赤ちゃんの皮膚にも含まれる「パルミトレイン酸」が豊富なマカデミアナッツ油を配合しています。さらに、無香料・無着色で、合成成分を使用していません。
ポンプを押すともっちりとしたきめ細やかな泡が出て、片手でも扱いやすく、敏感なお肌を優しく包み込むように洗えます。肌の弱い大人にもおすすめです。
・商品名:パックスベビー 全身シャンプー
髪専用のおすすめ赤ちゃんシャンプー
赤ちゃんの髪の毛は細く絡みやすいものです。髪が伸びてきたら、するりと洗い上げてくれる髪の毛専用のシャンプーを選びましょう。髪の毛専用の赤ちゃんシャンプーのおすすめを3つご紹介します。
牛乳石鹸共進社「キューピー ベビーシャンプー 泡タイプ」
赤ちゃんの繊細な皮膚を保護する、スクワランとシアバターを配合しています。ふんわりきめ細やかな泡で髪の毛と頭皮を優しく洗い、泡切れがすっきりなのが特徴です。
シャンプーでありながらコンディショニング成分も配合し、細い髪の毛でも絡みにくいのもポイント。弱酸性で低刺激性、無着色・無香料で、目にしみにくいようになっています。かわいいキューピーのパッケージが目印です。
・商品名:キューピー ベビーシャンプー 泡タイプ
ピジョン「泡シャンプー フラワーの香り」
新生児から使える髪の毛専用のベビーシャンプーは、生まれたての赤ちゃんを包む胎脂に近い保湿成分「ピジョンベビーリピッド」を配合しているのが最大の特徴です。皮脂を落とし過ぎず、敏感で乾燥しやすい赤ちゃんの頭皮に潤いを残して洗い上げます。
泡切れがよく、目にしみにくいのもうれしいポイントです。コンディショニング成分も配合し、絡みやすい赤ちゃんの髪の毛もさらさらの仕上がりに。優しく甘いフラワーの香りは、赤ちゃんとのバスタイムを心地よいものにしてくれるはず。
・商品名:泡シャンプー フラワーの香り
ナチュラルサイエンス「ママ&キッズ ベビーヘアシャンプー」
乾燥しやすかった赤ちゃんの頭皮も、月齢が進むと皮脂量が多くなり、べたつきやすくなります。このシャンプーは、気になるべたつきや頭皮の臭いを優しく洗い上げるのにぴったり。
保湿成分をたっぷり配合しているので、絡みやすい赤ちゃんの髪の毛をしっとり仕上げます。新生児から洗える低刺激タイプで、多くの産院でも使われている実績のある髪の毛専用シャンプーです。
・商品名:ママ&キッズ ベビーヘアシャンプー
医療法人社団悠俊会
上野皮フ科・婦人科クリニック
西郡克之
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
日本医科大学卒業後、千葉県鴨川市亀田総合病院レジデント(内科・小児科・救急科(麻酔科)研修)、東京医科歯科大学皮膚科・形成外科及び関連病院勤務。上野皮フ科クリニック開院・医療法人社団悠俊会上野皮フ科・婦人科クリニック開院
所属学会:
日本皮膚科学会 日本アレルギー学会
日本美容皮膚科学会
▶︎公式HP
▼あわせて読みたい