こんにちはeditor_kaoです。
先に告白しておくと、今回のコラムはファッションと関係あるようで、実はほとんどありません。でもどうしてもお話ししたくて。「それでも読みたいよ〜」という人は、このまま進んでいただければ。いつも、脱線しがちですみません。
今、あるファッション誌でジュエリーのレイヤード特集を担当しているのですが、まだ本物をひとつも見ないうちから、ワクワクしています。内情をお伝えすると、ジュエリーの撮影は高額商品のため、当日まで現物を見ることが、ほとんどできません。だからスタイリストさんが用意してくださる写真だけで、判断しなくてはならないんです。
今回は「レイヤード」がテーマなので、「この2本のリングを同じ指にする」とか「素材の違うネックレスを4本重ねる」といった、アレンジの方法まで打ち合わせで詰めるのですが、スタイリストさんのアイディアが、自分では到底思いつかないものばかりで……! 単に新作を見せるだけにとどまらない、一歩踏み込んだ、提案性のあるコーディネートは「さすがプロ!」と、改めて感激。実際モデルさんが着用したら、もっと素敵なんだろうなぁ……。
大御所スタイリストさんの仕事ぶりに圧倒されて……
はい、前置きが長くなったのですが、これからが本題です。今回私がご一緒しているスタイリストさん、もう何十年も活躍されている方で、私も超新人のころからお世話になっています。しばらくお会いする機会がなかったのですが、昨年あたりから、またお仕事できるようになりました。再会はとてもうれしかったのですが、それと同時に何に驚いたかって、その方の仕事ぶりが、変わっていないどころか、さらに研ぎ澄まされていたところ。スタイリストだけでなく、フォトグラファーやヘアメーク、エディターも含めて、ファッション界って裏方も人気商売みたいなところがあるのですが、この方はずーーーっと第一線。久しぶりにお会いして、その理由がわかるような気がしました。
ほかにも同じ思いを抱く方はおり、みなさん私と職業は違えど、「働く女性」としては先輩。だからそういう方と仕事をするときは、将来的にそうなるにはどうしたらいいのか、ほかの人とは何が違うのか、めちゃめちゃ研究しています。まあ正直、現時点でいろんなことが追いついてないので、同じようには、なれそうもないのですが。
私が思う、第一線で活躍する人の3つの共通点
ただ、第一線かどうかは置いといて、私もこの先ちゃんと仕事を続けるために、何か学び取りたい! そう分析した結果、私が尊敬する先輩方には3つの共通点がありました。はい、発表!
◆物事を細部まで見ている
◆ファッション以外のこともよく知っている
◆考え方に柔軟性がある
もちろんほかにもたくさんあるけれど、この3つは意外と大事な気がしていて。というのは、センスや時代性を問われる仕事って、真面目に続けていくだけでもうまくいかなくて。新しいものを自分なりに解釈し、提案しなくてはならないので、やわらかい頭と鋭い分析力は必須。となると、ファッションが好きなだけでも足りないですし、その人ならではの視点、それも今の空気感を含んだものが必要とされます。そんなときに、この3項目が生きてくるのではないか、というのが私の見解。自分が好きなものだけに固執せず、かといって時代に流されすぎず……むむむ、できるかしら。
人間、いつまでも「かわいげ」って必要ですね
そして、さらに付け加えるならば、どなたも先輩ながら、かわいらしい部分もあって。普段はとてもラグジュアリーなのに、「富士そば」のわかめそばが大好きだったり、寝るヒマがないほど忙しいはずなのに、海外ドラマにハマってたり……。そういうチャーミングなところがあるところも、後輩たちが、ずっとお仕事させていただきたいと思う部分だったりするんですよね。いくつになっても「可愛げ」って、必要なんですね。私も気をつけねば!
【今日のひと手間】
髪が多いのが悩みなのですが、「ダイソー」で、よさそうな太いヘアゴムを見つけました! 普段愛用しているあのブランドのに、似てるような似てないような……。シックなカラー展開もうれしい!
エディター
editor_kao
大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ライフスタイルWEBメディアkufura(クフラ)でも「4ケタアイテムで叶えるオシャレ」を連載中。
イラスト/柿崎こうこ