こんにちは、edior_kaoです。
知り合ったのは随分前のことでしたが、一度は縁遠くなったものの、最近また一緒にお仕事するようになった女性。再会して以来、彼女の着こなしがかわいくて、ずっと気になっていました。でも、なんだか前とは印象が違うような……。
着こなしに華を添える、立体感のある服が気になる!
お互い年齢を重ね、選ぶ服が変わるのは当然のことですが、彼女、いつも立体的なパターンの服を着ているのです。そでがふんわりした羽織もの、3D的に編まれたニットワンピース、生地を贅沢に使ったボリュームスカート……。装飾はほとんどないものの、特徴的なフォルムがコーディネートに華を添えて、とても素敵。こういう形の服は着こなしがサマになりやすいから、仕事でもプライベートでも、いろんなシチュエーションを乗り越えられそうです。
熟考の末たどり着いた、忙しくてもおしゃれになる方法
そこで、彼女に最近の服選びについてたずねてみることに。いつも立体的な服を着ているけど、そういうテイストが好きになったの?
「ああ、そうですね。それもあるんですけど、今は仕事も家庭も忙しくて、服を選んでいる余裕がなくて」
そうでした。しばらく会っていないうちに、彼女は独身からワーキングマザーになっていたのでした。女性のライフスタイルは、とかく変化しがちです。
「おしゃれなセレクトショップが提案する、ベーシックアイテムをレイヤードの妙や着崩し感で魅せる着こなしも好きですけど、今の私にはハードルが高くて。でもおしゃれに手抜きをするのもイヤだから、とにかく“着るだけでサマになる服を選ぶ”って決めているんです」
なるほど!でもそういう服ってクリーニングが必要だったりして、結局手間やお金がかかるのでは?
「私の着てる服って、全部家で洗えるんですよ」
えーーー!そうは見えないエレガントさ!すばらしい審美眼の持ち主です。
聞けば、自分のライフスタイルを見直したときに、なるべく服を選ぶ時間やコーディネートする時間を必要としない、今の着こなしにたどり着いたとか。「着るだけで決まる」「自宅で洗える」「でも手抜きに見えない」。これって、大人の女性ならだれでも参考にしたいポイントではないでしょうか。
ベーシックアイテムを着こなすって、実は贅沢なことかも
「ベーシックアイテムを、レイヤードの妙や着崩し感で魅せる」という着こなし、テクニックだけでなく、どう組み合わせるかを考える時間も要するわけで。できたら楽しくはあるけれど、実はとても贅沢で、余裕のあることなのかもしれない……。彼女の言葉でハッとしました。全然違うベクトルの話ですが、随分昔に雑誌で配色の特集を担当したとき、当時の編集長から「ニュアンスカラー同士の難しい色合わせじゃなくて、とにかく黒をベースに配色を考えて!みんな、着こなしに悩む時間がないんだから」と言われて、ショックを受けたことを思い出します。とにかく大人の女性は忙しい……。
どんな着こなしをするかは人それぞれだけど、自分のペースに合わせて、柔軟に服選びを変えていくのも大切なことかもしれません。私もすっかり影響されて、立体感のある服を集めはじめました。これから忙しい日は、この服で乗り切るんだ!
【今日のひと手間】
そういうわけで、最近私が手に入れた立体感のある服がこちら!for/cというブランドの、ふくれジャガード素材を使ったフレアスカートです。生地そのものに凹凸があるのと、ウエスト下の切り替えが、着こなしをドラマティックに。こう見えて着心地が軽いのでストレスがないですし、マシーンウォッシャブルなのもうれしい!シンプルなクルーネックニットを合わせるだけで、おしゃれしているように見えるんです。
エディター
editor_kao
大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ライフスタイルWEBメディアkufura(クフラ)でも「4ケタアイテムで叶えるオシャレ」を連載中。
イラスト/柿崎こうこ
あわせて読みたい