「二分の一成人式」とは?
「二分の一成人式」と聞いても、何のことかわからないという人は多いでしょう。「二分の一成人式」とは、以下のことをいいます。
「二分の一成人式(にぶんのいちせいじんしき)」とは
10歳に達した人を祝う儀式のこと。2000年代ごろから、小学校4年生を対象とする学校行事として広まった。(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
「二分の一成人式」は、近年定番化しはじめている小学校行事のひとつです。
「二分の一成人式」のはじまりは
20歳を成年年齢としてきた日本では、満20歳を迎えた成人を対象に、地方自治体などで成人式(成年式ともいわれる)を実施してきました。1月第2月曜日の「成人の日」に成人式を行う自治体が多く、式典の様子はニュースでよく取り上げられていまよね。
「二分の一成人式」は、成人の半分である10歳に達したことをお祝いしようというもの。はじまりは兵庫県の小学校という説もあるようですが、確かなことはわかっていません。
また、文部科学省の教育課程編成の基準である「学習指導要領」に定められているわけではないので、実施しない学校や地域もあります。
2022年4月より、成年年齢は18歳に引き下げられました。この影響で、今後は開催時期などに何かしらの変更があるかもしれません。
「二分の一成人式」はどんな行事?
「二分の一成人式」はどんな行事で、どんなことをするのでしょうか。
「二分の一成人式」はどんな行事?
10歳を迎えたことを祝うイベントですので、満10歳を迎える小学校4年生で「二分の一成人式」を行う小学校がほとんどのようです。小学校が主催するため実施場所は小学校、親子一緒に参加してお祝いをすることが多いとされています。
ベネッセ教育情報サイトが実施したオンラインアンケートによると、「二分の一成人式」の開催で多い時期は、小学校4年生の1月もしくは2月。学年の後半が多いようです。学年全体での開催が多く、実施時間は60分未満が約6割。参観日に行うプログラムのひとつとして実施する小学校も。
「二分の一成人式」では何をする?
プログラムの内容について、同じオンラインアンケートから見てみましょう。「二分の一成人式」ではどのようなことをしましたかという質問に対しての回答は以下の通りです。
・子供の個別発表があった
・保護者がメッセージや手紙を贈った
・合唱を披露した
・小さいころの写真などを放映した
・式典や祝辞が披露された
・成長記録やアルバムを作った
・記念撮影をした
・タイムレター(将来開封予定の手紙)を書いた
・未来日記などを作った
・食事会を行った
・プレゼントを贈った、など
最も多かったのが、「子供の個別発表」です。個別発表の内容は、将来の夢や家族に対しての気持ちをスピーチで伝える、家族に対する気持ちを手紙にして読み上げるなど、子供から保護者に向けたメッセージが多かったようですね。合唱とスピーチ、合唱と保護者への手紙など、複数のことを組み合わせて実施したという学校も多く、「感動した」という保護者が多かったようです。
出典:ベネッセ教育情報サイト 最近話題の「2分の1成人式」どんなことが行われる?
ベネッセ教育情報サイト いまや定番化しつつある小学校のイベントに!「2分の1成人式」とは?
保護者から子供への手紙を書く時に注意したいこと
「二分の一成人式」では、保護者から子供に手紙を書いて贈ったり、お互いに手紙を書いて贈り合ったりということがあります。あらたまって子供に手紙を書くとなると、どう書いていいかわからないという人もいますよね。ここからは、子供に手紙を書く時に注意したいことや、書くコツを紹介します。
まずはお祝いの言葉を伝えましょう
子供への手紙の書き出しは、「二分の一成人式」を無事に迎えたことに対するお祝いの言葉にしてみましょう。「二分の一成人式おめでとう」や「10歳おめでとう」という言葉ではじまる手紙は、大人が読んでもうれしいですよね。生まれてから10歳までを無事に過ごしてくれたことに感謝し、ぜひパパとママらしい言葉でお祝いを伝えましょう。
手紙は手書きがおすすめ!
普段のコミュニケーションはスマートフォンやタブレットを介して、という方が増えているのではないでしょうか。デジタルのコミュニケーションは今や生活に欠かせないものになりつつありますが、だからこそ、手書きの手紙を贈ってみるのはいかがでしょう。手書きの文字だからこそ、伝わるものがあるかもしれません。
誕生時の思い出や気持ちを伝える
生まれたばかりの子供を見たときのパパママの気持ちや家族の反応、お宮参りや初誕生日のことなどを手紙にして伝えてみるのもいいですね。手紙にしておくことで、子供が成長してから読み返すこともできますから、いい記念になります。自分が赤ちゃんだった時や、幼児期のことは案外覚えていないもの。名前の由来や、妊娠がわかった時、出産してすぐのことなども、ぜひ伝えてあげてください。
その他、子供の長所やどんな大人になってほしいかなども伝えてみましょう。「二分の一成人式」だからこそ、伝えられることがあるかもしれません。文章が苦手という人は、イラストや写真を添えるのもいいでしょう。
「二分の一成人式」に参加する際の服装は?
特に学校からの指定がなければ、子供も保護者も、普段通りの服装でいいでしょう。保護者は参観日を想定し、服装を選んでみては。正装で参加という指定があれば、式典に出席するのと同じような服装(フォーマルなスーツやワンピース)を選ぶようにしましょう。
「二分の一成人式」で配慮すべきこととは
感動したという声がある一方で、否定的な意見もある「二分の一成人式」ですが、どんなことに配慮すべきでしょうか。
主役は子供
思い出に残る日になるようにと、様々な企画が行われる「二分の一成人式」ですが、主役はあくまでも子供であるということを大人が忘れないことが大切です。子供が主体的に取り組めるイベントにしたいですね。
また、多様化する社会において、いろいろな家族の形態や生活スタイルがあることも意識し続けたいところ。特に子供の「生い立ち」は、子供によってはとてもセンシティブな情報になります。そのような声があること、事実があることをまずは大人が年頭に入れ、どの子供も楽しめるものにしたいですね。
参考:Yahoo!ニュース 里親たちは「生い立ちの授業」や「二分の一成人式」になぜ悩む?
最後に
「二分の一成人式」は、10歳を迎えた子供の成長を祝う小学校行事です。小学校4年生で行われることが多く、保護者や先生と一緒に「二分の一成人式」をお祝いします。もし小学校や自治体で「二分の一成人式」を実施しない場合は、家庭でお祝いするのはいかがでしょう。子供の成長を、パパとママや家族で一緒に喜びましょう。