ポートレートとはどういう意味?
もしかすると、スマホ撮影が上手な人から「ポートレートモードで撮るといいよ!」などとアドバイスを受けた経験がある方もいるかもしれませんね。そもそもポートレートとは、どのような意味なのでしょうか? 詳しく解説します。
「肖像画」「肖像写真」のこと
ポートレート【portrait】
1. 肖像。肖像画。肖像写真。
2. 文章による人物描写。
小学館『デジタル大辞泉』より引用
ポートレート(portrait)とは、「肖像」や「肖像画」を意味する言葉です。写真についていうときは、人物を主役に据えたものを指します。
ポートレートは、背景の情報をあえて抑え、人物の表情や存在感を際立たせるのが特徴です。その人の魅力が最大限に引き出された写真は、記念写真や大切な思い出として残すのに適しています。
写真館やフォトスタジオに足を運び、「ポートレートを撮影してください」と依頼すれば、人物を美しく撮影するための特別なカメラを選定し、環境も作ってくれるはずです。
スナップ撮影との違い
スナップ撮影とは、日常のふとした一瞬を切り取って写真撮影することを指します。ポートレートとスナップの大きな違いは、ポートレートは被写体がカメラを意識しているのに対し、スナップは自然体という点です。
一般的なスナップは、被写体への声掛けや合図をせずに撮影されます。写真の人物はカメラ目線でないことが多く、表情も豊かです。
「カメラを見据えてキメ顔をする」のが基本であるポートレートと比較すると、ナチュラルさや気軽さが魅力の写真といえます。
ポートレートを撮影する方法
ポートレートを撮影するならば、高品質なカメラか、またはスマホを使うことをおすすめします。この項目では、ポートレートの撮影方法について解説します。
コンデジや一眼レフを使う
本格的かつ魅力的なポートレートを撮影したい場合は、高性能なコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)や一眼レフカメラを使うのがおすすめです。高性能とされるカメラは、カメラの目ともいえる「イメージセンサー」が大きめに作られています。光量を多く取り込める分、豊かな色彩の表現が可能です。
コンデジや一眼レフカメラでポートレートを撮影するときは、撮影モードやホワイトバランスなどを適切に設定する必要があります。初心者の場合は、以下の設定がおすすめです。
・撮影モード:マニュアル
・ISO感度:AUTO
・F値:F2〜4
・シャッタースピード:1/250以上
・ホワイトバランス:AUTO
カメラの設定が難しいと感じる場合は、撮影モードを「AUTO」に設定すると、数値が自動で最適化されます。ただし、自分のイメージに少しでも近づけたい場合は、やはり手動で調整していくのがおすすめです。
スマホのポートレートモードを使う
スマホのポートレートモードとは、人物撮影に特化した撮影モードです。人物を撮影する際にポートレートモードを選択することで、誰でも簡単に魅力が際立つ写真を撮ることができます。
ポートレートモードの特徴は、特に調整しなくても被写体がくっきりし、背景がぼんやり写ることです。デジタル処理技術の向上により、スマホでも高級コンデジや一眼レフカメラのように高度な光量の調整ができるようになりました。
スマホでポートレートを撮影する方法は、ポートレートモードを選択してカメラを向けるだけです。背景・色味・明るさが気に入らないときは、編集機能を使ってカスタマイズできます。
スマホのポートレートモードで撮影するには
「実際にポートレートを撮影してみたい!」と考えている人は、まず使い方を熟知するのがおすすめです。iPhone・Androidのそれぞれでポートレートを撮影する方法を紹介します。
iPhoneの場合
Apple公式のユーザーガイドで紹介しているポートレートモードは、iOS13~17までが対象です。ここからは、iOS17のポートレートモードの使い方を紹介します。
1. カメラを立ち上げ「ポートレートモード」を選択する
2. カメラを被写体が黄色いポートレートボックスに入るように位置や角度を調整する
3. ボックスマークをドラッグして照明効果を選ぶ
4. シャッターボタンを押す
選択できる照明効果は、「自然光」「スタジオ照明」「輪郭強調照明」をはじめとする6種類です。顔に焦点を当てたい場合は「自然光」、顔を明るくしたい場合は「スタジオ照明」が適しています。
そのほか、クラシックなモノクロ写真風の写真が撮れる「ステージ照明(モノ)」、背景が白で被写体がグレイスケールになる「ハイキー照明(モノ)」などを選択しても、おしゃれなポートレート写真を撮影することが可能です。