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2024.10.16

経過とは物事の進行・変化の具合のこと!法令や看護などでの使い方をご紹介

経過とは、物事の進行・変化の具合や通り過ぎることなどを指す言葉です。日常会話でも使う言葉ですが、特定のジャンルでは特別な意味を持つこともあるため注意が必要です。法律や医療、看護などの分野にわけて「経過」の使い方をご紹介します。

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経過とは?意味をご紹介

経過とは、時間や場所、物事などが過ぎていくことを指す言葉です。文書として記載するときにも使われますが、日常会話にも使われます。

砂時計

(c)AdobeStock

【経過】けいか
1.時間が過ぎること
2.ある時間内の物事の進行・変化のぐあい。成り行き
3.ある場所・段階を通りすぎること
4.小さな天体が大きな天体の前面を通過する現象

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

時間が過ぎること

経過は、時間が過ぎることを意味します。いくつか例文をご紹介します。

・彼女と会わなくなってから10年の歳月が経過した。
・時間が経過することで、心の傷が癒されることもある。
・学校を卒業してからかなりの時間が経過しているが、まだ当時の記憶は消えない。

物事の進行・変化の具合

物事の進行や変化の具合を指して、経過という言葉を使うことがあります。たとえば、以下のように使います。

・手術後の経過は良好だ。この調子なら今週中に退院できるかもしれない。
・試合の途中経過が気になって、何度もラジオで確認した。
・シャーレを見たところ、まだ変化はないようだ。だが、急変する可能性もあるため、経過を逐一報告してほしい。

場所や段階を通り過ぎること

経過は、時間だけでなく場所や段階についても使われることがあります。

・A駅を経過した時点で、時速は100kmを超えていた。
・S字は大変かもしれないが、運転を習うすべての教習生が経過する段階なので、頑張ってマスターする必要がある。
・すでに経過した段階であっても、時々は復習をしておくほうが良い。

小さな天体が大きな天体の前を通過する現象

小さな天体が大きな天体の前面を通過する現象も、経過と表現します。

・太陽の黒点のようだが、実際のところは木星の前を小惑星が経過しているだけだ。
・金星には衛星があるのだろうか。なにかが金星の前を経過しているように見える。
・地球が太陽の前を経過することで、他の惑星からは日食のように見えるかもしれない。

経過と類似する意味を持つ言葉

経過と類似した意味で使われる言葉としては、次のものが挙げられます。

それぞれの言葉の意味や経過との違いをご紹介します。

辞書

(c)AdobeStock

経過と類似する意味を持つ言葉
  1. 経緯
  2. 成長
  3. 開発
  4. 発達
  5. 発展

経緯

経緯とは、物事の込み入った事情や事件の経過のことです。経過と同じく、時間が過ぎることで生じた進行・変化に使われますが、状況が込み入っているときや事件などの複雑な事情のときに使われる点が異なります。

・刑事から事件について質問され、これまでの経緯を語った。
・父親の土地を相続することになった経緯について説明した。
・私と友人のいままでの経緯を知る人は少ない。

成長

成長とは、人や動植物が育って大きくなることや、物事の規模が大きくなることを指します。時間が過ぎたという点では経過と同じですが、成長はなんらかのプラスの変化が生じたときのみに使われる点が異なります。

・身長は伸びたかもしれないが、精神的にはなにも成長していないね。
・教え子が成長して独り立ちしていくのは嬉しいことだが、さみしいのも事実だ。
・高度成長期を迎え、国民総生産は過去最高の数字を記録した。

開発

開発とは、土地・鉱産物・水力などの天然資源を活用して、農場・工場・住宅などをつくり、その地域の産業や交通を盛んにすることです。次のように使われることがあります。

・農地を開発して住宅地を造成した。
・自宅の裏側には、未開発の土地が広がっている。
・我が社は発展途上国の開発に関わっている。

また、新しい技術や製品を実用化することも開発と呼びます。

・新製品を開発するのに3年もの月日を必要とした。
・商品開発部への異動を希望した。
・私の部署は、主に新開発の技術を使った業務を担当している。

開発は、知恵や能力などを導き出し、活用させることにも使われる言葉です。幼児教育の場面で使われるケースが散見されます。

・子どもの情操を開発する。
・フラッシュカードを繰り返すことで、イメージと言語を結ぶ能力を開発しやすくなる。
・子どもの能力を開発したところで、必ずしもその子どもが優秀な人物になるわけではない。

発達

発達とは、身体・精神などが成長して、より完全な形態や機能を持つようになることを意味する言葉です。

経過のように時間や進行が変わるという意味も含まれますが、単に時間や進行が変化するだけではなく、より完全な状態に近付くという意味も含まれる点が異なります。

・過去の歴史を見れば、経済成長と文明の発達には密接な関係があることがわかる。
・交通機関が発達し、より便利に移動できるようになった。
・心身の発達のためにも、安心できる居住環境とバランスのとれた食生活が不可欠だ。

また、規模が次第に大きくなることも「発達」と表現することがあります。

・発達した低気圧が北上している。
・A市は発達著しい都市だが、土地に余裕がなく、そろそろ人口も頭打ちになりそうだ。
・B駅を中心とした繁華街は、テレビに取り上げられる機会が増え、ますます発達している。

発展

発展とは、物事の勢いなどが伸び広がって盛んになることや、物事がより進んだ段階に移っていくことを意味する言葉です。良い意味でも使われますが、良くない状態が進行するときにも使われることがあります。

・この30年間で、経済が大きく発展した。
・財布がなくなったことで、学校や警察を巻き込んだ大事件に発展した。
・年齢的には発展途中だが、すでに大人をしのぐ才能を見せている。

また、異性関係や遊蕩について、活動の範囲を広めることについても「発展」と表現することがあります。

・今日はまた違う相手とデートですか。だいぶご発展のようですね。
・ギャンブルに明け暮れ、発展していることは、皆が知っている。

なお、発展と発達は、いずれも規模や程度が進むときに使われる言葉です。次のような場面では、それぞれを入れ替えても意味は通じます。

・急速に発展した都市=急速に発達した都市
・文化の発展が見られる=文化の発達が見られる

しかし、発達は成長してより完成した状態に使われるのに対し、発展は物事の勢いや力が増し、広がる意味で使われる点に注意が必要です。たとえば、「心身が発達する」とはいいますが、「心身が発展する」とはいいません。

また、「会社の発展に尽力する」とはいいますが、「会社の発達に尽力する」という表現はあまり見かけません。

法令や契約における経過とは?

法令や契約には、しばしば「経過」という表現が使用されます。経過の解釈を間違ってしまうと、意図せずに法令違反や契約不履行の状態になり、場合によっては処罰や措置の対象となることもあるため注意が必要です。

法律

(c)AdobeStock

法令や契約で使用される「経過」には、次の2つのパターンがあります。

・経過する日
・経過した日

それぞれの正しい意味についてご紹介します。

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