「無理が通れば道理引っ込む」とは
「無理が通れば道理引っ込む」は、何らかの問題を提起するようなコラム・記事などでよく見かける言葉といえます。どのような意味を持つ言葉なのか、辞書に書かれている内容を確認しましょう。
道理に反することが増える問題を表す言葉
「無理が通れば道理引っ込む」を辞書で見てみると、以下のように書かれています。言葉の通り、道理に反することを「無理」として、たびたび無理が通るような事態になれば、正しいことが行われなくなるという意味です。
無理が通れば道理引っ込む
道理に反する無理が幅をきかせるようになれば、道理にかなったことが行われなくなる。
出典:小学館 ことわざを知る辞典
本来、多くの人が道理にかなった正しいことをしていれば、無理が通るようなことはないでしょう。無理が通るような環境は正しいことをしようとする人にも影響を与え、問題が増えてしまうともいえます。
「無理が通れば道理引っ込む」の使い方と例文
どのような場面で「無理が通れば道理引っ込む」は使われているのでしょうか? おもな使用場面や例文を紹介します。使用例を見ることで、雰囲気がつかめてくるはずです。

問題に対して警鐘を鳴らす使い方
何らかの問題が起きているとき「このままではさらなる問題が起きる」と警鐘を鳴らす目的で「無理が通れば道理引っ込む」を使うことがあります。
ただし、注意を促す目的で使う場合は、相手の批判につながることも。批判と捉えられる可能性も押さえておきましょう。
誰かの行動や状況を表す使い方
誰かの行動や状況が「道理に反すること」と捉えられる場合、状況を表す目的で「無理が通れば道理引っ込む」を使うことがあります。
道理に反することが行われている場合、状況を端的に表す言葉として活用しましょう。
「無理が通れば道理引っ込む」の類語
「無理が通れば道理引っ込む」に似た意味を持つ類語は、いくつか挙げられます。完全に同じ意味ではありませんが、悪い者が栄える様子や、正しい道理が通らない様子を表す言葉を紹介しましょう。
「悪貨は良貨を駆逐す」
「悪貨は良貨を駆逐す」は、価値の低い「悪貨」と価値の高い「良貨」が同時期に出回ったとき、価値の高い良貨は使わず手元に置いておかれ、悪貨が市場に出回ることに由来し、比喩的に「悪人が増え善人が圧迫される」という意味合いで使われる言葉です。
この法則は、イギリスの財政家グレシャムによって唱えられたもので、「グレシャムの法則」として知られています。
正しさや善人が圧迫される様子は「無理が通れば道理引っ込む」と類似しており、似た表現といえるでしょう。
「理に勝って非に落ちる」
「理に勝って非に落ちる」は相手に弁論などで勝ったにもかかわらず、結果的に不利な状況に置かれることを指す言葉です。
たとえ道理にかなっていても、不利な立場に置かれることはあるもの。「無理が通れば道理引っ込む」にも通じるところがあるでしょう。
「人衆ければ天に勝つ」
「人衆ければ天に勝つ」は「ひとおおければてんにかつ」と読みます。人が多く集まり味方が多いときには、たとえ道理に背いたとしても一時的に天理に勝つことができるという意味です。
道理に背くような無理を通そうとしているところが、「無理が通れば道理引っ込む」と類似しているといえます。しかし、この言葉には「天定まりて人に勝つ」という対句があり「道理に背いた人は結局のところ一時的にしか栄えることはできない」という意味も込められているのです。
「無理が通れば道理引っ込む」の反対語
「無理が通れば道理引っ込む」と反対の意味を持つ言葉はあるのでしょうか? 正しい者が栄える様子や、道理を明らかにする様子を表す言葉を紹介します。言葉の意味や例文も併せて確認しましょう。

「妖は徳に勝たず」
「妖は徳に勝たず」は、中国の古典を由来とした言葉です。悪いものは正しいものに勝てないという意味を持っています。
正しいことが行われなくなってしまう「無理が通れば道理引っ込む」とは異なり「悪い者は正しい者に勝てない」「正しい者が栄える」というニュアンスを持っていることが特徴です。
「破邪顕正」
「破邪顕正」は「はじゃけんしょう」と読みます。仏教思想における重要語で、「邪道や不正を打ち破って正しい道理をあらわすこと」という意味を持ちます。
一般的には「不正を許さず正義をあらわす様子」として使われます。不正が暴かれ、正しい道理が広まる様子は「無理が通れば道理引っ込む」とは逆のイメージといえるでしょう。
まとめ
- 「無理が通れば道理引っ込む」は、道理に反することが増えれば正しいことが行われなくなるという意味
- 問題に対して警鐘を鳴らす目的や、状況を表す言葉として使われる
- 似た意味を持つ言葉には「悪貨は良貨を駆逐す」「理に勝って非に落ちる」「人衆ければ天に勝つ」などがある
「無理が通れば道理引っ込む」は、道理に反するような問題が起きたときによく使われます。もし道理に反することばかりが起き、誰も正そうとしなければ、さらなる問題につながるでしょう。無理が通るような状態が続くことはよくないものです。
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Domani編集部
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